グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2004年11月 9日

シャーマンHCのインタビューから

Q : シーズン後半はタフなスケジュールが控えています。チームがプレーオフに出られるか、またスーパーボウルを勝てるか、自信のほどは?

A : 今年は幸運にもバイウィークがシーズンの真ん中にあって、もう1つのシーズンを改めて迎えるような感じだ。そしていま我々が集中しているのは、プレーオフではなく、スーパーボウルでもない。ミネソタ・ヴァイキングスを倒すことだ。他はどうでもいい。マンデーナイトでヴァイキングスが勝とうが負けようが、シカゴやデトロイトがどうなろうが気にしない。大事なのは、次の日曜日、パッカーズがランボーフィールドで、非常に優れたチーム相手に素晴らしい試合ができるかどうかだ。そこから先のことは考えていない。一週一週、戦っていくだけだ。

Q : 貴方が率いた5年のうち3年で、チームはスロースタートを切り、終盤に調子を上げています。理由はなんだと思いますか?

A : はっきりとは分からない。しかし、終盤に強くなる方がその逆よりはずっといいと思う。ポストシーズンを決めるのは11月と12月だからね。理由の1つとして、次のようなことを私は考えている。ここウィスコンシン州グリーンベイでは、プレーオフへの周囲からの期待は非常に強いものがあり、この時期になるとその期待の強さがだんだんはっきりと選手たちを刺激するようになるのではないか、と。

Q : 結果から判断すると、貴方がプレーコーラーを兼務するようになったことが、オフェンスを活気付けています。その評価には同意しますか? また、残りシーズンで貴方がプレーコールを続けない理由はあるのでしょうか?

A : 私がプレーコールをすることの可否については、一試合一試合、終わるたびに判断していくつもりだ。もしそれがチームへの助けになっていると思えば、このやり方を続けるだろう。確かに、オフェンス的には最近は選手たちはいいプレーをしている。しかし、カロライナとの開幕戦は、ロスリーOCが極めてよいコールをした試合だった。インディアナポリスとの試合も、そうだったと思う。最近うまく行っているのは、プレーコールそのものではなく、私がサイドラインで選手たちと共にいて、プレーコールや選手たちと密接に関わりあっていることだと思う。トム(ロスリーOC)は、今でも非常に重要な役割を果たしている。彼と私は4年半にわたって協力しながらやってきて、同じ考え方を共有している。ゲームプランの立て方は、以前と何も変わっていない。変わったのは、試合中のことだけだ。2人の役割が入れ替わった。彼は今でもオフェンスの重要な一部であり、私にとってかけがいのない存在だ。

Q : 1勝4敗だった3週間前、我々(Press-Gazette紙)のオフィスは、「シャーマンHCを辞めさせろ」という手紙やEメールで溢れていました。これまで4年間の成功から考えて、こういうことは堪えたのではないですか? 自分にふさわしい尊敬を得ていると思いますか?

A : 私は毎日仕事にやってきて、グリーンベイ・パッカーズのために力の限り尽くすことに、大きな満足感を持っている。もしベストを尽くしていると思えなければ、それは別の話だ。しかし自分の全てを注ぎ込んでいると知っているから、夜はよく眠れるのだ。グリーンベイの素晴らしいことの1つは、人々がチームに対して情熱的であることだ。心の底から勝利を望んでいる。私も同じだ。うまく行っていないときには、コーチに関しても激しく当たる。予想できることだ。ただ、私はそれを自分に影響させることはない。私は気にならない。家族は、多少は気にしている。子供たちや妻は、そういう時もあると思う。私が心配するとすればそのことであって、自分に関してではない。

Q : コーチとして、自分に率直に話をしてくれる選手を好んでしまいがちですが、どうやってそのような感情を遮断して、GMとしてのビジネス上の決断を下すのでしょう? そのような感情を抑えるのは困難ではないですか?

A : コーチとしては、確かにその通りだ。しかし最終的には、私が選手に関して下す決断は、GMとしてのものだ。CBマイク・マッケンジーが良い例だと思う。コーチとしては、彼とやっていくのは非常にイライラするプロセスだった。しかしGMとしては、価値の高い選手のわがままを許してチームを去らせるわけにはいかなかった。私はあの状況下で、できる限りのことをしたと思っている。2巡指名権と、可能性のあるQBを手に入れることができた。コーチとしてなら、たぶんもっと早く、たぶんもっと安い値段で、マッケンジーを放出していただろう。しかし我々は、よりよい結果を求めて粘った。彼が残留してプレーするという形ではうまく行かず、他の道を探るしかなかった。

これまでにも、私は何人もの重要な選手を手放してきた。サンタナ・ドットソン、彼は私がこれまででもっとも好きだった選手の1人だ。とても、とても困難な決断だった。そのような選手は他にもいる。そういった決断はしなければならないのだ。最終的には、私が下す決断は、グリーンベイ・パッカーズの勝利を助けるために何が最善か、ということだ。全選手が、そのリトマス・テストを経ている。この決断が、この選手が、チームの勝利を助けることができるか、ということだ。

Q : この仕事のプレッシャーに消耗させられますか、それともやりがいがある?

A : 全ては相対的なものだ。私の仕事には他の人々にはないプレッシャーがある。しかし、他の人々には私にはないプレッシャーがある。私は子供たちを大学にやる余裕があり、それを心配する必要はない。この点ではプレッシャーを免れている。誰もがプレッシャーを抱えていると私は思う。私には仕事があるが、工場を解雇される人もいる。不運なことだが、そこにもプレッシャーはある。

常に厳しい批判の目にさらされるのは、この仕事にはつきものだ。ヘッドコーチとGMを兼任していれば、それが一年中のことになる。シーズンが終われば終わったで、人事異動、ドラフト、フリーエージェントなどがある。自分のベストを尽くすだけだ。困難だが非常にやりがいがある。私は楽しんでいる。私には情熱があり、グリーンベイ・パッカーズのファンに対する義務がある。彼らファンは、素晴らしいフットボールチームを持つにふさわしいと思うし、私は素晴らしいチームにすることに情熱を注いでいる。いつもうまく行くとは限らない。いつでも勝つというわけにはいかない。しかし我々は過去4年間、ファンの人々にそれなりの興奮を提供することができたと私は思う。我々はチャンスを与えてきた。もし彼らがシーズンの始めに、『今年はスーパーボウルに行くチャンスがある』と思ってくれたら、なにがしかのものを、多少の希望を与えることができたと私は思う。

最後まで勝ち切ることができるのはたった1チームだけだ。他の31チームは必ず失望を味わうことになる。ファンたちが我々に対して持っているのは、そういった情熱だ。ちょっとした批判でさえも、私にとっては、毎日働くためのやりがいになる。ボブ・ハーラン社長が私の上司には違いないが、私はファンの人々に、グリーンベイ・パッカーズというフットボールチームを誇りに思うようにさせたいと強く願っている。『我々には良いチームがある。今年は勝てるチャンスが十分あるぞ』と感じてもらうのが、私のとってのやりがいなのだ。そのために私は、朝早く起きて夜遅くまで仕事、これを毎日毎日繰り返している。

カテゴリ : Coach/Front Office