グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2004年3月29日

今年のオーナー会議の議題

毎年恒例のNFLオーナー会議が、この日曜日から5日間にわたって、フロリダ州パームビーチで開催される。ヘッドコーチやGMたちで構成される競技委員会によってすでに会議が行われており、オーナーたちはその委員会の提出した勧告を元に、最終的な決定を行う。今回の主要な議題について、競技委員会の見解は以下の通り。

1. 2002年のWRオーウェンスや2003年のWRジョー・ホーンの"携帯事件"など、手の込んできたセレブレーションに歯止めをかけるため、抑止力の弱い罰金ではなく、15ヤードの反則をコールするよう、法制化すべき。

このような派手?なデモンストレーションに、2002年の18回に対し2003年は46回も罰金が科せられたが、効果はあまりなかった。「"No Fun League"などと揶揄しないでほしい。ランボー・リープやスパイクやサック・ダンスなどを規制するのではないのだ。しかしセレブレーションはかつてないほど巧妙に、用意周到になってきている。だから、我々はただの罰金でなく、(その試合の中での)ペナルティに着眼したのだ」と競技委員長のリッチ・マッケイ(ファルコンズ新GM)は説明している。

NCAAや高校の協会の側からも、「悪いお手本とならないよう取り締まってほしい」との要請があったとのこと。出場停止処分についても検討したが、さすがにそれは重すぎるため、さしあたっては、15ヤードのペナルティにしてみて様子を見る。

2. インスタント・リプレー・システムは、1999年に復活して以来、「仮採用」の状態が続いていたが、恒久的なルールにする。これまでは、32チーム中24票の賛成で続行が認められてきたが、正式にルールに組み込めばその必要はなくなり、廃止するには24チームの賛成が必要、ということになる。これは競技委員会で全会一致だったため、オーナー会議でもすんなり承認される見込み。

また、リプレー・システムのマイナーチェンジを、競技委員会は勧告している。これまではチャレンジに成功しようが失敗しようが、1試合で各チーム2回ずつしかチャレンジはできなかったが、2回のチャレンジに成功すれば3回目のチャレンジの機会が与えられる(ただし4回目はなし)ようにする、というのが今回の改正案。これもオーナー会議で承認される見込みだ。

3. プレーオフ出場チーム数を12から14に増やそう、と昨年に続きチーフスが提案しているが、今年もこれは否決の見込み。第1シードのチームだけが1stラウンドを休めるのは、アドバンテージが大きすぎる。第一、今うまくいっていることをわざわざ変える必要なない、というのがリーグ全体の雰囲気。

4.  延長戦のサドンデス方式を、(米カレッジのように)両者最低一回はオフェンスを行えるように、という案を昨年に続きチーフスが提案しているが、今年も否決が確実。延長戦で最初に攻撃権を得たチームが最初のドライブで勝利してしまうのが2002年には36%にも上ったが、2003年は23%に落ち着いた。昨年の会議では大きな問題となったが、今年は賛成者がさらに減りそうだ。

5. いわゆる、タンパリング・ルールの適用範囲ついて。(まだ勝ち残っている)プレーオフ出場チームのアシスタント・コーチが、他チームのヘッドコーチ職の面接を受けるのは制限が厳しく、今年はペイトリオッツのワイスOCとクレネルDCが犠牲になったと言われている。これまではプレーオフ第1週の金曜日までしか面接が許されなかったが、それを日曜日まで、2日間延長する。ただしこれでは第1・第2シードのチームのコーチしか恩恵が受けられないが、「これ以上の大きな変更は支持が得られなかった。この問題には容易な解決策はないのだ。これが妥協案というわけだ」とマッケイGM。

またコーチだけでなく、GMなど高位のフロント関係者もタンパリング・ルール(勝ち残っている間は勧誘ができない)の対象とする案を、競技委員会は推奨している。

カテゴリ : NFL