グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2004年1月30日

ボブ・スロウィックがDCに昇格

スロウィックDBコーチがディフェンシブ・コーディネーターに昇格することが正式に発表された。シャーマンHCは(外部からではなく)スロウィックを選んだ理由について、「いま上手くいっていることはそのまま続け、必要な部分は手直ししていく、というのが目的だ。単純なことだ。目的地は、さほど遠くない。ボブ・スロウィックは、我々がそこに到達するのを助けてくれる人物だと私は考えている。彼はスタッフの中でよくフィットしている。彼の作るディフェンスは常に用意周到だ」

改善すべきポイントについてスロウィック新DCは、第4Qでのプレー、特に最後の2ミニッツ、パスラッシュ、4thダウンでのプレーを挙げている。「必要とあれば、(オフェンスに頼るのではなく)ディフェンス自身で相手を圧倒して勝てるようになりたい。まず初めに、選手たちがシステムに賛同して受け入れなければダメだ。コーチのすることに関して、選手の尊敬がなければならない」とスロウィック。システム的には大きな変更はなく、用語なども今までのままでいくとのこと。また、サイドラインからコールしていたドナテルと違い、上のプレスボックスからプレーコールを出すという。

ドナテル解任のきっかけになった、あの4thダウン26での失敗について、「どんなプレーコールであっても、4th&26は止めなければならない。DBコーチとして、責任を感じている。あのプレーは、いつまでも脳裏から消えることはない」とスロウィック。能力の高いSシャーパー、CBマッケンジー、CBハリスにマンツーマンでカバーさせることを恐れず、アグレッシブに攻める考えを明らかにしている。いま成功しているペイトリオッツのディフェンスをお手本とし、時おり3-4を織り交ぜることも考えているようだ。

ディフェンス不振のためにドナテルを解任しながら、内部からスロウィックを昇格させ、スキームにも大きな変更もないのでは、なんのためのDC交代なのか。その疑問を気にしたのかシャーマンHCは、「全てをいったん壊して、ゼロから作り直すようなことはしたくない。選手たちは我々が成し遂げたいことを理解している。ただ、リーダーシップは別の方向に向かう必要があると私は感じたのだ。エド・ドナテルはいい仕事をしてくれたし、ディフェンスの中には非常にうまく行っていた部分もある。私が求めているのは、さらに上のレベルに引き上げることだ」と説明する。前回に続き今回の記者会見でも、"リーダーシップ"という言葉を使ったことを考えると、ドナテル解任の理由は、彼の作るディフェンスそのものよりも、ドナテルの控え目すぎる個性が物足りなかった、と言いたいのかもしれない。

スロウィックはデラウェア大出身の49歳。ルトガーズ大などカレッジで15年間コーチを務めたあと、1992年にディフェンスのアシスタントとしてカウボーイズに加わり、優勝を経験。翌93年から98年までの6年間はベアーズのDC、99年にはブラウンズで1年間DCを務めた。2000年のシャーマンHC体制初年度からDBコーチとしてパッカーズに加わり、2002年からはアシスタント・ヘッドコーチの肩書きも付け加えられている。

ラリー・マッカレンがスロウィック新DCに単独インタビューする地元ニュース映像

スロウィックのDC昇格によって空席となったDBコーチには、ライオンズのカート・ショッテンハイマー元DCが就任することになった。彼はチーフスとレッドスキンズでは兄マーティの下でDCを務め、2002年から兄の下を離れてライオンズでDCを務めている。「数チームから話があったが、私が本当に来たかったのはここだ」とショッテンハイマー。 経歴はこちら

カテゴリ : Coach/Front Office