グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2003年8月 4日

来年オフの契約状況

かつての弱い時期のパッカーズでは、FAと言えばチームを出て行くものと決まっていたが、幸い今のパッカーズはそうではない。それに、主力選手とはできるだけFAになる前に契約延長を済ましておくというのが基本方針なのだ。早めに契約延長することで、ケガした場合のリスクは増えるが、比較的安い額で長期契約できる。一昨年にはRBアーマン・グリーン、CBマッケンジー、Cフラナガン。昨年はRTタウシャー、WRドライバーとの契約延長がシーズン中に済んでいた。

失敗例の典型と言えるのがWRアントニオ・フリーマン。大型契約を結んだ直後から成績ががた落ちになり、昨年6月についに解雇。$10ミリオンもの契約ボーナスだったため、今年のサラリーキャップには彼の"Dead Money" が$4.2ミリオンも計上されている。不祥事から解雇となったTEチュムラも、高額契約が裏目に出たケースだ。しかし全般的には、このような方針はうまく機能していて、マイナスよりもプラスの方が大きいと、チーム首脳は考えている。

そのような努力の結果、スターター22人の中で、来春FAとなるのはわずかに1人、LTチャド・クリフトンだけ。彼は異例の大ケガだったため、契約延長していないのは、当然と言えば当然だ。また、DEバジャ=ビアミラとLBディッグスも来春にFAとなるはずだったが、今春のRFA市場で人気になったため、パッカーズとしては、予定外の早い時期に長期契約を結ぶ結果になった。もともと最優先と考えていた選手たちなので、まあ結果オーライと言っていい。他に来春契約が切れるのは、Pビドウェル、Sエドワーズあたり。

ここ数年、キャップに破綻をきたすことなく中核選手の引き留めに成功してきたのは、交渉/サラリーキャップ担当のアンドリュー・ブラントの力によるところが大きい。かつて選手の代理人として働いた経験のある彼は、安い額を受け入れるよう説得する、"マジック"でもあるのでは、と言われるほどだ。彼は、その功績から副社長の一人に加えられ、将来の社長(パッカーズの場合オーナーの役も務める)の候補と目されるようになった。

LTクリフトンが戦列復帰に成功すれば、おそらくシーズン中に契約延長交渉が始まるだろう。今はサラリーキャップの余裕が$50万ドルほどしかないので、誰かの契約を見直して余裕を作る必要はあるが。「クリフトンの状態を、よく見ていく必要がある。そして2人のDB、ウェストブルック(1年契約だったため)とエドワーズだね。もちろんPビドウェルも同様だ」と語るブラント。やはりこの中でも、サラリーの相場の高い左タックルのクリフトンが一番大きな問題になりそうだ。

カテゴリ : Contract/Personnel