グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2003年7月18日

ロースター展望 CB編

ロースター枠は5人。多くて6人。DB陣全体で9人か10人。ここ数年、ラン守備が悪いわりに失点が少なかったのは、DB陣のパス守備が安定しているおかげ。3rdダウンに強く、そのためにDL陣はいわゆる"カバレージ・サック"を稼ぐことも多かった。奪ったターンオーバーも2年続けてリーグのトップクラス。

今年はFAで先発CBタイロン・ウィリアムズとマクブライドがATLに移籍。その代わりに、PHIからトレードでアル・ハリスを獲得し、ケガで昨シーズンを棒に振ったバウ・ジューも復帰してくる。飛び抜けた選手はいないが、粒は揃っている。典型的なカバー・コーナーだったウィリアムズが抜け、マッケンジー、ハリス、ウェストブルック、ジューとフィジカルなタイプが揃った。

マイク・マッケンジー

1999年にドラフト3巡で入団して以来、不動のエースCBの座を守ってきた。プロボウルを狙うには今ひとつインパクトに欠けるが、実力は十分で、玄人筋からの評価が高い選手。40yds走のタイムは速くないらしいが、フィールドに出ると速く、一瞬、相手に離されても、スルスルっと追いついてしまう独特の動きの良さがある。タックルも確実。新加入のアル・ハリスとドレッド・ヘアのコンビを組むことになった。

アル・ハリス

プロボウラー揃いのイーグルスではスターターになれなかったが、ニッケルバックとして、また先発陣が欠場の際は代役として、高い評価を得てきた選手。タイロン・ウィリアムズに代わって右サイドで先発の予定。タックル嫌い(しかも練習嫌い)だった前任者と比べ、スピードはやや劣るもののフィジカルで、スクリメージでのジャムを得意とする。ランサポートにも期待。

ブライアント・ウェストブルック

1997年ライオンズのドラフト1巡5位指名。2000年にアキレス腱を断裂して以来、全盛期の動きは取り戻せていないようだが、それでも十分戦力になっている。パッカーズと契約した直後の、昨季第6週の@NEでは、最初のドライブでINTを奪い、試合の流れを大きく引き寄せた。フィジカルなハードヒッターで、場合によってはセーフティに回る可能性も。ニッケルバックをジューと争いつつ、ハリスの先発の座をプッシュしたいところ。

バウ・ジュー

2001年のドラフト3巡指名。飛躍が期待された昨季は鼠蹊部の手術のために棒に振ってしまった。しかし今年は春先から体調がよく、ミニキャンプでの動きも良かったという評判。フィジカルなタイプで、ルーキー年には負傷のバトラーに代わってセーフティで7試合に先発した経験がある。

クリス・ジャクソン

今年のドラフト7巡指名。今年の下位指名の中では最も評判の良い選手。指名直後の記者会見で、「僕は40yds走で4.18秒」と発言して記者たちの度肝を抜いたが、ミニキャンプではその数字に違わぬカバー能力を見せている。身長180cmは、CB陣で最小。まだ荒削りだが能力は間違いなく高く、開幕ロースター入りはほぼ確実。スペシャルチームでの働きにも期待。

ジャコビー・シェパード

本職はCBだがこの春からセーフティに挑戦し、登録上はS/CBとなっているので、次回セーフティ編で扱うことにする。

アーウィン・スウィニー

昨年はドラフト外ルーキーとして、主にプラクティス・スクワッドで過ごした。DB陣にケガ人が続出した時期にはロースターに昇格して3試合に出場。ネブラスカ大学ではQBクラウチの同期だが、高校時代には陸上100mの州大会で、そのクラウチに次ぐ2位になっている。今年はルーキーのクリス・ジョンソンの評判があまりにも良いため、開幕ロースター入りは苦しくなってきた。

デレック・コームズ

チーフスからのトレードで獲得。一定の出場時間を得た場合にのみ、7巡指名権を譲渡するという条件らしい。2001年のドラフト7巡で、RBとしてレイダーズ入りし、昨年のNFLヨーロッパで初めてCBをプレーしたという変り種。リターナー候補の1人で、ロースター入りするにはリターナーとして活躍を見せることが条件。

キース・バーネル

ヴァージニア工科大で2年間、デラウェア大で1年間プレーし、ドラフト外ルーキーとして入団。デラウェアに移ったのは、RBからDBへコンバートさせられそうになったかららしい。しかしパッカーズでは最初からCBとしてプレーさせる。良くてプラクティス・スクワッドだろう。

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