グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2003年7月15日

ロースター展望 LB編

ロースター枠は6人。毎年、ラン守備の足を引っ張ってきたLB陣だが、スピードの向上を目指し、今年は大幅に入れ替えを行った。ウィークサイドLBのウェインを解雇し、ミドルLBのニッカーソンは引退。FA市場でも多くのLBを物色したが、順調に補強が進んだとは言えない。スピアマン(CIN)、ダニ・ジョーンズ(NYG)、デュエイン・ラッド(CLE→TB)などの獲得を目論むがうまくいかず、6月にはランドール・ゴドフリー(TEN→SEA)の獲得もできなかった。

元パンサーズのハンニバル・ネイヴィーズと契約し、ドラフトでは1巡指名のバーネットをはじめとして3人ものLBを指名。ただ本音を言えば、もうひとり実績のあるベテランが欲しかったところだろう。 残留組のディッグスをウィークサイドに移し、ネイヴィーズがストロングサイド、ルーキーのバーネットがミドル、というのが現時点での首脳陣の考えだが、バーネットはミドルでの経験が少ない。この3人をどう並べるかがトレーニングキャンプでのダフナー新LBコーチの大きなテーマとなる。控えの3人を争う選手たちは、スペシャルチームでの奮闘を見せることも重要なポイント。

ナイル・ディッグス

プロ入りから3年間、ストロングサイドで堅実に先発を務めてきた。今オフはRFAとしてDETのオファーシートにサインするが、かろうじてパッカーズが引き留めに成功した。飛び抜けたスピードの持ち主ではないが、判断が的確でミスタックルが少なく、パスカバーも安定していて、チームメイトの信頼も厚い。今年は初めてウィークサイドに挑戦するが、「もっとスピードのあるバーネットの方が向いているのでは」という声も多い。

ハンニバル・ネイヴィーズ

パンサーズでの4年間で15試合に先発しているが、ケガが多く、フル出場が一度もないのが最大の不安。アスレチック能力は非常に高い。キャリア唯一のインターセプトは2000年にQBファーヴから奪ったもの。いまのところストロングサイドで先発の予定で、ミニキャンプでの動きはなかなか評価が高かった。両アウトサイドに加え、ミドルでの経験もある。

ニック・バーネット

今年のドラフト1巡指名。全LBの中からトップ指名となった。スピードがあり、シュアなタックル力がある。スペースでの動きの良さはミニキャンプでも証明済みだが、密集の中でブロッカーをさばけるかは未知数。現時点ではミドルLBとして先発の予定だが、本来はウィークサイド向き、という見方が強い。

トランス・マーシャル

2001年のドラフト3巡も、これまでは期待を裏切り続け、活躍の場はスペシャルチームのみ。フィジカル能力は素晴らしいが、LBとしての嗅覚が欠けている。それでも今春は大きな進歩を見せたと言われているだけに、薬物違反での4試合出場停止処分は痛い。この大ピンチを切り抜けて残留させてもらえるようなら、それが逆に進歩の証となるのだが。ミドルとストロングサイドの控えの座を争う。

パリス・レノン

2000年にリッチモンド大からドラフト外でパンサーズ入り、その後、XFL、NFLヨーロッパ、そしてプラクティス・スクワッドを経て、昨年はついにパッカーズのロースター入りを果たした。これまでのミニキャンプでは主にミドルを担当。今年はかなりバルクアップに成功したとのこと。マーシャルの不祥事で、ロースター入りに大きく前進か。

ハンター・ヒレンマイヤー

今年のドラフト5巡指名。頭がよく、効果的な働きをする。真っ直ぐ走るスピードはやや遅いが、横方向は十分に速い。下半身はがっちりしているが、上体はまだ細く、ミドルLBとしてはもっとバルクアップが必要。開幕ロースター入りはおそらく大丈夫だろう。スペシャルチームでの働きにも期待。

マーカス・ウィルキンズ

昨年は、テキサス大からのドラフト外入団ながらロースター入りを果たした。主にパスラッシャーで、LBとしては粗削りだが、スピードを活かしてスペシャルチームで働いた。しかし今年はドラフト指名ルーキーが3人も加わり、開幕ロースター入りは難しくなってきた。

スティーヴ・ジョシュー

今年のドラフト7巡指名。ディビジョンIIの大学出身で、素晴らしいスピードの他は未知数。大学では主にパスラッシャーとしてプレーしていたようだ。同タイプのウィルキンスあたりとのロースター枠争いとなるか。スペシャルチーマーとしてロースター入りするか、それがダメならプラクティス・スクワッドだろう。

シャンテイ・オア

Shantee Orr と書いて、このように読む。ミシガン大出身のドラフト外ルーキー。アーリー・エントリーするがドラフト指名はされなかった。大学時代はパスラッシュDEとして通算13サックを記録しているが、サイズ不足(身長183cm)のためか、パッカーズではLBとして登録されている。

イサーク・キーズ

2001年にドラフト外でヴァイキングス入りするが、左肩の大ケガ。昨年もそれが十分に治りきらずプレーできなかった。今春はNFLヨーロッパのスコティッシュ・クレイモアズでプレー。

トニー・ドナルド

コロラド州のウェスタン州立大出身。大学時代はすべてセーフティとしてプレーしていた。昨年ドラフト外でテキサンズと契約するが、開幕前にカットされ、昨季はフットボールから離れて過ごしていた。

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