グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2003年5月15日

左右両タックルのリハビリは順調

RTマーク・タウシャーとLTチャド・クリフトンは、どちらも2000年ドラフト組。どちらも1年目の途中からスターターに定着し、そして残念なことに、昨季途中の大ケガでシーズンエンドとなったことまで同じだった。RTタウシャーは第2週にヒザの前十字靭帯を断裂し、LTクリフトンは第12週に骨盤の大ケガ。仲の良い2人が一緒にリハビリをできる、ということだけが不幸中の幸いだった。

ケガの時期が早かったため、一足先に全力疾走ができるようになったRTタウシャー。「誰だってランニングは好きじゃない。僕らラインマンにとっては特にね。でも、走れなければ、プレーはできない。それは誰でもわかってる。プレーのために必要なことなんだ」。 タウシャーの隣に腰掛けたクリフトンも、「走ることに興奮するんじゃない。走れるようになった、ということに興奮するんだ」 と付け加える。

「彼らはお互いの存在がモーティベーションになっている。ただケガの場所が違うから、それぞれにとって最善なリハビリをしなければいけないけど」 と説明するのは、ストレングス&コンディショニング・アシスタントのマーク・ロヴァット。彼によると、2人は週に5日通ってきて、4時間ずつのリハビリをこなしているとのこと。体調を崩すなどして休む日もあったが、必ずその週のうちに遅れを取り戻すのだという。

RTタウシャーのリハビリ過程は全くの予定通りで、ケガからちょうど半年でランニングを始めた。6月のミニキャンプには参加できないが、7月のトレーニングキャンプの始めには、なんらかの練習に参加できそうな見通しだ。「ヒザに腫れがなくて、十分な強さが戻れば、何も問題はないはずだ。今はもう、ほとんど制限もなくなっている」 とタウシャーは自信を見せている。

LTクリフトンの方は事情が少し複雑だ。彼の骨盤のケガは非常に珍しいものであるだけでなく、1月末に右ヒザの関節鏡手術、4月半ばには右ヒジの遊離骨片を除去する手術をしなければならなかったからだ。「ヒップにはもう全く痛みがない。脚の付け根に少し痛みがあるだけだ。筋力が戻ってくればそれも収まるだろう。ヒザの痛みはほんの少しだけ。それが収まるのを待って、ランニングにトライする」

2人にとって互いの友情が励みになっていることは間違いないが、特にクリフトンにとって、タウシャーの存在は大きかった。タンパベイでDTサップのヒットを受けたクリフトンは、退院後も自宅のベッドで4週間も寝たきりの生活が続いた。体を起こすためには、天井からのつり革を腕で引っ張って自分を持ち上げなければならない。テレビを見るか、雑誌を読むか、そんな気の滅入る暮らし。そんな彼の元をタウシャーは毎日のように訪ねてきた。バーガーとポテトを抱えて。

「一月も一月半もベッドにいると、向こうから来てくれる人が世界の全てなんだ。別に何か持ってきてくれなくてもいい、ただ座っておしゃべりでもしてくれれば」 とクリフトンは振り返る。「あいつの経験したつらさは僕にはよくわかった。僕が何時間かいる間に、あいつの嫁さんがちょっと外出でもして、息抜きができればいいと思ってね」 とタウシャー。クリフトンの新妻キャンディさんは24時間の看護を強いられていたからだ。

精神的に最もつらい時期は過ぎ、あとは逆戻りをしないように慎重にリハビリを続けていくこと。2人にとっての最終的な目標は、開幕戦に間に合わせることだが、そのためにはトレーニングキャンプ期間中のどこかで、チーム練習にフル参加できていなければならないだろう。「トレーニングキャンプに参加できたら、きっと最高に嬉しいだろうな」 と2人は口を揃えている。

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