グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2003年1月20日

ある警備員の生活

警備員のティム・メイヤー氏が、ランボーフィールドの選手入場トンネルに立っていると、興奮した選手たちがそばを走り抜け、そのうちの一人から胸をパンチされてしまった。驚いて相手を見ると、それはDEバジャ=ビアミラ。彼独特のビッグスマイルに、メイヤー氏も思わずニッコリとうなずいた。ただし、人気ラインマンに突き飛ばしてもらえるような幸運は、警備員といえどもそうそうあるわけではない。普段のメイヤー氏は、メディアルームに出入りする記者たちがパスを持っているかを確認したり、チーム関係者が観戦する"family and friends room"の警備をするのが主な仕事。

グリーンベイの西にあるShawano市に住むメイヤー氏(31歳)の、普段の仕事は高校教師。試合のある日だけ、グリーンベイの警備会社"Per Mar Security"から派遣される、100人以上の警備員の一人だ。仕事柄、ほとんどの選手やその家族と会ったことがあるが、彼にとっての最大の喜びはそのことではない。彼はランボーフィールド警備の仕事で得た収入を、全て小児病院"The Children's Hospital-Fox Valley"に寄付し続けているのだ。

ずっと以前に、彼の甥が重い病気にかかったことがある。その家族は週に$10ドルしか支払えないような経済状態にあったにも関わらず、その病院は最高の治療を施してくれた。メイヤー氏はそれを恩義に感じていて、病院にはそれを続けていほしいと願っている。「あの病院は私にとって神の恵みだ。お金のない子供たちに彼らがしてくれていること、それが寄付の理由だ」とメイヤー氏は語る。一試合につき$80ドルから$90ドルの給料だから、1シーズンにつき$700ドルから$800ドルほど寄付できる。

メイヤー氏がランボーフィールドで働き始めたのは、'97年シーズンのこと。その警備会社に長く勤める友人から、その仕事を紹介されたのだ。それ以来、全ての小切手をその病院に送っている。「私は思わぬ幸運に恵まれて、この警備の仕事に就くことができた。そして、私は本当にその小児病院に寄付をしたかった。そしてこれが私なりのやり方なんだ」

カテゴリ : Lambeau Field, Team/Organization