グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2002年7月20日

Sバトラーの後釜問題

確かにチームリーダーのSリロイ・バトラーを失った痛手は大きい。しかし昨年後半は彼抜きで戦ってきたのだし、シャーパーをはじめとして、そのバトラー不在の間に培った経験は大きい。さらに今年はアントワン・エドワーズがケガから復帰し、ドラフト3巡ではマーカス・アンダーソンを指名した。純粋にタレントレベルだけで見れば、衰えの見えたバトラーが引退しても、それほどのダメージはないとも言える。

Sシャーパーは不動のスターターであり、昨年あたりから、バトラーに代わる、セカンダリーの新リーダーとしての自覚がはっきりと出てきている。問題はもちろんもう1人のセーフティだ。なお、パッカーズでは昨年はじめあたりから、ストロングセーフティ(SS)とフリーセーフティ(FS)の区別をなくしており、 セーフティが2人いるだけである。あえて言えば昨年はシャーパーがSS、 バトラーがFSに下がっていた。

後任のスターター候補筆頭は、4年目のアントワン・エドワーズである。バトラーとシャーパーの後で3年間控えに甘んじてきた'99年のドラフト1巡指名選手。昨年の第3週にヒザの靭帯を断裂する大ケガを負ってその後は全て欠場。しかし今年のリハビリは信じられないほど上手く行き、トレーニングキャンプでは初日から参加できる。かつては「精神的にムラがある」と言われたエドワーズだが、今年の苦しいリハビリを通じて、精神的に非常に成長した、という評判だ。「彼がスターターだということに、もう何も条件を付けることはない。我々は彼を非常に信頼している」とドナテルDC。

エドワーズが先発争いで2歩ほどリードしているのは確かだが、もし彼がケガのためにもたつくようなことがあると、ルーキーのアンダーソンにもチャンスが出てくる。ベアーズ時代、'99年のドラフト2巡でトニー・パリッシュを指名して成功したヘイトリー副GMは、「パリッシュよりもアンダーソンの方がずっと上だ」と自信を見せている。しかも4月のミニキャンプではCBもプレーできることを証明して見せた。「ドラフト指名する時には、CBをあれほどやれるとは期待していなかったんだが。これでウチにはCBもSもやれる選手が7、8人いることになる。こんなチームは他にないよ」

昨年バトラーの代わりにセーフティをプレーしたCBバウ・ジューだが、今年は(よほどケガ人が出ない限り)本職のCBに専念させる、というのがチームの方針だ。ということは、エドワーズとアンダーソンを追うのがマット・ボウエンとスコット・フロストの2人。

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