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チャーリーさんの@カロライナ観戦記 5

■ グリーンベイ着

翌日10時5分シャーロット発の飛行機にのり、シカゴを経由して13時30分にグリーンベイに着きました。グリーンベイの空港は想像していたよりもずっと立派な空港でしたが、その時間帯に到着した飛行機は我々の乗った便のみだったのか歩いている人はまばらで、いかにものんびりした地方空港という感じでした。外に出ると柔らかな日差しが我々を迎えてくれ、暑くもなく寒くもなく、9月のグリーンベイはまさに最高の季節だと思いました。

空港からタクシーに乗り、ホテルに向かいました。ドライバーはダンさんという白髪のお爺さんでしたが、父親が軍人で幼少期を横須賀で過ごしたそうで、めったに来ない日本人の我々を歓迎してくれました。ホテルに行く途中ランボーフィールドの前を通りました。おおこれが我が聖地、これを見るためにここまでやって来たのだ。「ヴィンス・ロンバルディー・トロフィーのモニュメントのあるスポーツバーがあるはずなんだけど、どこかわかりますか」と聞くと「知ってるよ、すぐそこだ」と言ってその前を通ってくれ、そのすぐ隣のブレット・ファーブのステーキハウスも教えてくれ、間もなく我々の宿泊するヒルトン・ガーデンインに着きました。

チェックインを済ませて一息入れ、さっそくランボーフィールドへ向かいました。ホテルから歩いてほんの5分程度です。目の前に2つの巨大な銅像が立っています。ひとつは黎明期のパッカーズを率い、スタジアムの名前にもなったカーリー・ランボー。もう一つは第1回、第2回スーパーボウルを制した時のヘッドコーチで、トロフィーの名前にもなったヴィンス・ロンバルディーです。二人の活躍した時代を私は知りませんが、伝説として語り継がれるその事こそ掛け替えのない伝統なのだと思います。

カーリー・ランボー銅像
ヴィンス・ロンバルディ銅像

スタジアムの中に入り向かった先はパッカーズ・ホールオブフェイムです。最初のセクションでは各時代ごとにユニフォームや試合結果を展示してあります。ありました、復刻版でたまに見る紫のユニフォーム。3回目にスーパーボウルを制した1996年当時のブースには懐かしいエースRBドーシー・レベンスの付けていた25番のユニフォームや、もちろんブレット・ファーブの4番のユニフォームも展示されています。そして4つのヴィンス・ロンバルディー・トロフィーなどパッカーズファンならたまらない展示品ばかりでした。

1996年優勝シーズンの展示
4つ並んだ ヴィンス・ロンバルディ・トロフィー

次に同じくランボー・フィールド内にあるパッカーズ・プロショップへ行きました。1階と2階があり、1階は主にウェアを売っており、2階は日用品からアウトドア用品、写真、アクセサリーなど何でも売っています。今までの観戦記を書かれた人たちが、お土産に興味がなかったはずなのに突然買い物魔に変身した気持ちがよくわかります。私も両手に抱えきれないほどの買い物をしてホテルに戻りました。

買おうか買うまいか迷ったものに、ゴルフバッグがあります。鮮やかなパッカーズグリーンの生地に黄色で PACKERS と書かれていてとても綺麗です。しかし230ドルもするのと荷物になるので買わずに帰ったのですが、ホテルに戻ると無性に欲しくなり、迷うぐらいなら買ってしまえと翌日また買いに行きました。今そのバッグは日本で使っています。

その夜はブレット・ファーブのステーキハウスへ行きました。ファーブの性格から考えてカジュアルな店を想像していましたが、店内はシックな雰囲気で着飾った客も多く、高級店という感じでした。フィレ・ステーキとロブスターを二人でシェアし、またまたワインを飲んでゆっくり寝ました。

■ グリーンベイ2日目

翌日はホテルで朝食を摂った後、天気もいいのでゴルフに行こうということになりました。フロントに頼めばどこか適当なところを予約してもらえるだろうと考えていましたが、ゴルフの予約はしていないと言います。かわりに近隣のゴルフ場一覧をくれましたが、それだけではゴルフ場の内容がよくわかりません。フロントのお姉さんもゴルフのことは全く知らないようでした。

部屋へ戻ると観光案内のような本が置いているのに気づき、ゴルフの案内もちゃんとありました。それを見て良さそうに思えたゴルフ場に電話をしたところ、午後1時から18ホールプレイできることになりました。Mid-Vallee Golf Courseというパブリックコースで貸しクラブもあるということでした。まだ時間があるので昨日行ったパッカーズ・プロショップへまた行き、買うと決めたゴルフバッグや小物をいくつか買って帰りました。

プロショップで買ったゴルフバッグ

私は外国旅行をする時は、ゴルフの予定があってもなくても、ボール3個とティー2~3本、それにゴルフ用手袋をスーツケースの片隅に入れておきます。それだけあればどこの国へ行ってもゴルフができます。ゴルフシューズでないとゴルフをさせてくれない国は、私の知る限り日本だけであり、他の国はどこでもスニーカーでプレイさせてくれます。ゴルフクラブもたいていレンタルがあります。ただしどんなクラブが出てきても文句は言えません。

12時過ぎにタクシーを呼びました。kobaさんは、昨日空港からホテルまで乗せてもらったダンさんがえらく気に入ったようで、今回も名刺を頼りにダンさんを呼んで、道中色々話を聞いていました。「グリーンベイの人達は夜はどんなところに遊びに行くの?」  ダンさんはしばらく考えてから 「ストリップ・バーもあるよ」 と答えました。こんな小さな町にもストリップ・バーがあるとは驚きでした。 「ダンさん、よく行くの?」 「今は年だから行かないよ。若い時は何度か行ったけど」  そんな会話をしているうちにゴルフ場に着きました。

そのゴルフコースは全部で27ホールもあるりっぱなコースで、18ホールでプレイ・フィーがたったの20ドル、貸しクラブ代が10ドル、電動カート使用料が一人10ドルで、全部合わせても40ドルでプレイできるのです。地元の人たちは電動カートを使わず、自分でバッグを載せた車を引っ張りながらラウンドしている人も多く、それだと20ドルでプレイできることになります。

9月中旬のグリーンベイがいつもそうなのかどうかわかりませんが、私たちがゴルフをした日は暖かく、半袖のポロシャツ1枚で汗もかかずちょうどいい気候でした。あたりに山がないのでコースはフラットで池やクリークも少なく、初診者でも回りやすいコースでした(ちなみに私はオフィシャルハンディキャップ9でいちおうシングル・プレーヤーです)。コース管理は当然日本の高級ゴルフクラブのようにはいきませんが、それでも十分楽しめるレベルの管理でした。ただ、貸しクラブはかなり古くて安物で、アプローチ・ウェッジがなく、もし数回プレイするなら自分のクラブを持って来た方がいいと思いました。

ホテルに戻ってシャワーを浴び、その夜はヴィンス・ロンバルディー・トロフィーのモニュメントのあるスポーツバー 「The Stadium View」へ行きました。フットボールの試合がないためか中はガラガラで、数人の客がMLBのブリューワーズの試合をみていました。適当に食べ物をつまみながらビールを飲んでいると、よほど日本人が珍しかったのかお店で働いている可愛い女の子が聞いてきました。 「何しにこの町に来たの?」 「ランボー・フィールドを見たかったからさ」 「あなた達パッカーズファンなの?」 「もちろん」   そこでいきなりハイ・タッチが始まりました。

名物バー "The Stadium View"にて

■ 帰国

とうとう日本へ帰る日がきてしまいました。私はJALでシカゴ、成田を経由して伊丹へ帰ります。kobaさんはデルタ航空でミネアポリス、シアトルを経由して関空へ帰ります。どちらも朝7時前の早いフライトで、5時半すぎにホテルを出て空港へ行きました。

こんな早くから空港の売店が開いており、パッカーズのスタジアム・ジャンバーが半額という札が目に入り、中へ入っていきました。プロショップでもスタジャン買いましたが、別の種類で良いのがあれば買おうと思い見ていましたが、サイズが合いません。お店のおばちゃんが色々探してくれて、奥からも数点出してきてくれましたが合うのがありませんでした。そのまま出るのも悪いなと思い、結局マシューズのユニフォームを買ってお店を出ました。kobaさんとはグリーンベイの空港で別れ、week3を日本で一緒に観戦する約束をしてそれぞれ帰路に着きました。

今回初めてパッカーズの試合を生で見ることができ、またグリーンベイではあこがれのランボーフィールドを見ることができ、とても楽しい旅でした。来年はぜひランボーフィールでパッカーズの試合を見たいと思います。また町の人々ともう少し交流できたらなおさら楽しい旅になるように思いました。パッカーズファンのみなさま、私の長い長い観戦記を最後まで読んでくださり、本当にありがとうございました。

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updated : 2012/01/06