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チャーリーさんの@カロライナ観戦記 2

■ 計画スタート

2011年2月、私と友人のkobaさんは、ビンス・ロンバルディー・トロフィーを抱えながら満面の笑みを浮かべているアーロン・ロジャースを我が家のテレビで見ながら祝杯をあげていました。その時kobaさんが言いました。 「今年のシルバーウィークにパッカーズの試合見に行きましょう」

不妊症の患者に体外受精などの専門的な治療を行うクリニックを開業しているkobaさんは、毎年シルバーウィークは1週間休みにして旅行に行っていたのです。カレンダーを見ながら「開幕はおそらく9月の第2週目だろうから、シルバーウィークに行くなら9月18日のweek2だな。そこがホームでの試合だったらいいね」などと言い合いながら、スーパーボウルチャンピオンになった余韻にいつまでも浸っていました。

4月になって試合日程が発表されましたが、weeek2は残念ながらアウェイのパンサーズ戦でした。ランボー・フィールドでの試合は見れないけれど、相手がパンサーズなら負けるわけないし(パンサーズ・ファンの方ごめんなさい)、試合の後でグリーンベイへ行けば色々楽しいことがあるんじゃないかなと思い、予定通り観戦に行くことになりました。

■ エアーチケット

まず行わなければならないのはエアーチケットの確保です。私はJALのマイレージをいつも使っており、JALのマイルは14万マイルぐらいたまっていました。仕事で飛行機を使うことなどない私がなぜそんなにマイルがたまるのかといいますと、カードで買い物をすると100円につき1マイルたまるシステムになっているからです。最近は日々の生活でほとんどカードが使えます。そこでどんな小さな買い物でも必ずカードを使うこと、ローソンでおにぎり買ってもカードで払う、ドンキホーテでペットボトル買ってもカード。飲み会の時は自分が会計してカードで払い、あとから人数割りでお金をもらう。ゴルフに行って一緒に行った人が現金で払おうとしてると、「私がまとめて払うからそのお金ちょうだい」と言ってカードで払う、そのようにしていればマイルはたまるのです。

関西に住んでいる私は、当然関空からJALでアメリカ国内へ行こうと思うわけですが、驚いたことにJALは関空からはハワイを除いてアメリカ国内へまったくへ飛んでないのです。数年前までは関空-シカゴ線があったはずなのに、今はニューヨークへも飛んでないことに驚きました。そこでやむなく大阪発成田経由シカゴ行き往復をJALのマイレージを45000マイル使って確保しました。

日程はシャーロット2泊、グリーンベイ2泊の4泊6日とし、9月17日(土)朝関空発、22日(木)夜伊丹着で取りました。kobaさんは17日はどうしても午前中診療してから出発したいというので、土曜日の夕方日本を出て土曜日のうちにシャーロットへ着くことが可能かどうか調べたところ、デルタ航空を使えば関空発シアトル、ミネアポリス経由、シャーロット行きという路線で夜の11時ごろシャーロットに着くことがわかりました。

◆ ◆ ◆

次にしなければならないことはアメリカ国内の移動を確保することです。シカゴ-シャーロットの往復と、シカゴ-グリーンベイの往復を別々に取るのが一番安上がりだろうと考え、アメリカン航空のホームページから当たりをつけました。

17日、成田からシカゴにつくのが8時40分ですが、12時シカゴ発、14時50分シャーロット着(時差が1時間あり、実際のフライトは2時間弱)というのがありました。これだともしJALが遅れても余裕で乗れるのでいいなと考えました。19日は10時5分シャーロット発、11時15分シカゴ着というのがあり、これだと1時間半の乗継時間でグリーンベイ行きに乗り継げます。値段も18000円と安かったのでこれに決めました。

次にシカゴ-グリーンベイのチケットを検索したところ、往復でなんと92000円もするというのです。帰りを1日遅らせるとぐっと安くなる(確か2万円ぐらい)のですが、シカゴ-成田間の翌日の便はマイルで取れる席が残っていないので1日遅らせることができません。デルタ航空の運賃も検索しましたが、やはり高いのです。航空運賃というのはどのような理屈で値段がきまるのかよくわからないことが多いのですが、2泊3日だと高くて、3泊以上だと安くなるというのはどういう理屈でしょうか。

いろいろ考えた末、アメリカン航空はJALと同じOneworldグループの提携会社なので、JALのマイルで取れる席が残っているかどうか聞いたところ、往復25000マイルで取れるとわかりました。大阪-シカゴ往復が45000マイルなのに、シカゴ-グリーンベイ往復が25000マイルもするのは納得できませんが、92000円払うよりはいいかと思い、それでチケットを取りました。

kobaさんは知り合いにJTBに勤務している方がおり、航空券、ホテルも一括して依頼することになり、私も同じホテルをそれぞれツインのシングル・ユースで取っていただくことにしました。それから間もなく、打ち合わせにJTBの方とお会いすることになり、その方は勤務地が遠いので会社の帰りにkobaさん行きつけのbarでお会いしました。その時ホテルの希望としてスタジアムまで歩いて行けるホテルというリクエストをしました。

その結果シャーロットはウェスティンホテル、グリーンベイはヒルトン・ガーデンインになり、どちらもスタジアムまで歩いて行けて部屋も広くていいホテルでした。その時JTBの方が、「試合のチケットはどうなさいますか、よかったらうちでお取りしましょうか」と聞かれました。私はチケットはカード会社に頼もうかなと考えていて、JTBに頼むと高いんではないかなと一瞬思いましたが、自分で手配する方法も知らないし、カード会社もJTBもたいして変わらないなと思いなおし、ここはJTBの信頼性に頼ってみるのがいいかなと思い、依頼しました。この件については後述いたします。

■ 予定変更でひと苦労 

飛行機、ホテル、観戦チケットが確保でき、プレシーズン・マッチがやっと始まった8月なかば、アメリカン航空から1通のメールが届きました。私の予約した9月17日、シカゴ発シャーロット行きの12時の便はフライト・キャンセルになったので、9時50分の便に振り替えてよいか至急返事をくれというものでした。

成田を出てシカゴに着くのが8時40分ですから乗り継ぎ時間が70分しかありません。それは普通は不可能であることはわかっています。JALのホームページを見てもシカゴでの最短乗継所要時間は85分と明記されていました。アメリカン航空に電話したところ、9時50分の次は14時10分で、それだと5時間半も空港に居なければなりません。

なんとか9時50分に乗りたいと考え、「9時50分の便を予約して、もし間に合わなければ14時10分に変えてもらえますか」と聞いたところ、予約便が出発前で次の便に空きがあれば変更可能だが、出発後ならできません。JALが遅れて乗れなかったのならJALに交渉してみてください。幸いどちらの便も今のところ空きはありそうです、との答えでした。次にJALに電話し、事情を説明してもしJALが遅れて9時50分に乗れなかった場合、補償してもらえるのか聞いたところ、もともと乗継時間が条件を満たしていないので、補償の対象外だということでした。

それならば、「飛行機がシカゴに着いたら一番に降ろしてもらい、スーツケースもファーストクラスと同じ扱いで早く降ろしてもらうことはできませんか」とずうずうしく尋ねてみました。私の言い分としては、おたくの提携会社であるアメリカン航空が突然フライトキャンセルしたためにこんなに苦労してるんだから、そのくらいの便宜をはかってくれてもいいんじゃないのというものですが、返事はそっけなく断られました。エコノミークラスの、しかもマイレージを使ってタダで乗ろうとしている客に、そんなに親切にしてくれるはずはありません。そこで結局再度アメリカン航空に電話し、14時10分の便を予約し、当日もし間に合えば9時50分に振り替えてもらうこととなりました。

同時に、間に合わなかった時のプランも考えました。シカゴのダウンタウンまで出てソルジャー・フィールドを外から見ても、それだけではつまらないなと思いながらネットで検索していると、水族館があることがわかりました。歴史のある水族館のようで、動物園・水族館好きの私としてはかなり心を動かされましたが、空港からダウンタウンに出るのに地下鉄で片道1時間もかかるというのです。これでは水族館に行ってもせいぜい1時間ぐらいしか観賞できないのであきらめました。

次に空港近くのホテルで過ごすことを考えました。私は週3~4回はジム通いをしており、旅行に出るとなかなか運動できなくなるのでこの時間に運動し、汗をかけば時差ボケ解消にもなるかなと考えました。調べてみると空港から地下道でつながって歩いて行けるところにヒルトンホテルがあり、アスレチック・ジムも当然ありました。そこでヒルトンホテルの日本予約センターにメールを出し、宿泊客以外も利用できるかどうか、また料金はいくらか尋ねてみると、19ドルで利用できることがわかりました。

■ ゲームチケット到着

航空会社とのやり取りをしていたちょうど同じころ、kobaさんから電話がありました。「JTBから試合のチケットのことでメールが来たんだけど、えらい高いですねえ。パッカーズサイドで選手がすぐ間近に見える席が1500ドル、もう少し上でフィールド全体が良く見える席が1000ドルだと言うんです。それでいいかどうか聞いてきたんだけどどうします?」。 どうしますって言っても今さらやめるわけにはいかないし、1000ドルの方でいきましょうということになりました。

出発の数日前にやっとチケットの実物が手元に届きましたが、そこに印刷されている正規料金を見てなおさらショックを受けました。なんとたったの109ドルのはずだったのです。しかも、その時のレートは1ドル78円ぐらいでしたから1000ドルだと78000円かと思ったら、税金や手数料(手数料をまだ取るのか、このやろう)などでチケットだけで91000円も払わされました。いくらなんでも高すぎやしませんかと抗議する気力もなく、すんなり「ありがとうございました」と受け取りました。次回行く時はチケットのことをもっと研究しようと思いました。

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updated : 2012/01/06