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Packers Statistics Notebook 1
グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2013年2月23日
Journal Sentinel紙が集計したさまざまなスタッツをおくればせながら紹介。但し書きがないかぎりプレーオフを含めた18試合での数字となっている(ボブ・マッギン記者が判定した主観的なデータが多いことも注意)。今回は主にオフェンスについて。
◆ クォーターバック関連
- QBロジャースのTDパス42回の平均の長さは17yds。2011年の平均は23yds、2010年も23yds、2009年は24yds、2008年は15.6ydsだった。QBロジャースが先発昇格して以来2番目に悪く、破壊力の低下はあきらか。
- 35yds以上のパス成功はわずか12回で、マッカーシーHCの就任以来もっとも少なかった。2011年は17試合で20回、2010年は20試合で17回だった。
- 相手のブリッツ(5人以上ラッシュ)は全ドロップバックの19.9%で、2011年の23.7%、2010年の30.6%とくらべて大幅にダウン。同紙が1998年に集計を始めて以来最低の率だったとのこと。6人以上のラッシュはわずか4.3%で、2011年の8.5%からほぼ半減している。「パッカーズを止めるにはブリッツよりカバレッジを手厚く」という対策が徹底されてきた。
- QBロジャースはレギュラーシーズンのレーティング108.0を記録し、2年連続でNFL首位。通算レーティング104.9でNFL史上トップの座を堅持している。(リスト)
- (ラン・パス合わせて)20yds以上のロングゲインは70回(1試合あたり3.89回)。2011年は78回(4.59回)、2010年は20試合で83回(4.15回)だったので、ここも破壊力ダウンを示している。
- QBロジャースのインターセプト9回で計41失点。2011年はINT7回でわずか14失点だった。
- QBロジャースのインターセプト9回のうち彼自身の責任によるものは7回と判定。9回のうち8回が自陣20ydsからハーフラインの間。自陣でのINTが失点増につながったのだろう。9回のうち5回がショットガン。
- QBロジャースによるインターセプト9回の際の平均リリースタイムは3.11秒。2011年は2.60秒、2010年は3.18秒だった。
- 今季もINTリターンTDを喰らわなかった。QBロジャースがINTリターンTDを喰らったのはキャリアわずか1回。(2009年TB戦)
◆ レシービング関連
- チーム全体の落球は1試合あたり2.11回で、2007年以来もっとも低かった。2011年が2.65回、2010年が2.30回だった。
- WR陣の落球率は5.81%で、2011年の6.43%、2010年の7.3%から2年連続で改善。個人では、WRボイキン(0%、ターゲット6回のみ)、WRジェニングス(1.33%)、WRジョーンズ(2.78%)、WRネルソン(7.14%)、WRコブ(9%)、WRドライバー(23.1%)。
- WRジェニングスはターゲット75回で落球わずか1回だけ(最終週MIN戦、エンドゾーンにて。2プレー後にTDで汚名返上)。落球率1.33%は彼のキャリアベスト。これまでのベストは2010年の3.77%だった。過去20年間のパッカーズのスターターで落球ゼロだったWRはおらず、落球1回だったWRは1998年のロバート・ブルックス(ターゲット66回)、2003年のロバート・ファーガソン(66回)、1993年のマーク・クレイトン(56回)、2008年のジョーディ・ネルソン(53回)など。
- WRジョーンズは108回ターゲットで落球わずか3回。落球率2.78%は言うまでもなくキャリアベストの数字で、2011年の10.53%から劇的に向上した。
- TE陣の落球率は、TEテイラー(0%、ターゲット2回のみ)、TEフィンリー(6.3%)、TEウィリアムズ(7.1%)、TEクラブトリー(15.4%)。
- TEフィンリーはシーズン最初の2試合で落球率21.43%と大不振だったが、シーズン後半に盛り返して6.3%でシーズンを終えた。2011年のスランプ(12.62%)から立ち直り、入団最初の3年間の平均6%とほぼ同じ数字。
- RB/FB陣の落球率は、FBクーン(0%)、RBグラント(0%、ターゲット3回のみ)、RBベンソン(6.7%)、RBグリーン(6.9%)、RBハリス(9.1%)、RBスタークス(33.3%、ターゲット6回のみ)。
- FBクーンは22回ターゲットになって落球ゼロは立派。
◆ パスプロテクションおよびランブロッキング
- 1試合あたりの被サックは3.06回(55回/18試合)で、2011年の2.65回、2010年の2.3回より増えてしまった。
- レギュラーシーズンの被サック率は8.4%(NFL28位)となり、2011年の6.8%(22位)、2010年の6.6%(20位)とくらべて大幅に悪化。QBロジャース時代のベストが2008年の5.9%(18位)で、上位半分に入ったことがない。
- 被サック責任は多い方から、QBロジャース(14)、LTニューハウス(11)、RTブラガ(6)、LG/RTラング(5.5)、RTバークレー(4)、RGシットン(3.5)、C/Gディートリック=スミス(3)、Cサタデー(2)。RB陣は合計で1.5回、TE陣は合計で1回だった。
- プレッシャー(サック、ノックダウン、ハリーの合計)の責任は、LTニューハウス(42.5)、LG/RTラング(21.5)、QBロジャース(20)、RTバークレー(19)、RTブラガ(16.5)、RGシットン(12)、Cサタデー(12)、C/Gディートリック=スミス(10.5)、RBグリーン(2.5)など。
- LTニューハウスは「被サック責任」が2011年より0.5回多く、「プレッシャー責任」も1回多かった。ただし先発数が2011年よりも3試合増えている。被サック責任11回は1990年のOTトニー・マンダリッチ(12.5回)以来最多。プレッシャー責任42.5回は同紙が1999年に集計を始めて以来最多。
- RTブラガは2011年に被サックわずか1.5回(ルーキーシーズンは6.5回)と大きな成長を見せたが、今季は先発9試合で6回とおもわぬ不振だった。
- "Bad Run"(ショートヤーデージ状況を除く1yds以下のラン)は今季116回あり、ラン全体の24.2%。2011年(24.4%)とほぼ同じだった。
- "Bad Run"に責任のあった回数は、Cサタデー(18)、LG/RTラング(14.5)、LTニューハウス(13.5)、TEフィンリー(9.5)、C/Gディートリック=スミス(8.5)、RTブラガ(7)、TEクラブトリー(7)、RGシットン(6.5)、RTバークレー(4)、RBグリーン(3.5)、FBクーン(3.5)、TEテイラー(3.5)、RBベンソン(3)など。
- RGシットンは2011年(チーム最多の17回)から6割も減らし、復調を裏付けている。
- Cサタデーはとくにランブロッキングの不振が目立ち、これでは先発降格もやむなしといったところ。「プレッシャー責任」が12回、「"Bad Run"責任」が18回。前任者のCスコット・ウェルズ(現STL)は2011年のプレッシャー責任が8.5回、"Bad Run"責任が8回だった。
◆ ファンブル
- レギュラーシーズンのギブアウェイ16回(被インターセプト8回+ファンブルロスト8回)は2年連続のNFL2位。
- プレーオフを含めたチーム全体のファンブルは19回、ロスト9回。ファンブルロストからの失点は2011年と同じ48点。
- ファンブルを複数回した選手はQBロジャース(ファンブル6回/ロスト4回)、WRコブ(5回/1回)の2人だけ。その他、TEフィンリー、QBハレル、RBグラント、WRロスが1回ずつロストしている。
- QBロジャースはファンブル6回、ロスト4回と2011年(5回/1回)より増えてしまった。ファンブル6回のうちサックによるものが5回、スクランブル中が1回。
- CサタデーとCディートリック=スミスはショットガン・スナップでのファンブルがゼロ。Cウェルズ時代から3年連続でゼロをキープしている。
◆ 反則
- 過去2年間非常に少なかった反則が急増し、2007-2009年の状態に逆戻り。レギュラーシーズンの反則103回は19位、反則923ydsは24位。
- 反則増加の元凶はディフェンスで、2011年のわずか19回から48回へと約2.5倍に増えてしまった。ディフェンスとしては2007年(64回)以来の多さ。
- 2011年のDL陣は反則がゼロだったが、今季は13回。内訳は、NTラジ(4)、DEウォージー(3)、DEニール(3)など。
- その他のポジションで3回以上反則を犯したディフェンス選手は、CBウィリアムズ(5)、CBシールズ(5)、OLBウォルデン(4)、OLBマシューズ(3)、OLBモーゼス(3)、Sウッドソン(3)。
- CBヘイワードとS M.D.ジェニングスとDEウィルソンは反則がゼロだった。
- いっぽうオフェンスの反則は43回で2007年以来最少。
- OL陣の反則は、RGシットン(6)、C/Gディートリック=スミス(5)、LTニューハウス(4)、LG/RTラング(4)、RTブラガ(4)、RTバークレー(3)、Cサタデー(1)。
- スキルポジションの反則は、QBロジャース(4)、TEフィンリー(4)、TEクラブトリー(3)、WRジョーンズ(2)、FBクーン(2)。
- ジョーンズ以外のWR陣とRB陣は反則ゼロ。RBスタークスは入団3年間で反則が一度もない。
- スペシャルチームの反則は19回。CBブッシュ(6)、FBクーン(2)など。