グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2014年5月30日
水曜から始まった今年のOrganized Team Activities(OTA)。2日目の木曜は絶好の好天のもと、今年初めてファンや記者にチーム練習が公開された。労使協定により、選手たちはパッドを着けず、コンタクト練習も禁止されている。選手たちにとっては、7月末のトレーニングキャンプに向けて今年のシステムのインストールが主体。観る側にとっては先発組のラインナップやケガ人の回復具合が注目ポイントとなる。練習は1時間40分ほどで終了。次の公開練習は来週火曜日に予定されている。
欠席は3人。2巡指名WRダヴァンテ・アダムズと3巡a指名DTカイリー・ソーントンはNFL選手会主催のルーキー・プレミア(@ロサンゼルス)出席のため不在。また、DEジェレル・ウォージーは個人的事情のため休んでいる(後述)。
- ケガによる見学組は、OLBクレイ・マシューズ(親指の手術)、OLBニック・ペリー、TEアンドリュー・クウォレス、TEブランドン・ボスティック、RBジョナサン・フランクリン(首)。今の時期に休むのはあまり心配する必要はないが、フランクリンは場所が場所だけにすこし心配。
- 昨季全休したRBドゥワン・ハリス(膝蓋腱)はフル参加。
- OTブライアン・ブラガ(ヒザ)はニーブレースを着けてフル参加。ヒザ前十字靭帯断裂から10か月弱でのフィールド復帰は非常にめでたい。
- 昨季3試合しか出られなかったCBケイシー・ヘイワード(ハムストリング)も元気に参加。OTAに間に合わせる、という目標を達成できた。
- 大音量で音楽を流しながら11on11のチーム・ドリル行うのはこれまでになかったこと。意図はよくわからない。また、昨夏キャンプで初めて導入した、試合を模した「TVタイムアウト(給水タイムでもある)」も引き続き実施している。
- 注目のディフェンスは以下のとおり。
- セーフティ陣の1stチームはモーガン・バーネットとマイカ・ハイド。1巡指名のハハ・クリントン=ディクスは控えから。ドム・ケイパースDCもやや離れたところからセーフティたちの動きを注視していた。
- OLB陣の1stチームは左がジュリアス・ペッパーズ、右がマイク・ニール。マシューズとペリーが休んでいるためだ。ペッパーズは左右両方をプレーしていた。(DE時代も左右兼用だった)
- FA加入のジュリアス・ペッパーズは個人ドリルでもDL組でなくOLB組に参加している。
- 4巡指名のカール・ブラッドフォードはOLBのみ。ILB陣はホーク&ジョーンズの先発コンビをラティモア&バーリントンの若手コンビが追う図式になる。
- DL陣まで参加したインターセプト練習があった。
- オフェンスについては以下のとおり。
- センターは昨年4巡指名のJ.C.トレッターが1stチーム。RTブラガが復帰を果たしたことで、今年のOLで心配なのはセンターだけだ。
- 5巡指名のCコーリー・リンズリーに対しては、さっそくキャンペンOLコーチがフットワークの指導を熱心に行っていた。「重心が低く、力強そう」とある記者。
- 1stチームのタックルはLTデヴィッド・バクティアリとRTブライアン・ブラガ(ヒザ前十字靭帯)。2ndチームはLTデレク・シェロッドとRTドン・バークレー。シェロッドが元気にオフシーズン・プログラムをこなすのは2011年のルーキーシーズン以来初めて。
- 5巡指名WRジャレッド・アブレデリスはQBトルジーンからの低い難しいボールをキャッチ。ウィスコンシン大の先輩・後輩ホットラインだ。
- 新人TEコルト・ライエラはQBフリンからのパスを落球。しかしその後、オーバー・ザ・ミドルのパスを腕を伸ばしながらナイスキャッチして汚名返上。大きな注目を浴びているドラフト外ルーキーだけに、観客席からの歓声もひときわ大きかった。
- パントリターナーは、WRコブ、S/CBハイド、CBトラモン・ウィリアムズ、5巡指名WRアブレデリス、7巡指名WRジャニス。経験豊富なWRアブレデリスがなかなかよい動きを見せていたらしい。
- マイク・マッカーシーHCの会見から。
- 「2日間の練習を終え、チームはしっかりしたスタートを切ったと言える。今年のチームは、これまで(のOTA時点)と比べてより前進している。選手やコーチの努力のたまものだ」
- 新労使協定で練習の制限がきつくなったことについて。 「労使協定の定める範囲での練習テンポをわれわれ皆がより理解するようになった。今年は昨年までよりもよい仕事ができている」
- 今年のディフェンスについて。 「スキームの量を減らしたいと考えている。10%から15%ぐらいね。(シーズン中の契約や昇格で)習熟していない選手がより少なくなるように。これまで、途中参加の選手などがスキームに習熟できないという苦い経験があった。スキームを再検討した結果、今年は量を減らすことにし、より多くの選手が競争に参加できるようにした」
- 新加入のOLBペッパーズについて。 「多彩な才能のある彼が来ただけでなく、それをコーチが活かすことも大事だ」 「彼は若手と同じように動けている。あらゆる角度から見て素晴らしい人物だ。アプローチがプロフェッショナルであり、体作りにも非常によく取り組んでいる。アウトサイドLBのポジションにもとても合っているように見える」
- S/CBマイカ・ハイドについては2月と同じコメント。 「彼は間違いなく4ダウン・プレーヤーになれる。ニッケルでもコーナーでもセーフティでも。彼がフィールドに加われるよう機会を与える」
- 新センター候補のJ.C.トレッターについて。 「このオフシーズンは非常によくやっている。シーズンが終わってから1日も休まず、トレーニングのため球団施設を訪れている。その成果がフィールドに表れていると思う。たいへんよい印象を受けたよ」
- きわめつけの問題児と言われるTEコルト・ライエラについて。 「彼は(昨年10月に退部したので)ブランクがある。本人と会っていろいろ話し合ったが、鈍っている勘を取り戻さなきゃいけないと感じているようだ」 「球団内でたくさんの話し合いがあったが、人事部門はとてもよい仕事をしてくれたと思う。彼が加わってくれたことを私は喜んでいる。彼の(頼れる家族や指導者の欠けた)人生に好影響を与えられることを我々は楽しみにしている。そちらさえ好転すれば、仕事のことは自然とうまく行く」
- ルーキー・プレミア出席のため不在の2巡指名WRアダムズとDTソーントンについては、残念だが労使協定で定められていることなのでしかたがない、とのこと。
- 1巡指名FSハハ・クリントン=ディクスがパッカーズとの契約に合意。昨年のおなじ21位指名であるTEタイラー・アイファート(CIN)は$8.256ミリオンの4年契約だったので、それを少し上回る金額のはず。
- FAのまま買い手がつかないTEジャーマイケル・フィンリーが、久しぶりにグリーンベイに戻ったらしい。「首の検査」との報道もあったが、実際はチームドクターとの面談だけで、形式的なものにすぎなかったようだ。マッカーシーHCは、「私もアシスタントコーチも彼とは会っていない」としている。トンプソンGMはじめスカウト部門は会議出席のため出張中。
- いっぽうTEフィンリーの代理人は、「ドクターから完全な復帰許可が下りた」とあきらかにした。今回のジョセフ・マルーン医師はスティーラーズのチームドクターでもある。記者によれば彼はパッカーズと比べると基準が緩いとのことだが、これで各球団の興味が増すのは間違いないところ。「ある球団」をちかく訪問する予定、とされている。
- ILBヴィクター・アイエワ Victor Aiyewa が解雇された。ワシントン大出身、昨季半ばにプラクティス・スクワッドからロースターへ昇格し、スペシャルチームでプレーした選手。90人いっぱいだったロースター枠がこれで1つ空いたが、誰かを獲得することが目的なのかどうか。
- DEジェレル・ウォージーが休んだのは、祖母が頭に銃弾を受けて重体となっているため。夫の銃が暴発したらしく、警察は夫に事情を聴いている。