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Packers Statistics Notebook 1
グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2014年2月13日
2013年パッカーズに関するさまざまなスタッツを紹介。但し書きがないものはすべてJournal Sentinel紙によるもので、プレーオフを含めた17試合での数字となっている(記者が判定した主観的なデータが多いことも注意)。今回は主にオフェンスについて。
◆ クォーターバック関連
- QBロジャースのTDパス18回の平均の長さは23.6yds。2012年は17.0yds、2011年(MVPシーズン)は23.0yds、2010年も23.0yds、2009年が24.0yds、2008年が15.6ydsだった。破壊力が低下した2012年から立ち直ったといえる。
- QB陣全体で35yds以上のパス成功は18回。2012年はマッカーシーHC就任以来最低のわずか12回だったが、こちらも破壊力が復活してきた。2011年17回、2010年17回(20試合)。
- 相手のブリッツ(5人以上ラッシュ)は全ドロップバックの23.2%で、2012年の19.9%(過去15年間で最低だった)から上がって2011年並みに。「6人以上ラッシュ」も前年の4.3%から7%にアップしている。2012年は「ブリッツせずカバレッジを厚くする」というロジャース対策に苦しんだシーズン。その傾向が弱まったのはロジャース欠場のせいかどうなのか。
- QBロジャースは過去2年連続でレーティング(レギュラーシーズンのみ)首位だったが、今季は104.9で5位に。先発2年目から5年連続でレーティング100以上をキープし、通算レーティング104.9でNFL史上1位を堅持。2位のペイトン・マニングに7.7もの大差をつけている。(リスト)
- QBロジャースのインターセプト6回のうち、彼の責任によるものは4回とJS紙は判定。ショットガンでのインターセプトは5回にのぼる。インターセプト時の平均リリースタイムは2.55秒で、前年の3.11秒から大幅に短くなった。この変化がなにを示しているのかよくわからないが。
- 今季もQBロジャースはINTリターンTDをされなかった。彼がINTリターンTDを許したのは2009年第9週TD戦でのわずか1回だけ。いっぽうQBブレット・ファーヴはパッカーズでの11年でなんと23回、年平均2.1回も喰らっている。
- ProFootballFocusによると、パスの正確性を示す Accuracy Percentage ではQBロジャースが79.3%でNFLトップ。落球はパス成功とし、投げ捨てやスパイクはパス試投から除外して計算している。
- おなじくProFootballFocusの集計によるディープパス(20yds以上ダウンフィールドに飛んだもの)成功率は52.8%でQBロジャースが2位。
- ProFootballFocusによると、QBフリンがプレーアクションした際のレーティングが114.0、しなかったときが79.6と極端だった。
- (ラン・パス合わせて)20yds以上のロングゲインは78回(1試合あたり4.58回)で前年の70回(3.89回)より増加し、2011年(4.59回)とほぼ同じに復活してきた。ただしランによるビッグゲインの比率が4%ほどアップしている。
◆ レシービング関連
- チーム全体の落球は17試合で26回。1試合あたりわずか1.53回で、2003年(1.44)以来の10年間で最低に抑えることができた。2012年が2.11回、2011年が2.65回、2010年が2.30回だった。
- WR陣の落球はわずか12回で落球率3.2%。2010年が7.3%、2011年が6.43%、2012年が5.81%、そして今季と3年連続で改善している。
- WR個人の落球率は、WRコブ(0%)、WRネルソン(2.25%、2008年以来のベスト)、WRジョーンズ(4.1%)、WRボイキン(5%)、WRマイルズ・ホワイト(8.3%)。
- WRコブはこれまで時おりイージーな落球があったが、今季はゼロ(0/46)。2012年の9%(10/110)から劇的な向上を遂げて課題をクリアした。
- TE陣の落球率は、TEクウォレス(4.9%)、TEフィンリー(8.8%)、TEテイラー(11.1%)、TEボスティック(13.3%)。
- RB/FB陣の落球率は、RBフランクリン(0%、ターゲット5回のみ)、FBクーン(5%)、RBレイシー(6.3%)、RBスタークス(7.15%)。
- シーズン最多落球はWRジョーンズとWRボイキンの4回。最多落球選手がわずか4回というのはパッカーズの過去20年で最少だった。(もっとも多かったのは2011年TEフィンリーの11回)
- ProFootballFocusによると、QBごとの落球率はロジャース(4.8%)、フリン(6.0%)、トルジーン(5.6%)、ウォレス(0%)だった。
◆ パスプロテクションおよびランブロッキング
- 1試合あたりの被サックは2.88回(49回/17試合)で、前年の3.06回(55回/18試合)より減らすことができた。ただし2011年(2.65回)や2010年(2.3回)よりは多い。
- レギュラーシーズンの被サック率は7.3%(NFL21位)となり、前年の8.4%(28位)から改善した。2011年は6.8%(22位)、2010年は6.6%(20位)。ロジャース時代に入ってから上位半分に入ったことがない。
- レギュラーシーズンのQB別の被サック率は、QBロジャース(6.8%)、QBフリン(9.3%)、QBトルジーン(3.2%)、QBウォレス(14.3%)となっている。
- 被サック責任は多い方から、RTバークレー(9.5)、LTバクティアリ(6.5)、Cディートリック=スミス(6)、QBロジャース(5.5)、RTニューハウス(5)、RBレイシー(5)、QBフリン(3.5)、TEクウォレス(2)、RBスタークス(2)、RGラング(1)、LGシットン(1)、TEフィンリー(0.5)となっている。
- FBクーンはみごと被サック責任ゼロだった。RB陣は過去5年間あわせて11.5回しかなかったが、今季はRBレイシーとRBスタークスを合わせて7回もあった。
- プレッシャー(サック、ノックダウン、ハリーの合計)の責任は、RTバークレー(39)、LTバクティアリ(37)、RTニューハウス(18)、Cディートリック=スミス(17.5)、RGラング(17.5)、LGシットン(12)、RBレイシー(8)、QBロジャース(6.5)、RBスタークス(4.5)、QBフリン(3.5)、TEクウォレス(3.5)など。
- LGシットンとRGラングは被サック責任1回ずつと非常によいシーズンだった。
- 負傷欠場を加味しても、QBロジャースは被サック責任もプレッシャー責任も大きく減らしている。球離れを早くした成果だろう。2012年は被サック責任14回(チーム最多)、プレッシャー責任20回だった。
- "Bad Run"(ショートヤーデージ状況を除く1ヤード以下のラン)は今季123回あり、ラン全体の25.1%。前年の24.2%より悪くなっているのは、ラン攻撃の諸スタッツが改善していることからすると意外だ。2011年は24.4%。
- 個人で"Bad Run"に責任のあった回数は、Cディートリック=スミス(22)、LTバクティアリ(15.5)、TEクウォレス(15)、RGラング(13.5)、RTバークレー(11.5)、LGシットン(8.5)、TEテイラー(5)、RBレイシー(5)、TEボスティック(4)、RBスタークス(3)など。
- RTニューハウスは250スナップ出場して"Bad Run"責任はゼロだった。FBクーンの1回も立派。
◆ ファンブル
- レギュラーシーズンのギブアウェイは25回(被インターセプト16回+ファンブルロスト9回)でNFL14位タイに。2012、2011年と2年連続2位だったが、代役QB陣のインターセプトが響いた。
- プレーオフを含めたチーム全体のファンブルは21回、ロスト9回。前年(1試合多い)の19回/9回から増えている。ただしファンブルロストからの失点は35点で、2012年・2011年の48点から減らしている。
- ファンブルを複数回した選手はQBロジャース(ファンブル5回/ロスト0回)、QBフリン(4回/4回)、RBフランクリン(2回/1回)、WRジョーンズ(2回/1回)、CBハイド(2回/0回)。
- RB陣を合わせてファンブル4回、ロスト2回。前年よりは増えたが、それでもかなり少ない。
- ファンブルがなかったのは、QBトルジーン、QBウォレス、WRネルソン、WRコブ、WRボイキン、TEフィンリー、TEクウォレス、TEボスティック。TE陣はテイラーの1回だけだった。
- Cディートリック=スミスはショットガンスナップのファンブルがゼロ。パッカーズのセンターとしては4年連続。
◆ 反則
- 昨年急増した反則だが、今季はふたたび減らすことに成功。レギュラーシーズンの反則86回は8位、反則801ydsは14位。前年は回数で19位、ヤードで24位だった。
- もっとも反則が減ったのはディフェンスで、前年の48回から28回へ減らすことができた(プレーオフ含む)。2012年の48回は2007年以来チーム最多だった。
- DL陣の反則は2011年がゼロ、2012年が13回に急増、今季は4回に減っている。DEラジ、DEダニエルズ、DEジョリー、DEジョーンズが各1回。
- 複数回反則を犯したディフェンス選手はCBウィリアムズ(8回、キャリア最多)、OLBペリー(3)、CBシールズ(2)、Sバーネット(2)。
- 反則ゼロだった選手は、NTピケット(過去4年で3回目)、DEボイド、DEウィルソン、ILBラティモア、OLBパーマー、CBハイド、CBヘイワード、Sジェニングス、Sリチャードソン。CBハイドはタイトなカバレッジをしているのにゼロは立派。いっぽうSジェニングスは反則できるほどレシーバーの近くにいないせいか。
- オフェンスの反則は42回で、前年の43回よりも1つ減っている。オフェンスとしては2007年以来最少。
- OL陣の反則は、LTバクティアリ(10)、LGシットン(6)、RGラング(5)、Cディートリック=スミス(4)、RTバークレー(4)、RTニューハウス(2)。
- スキルポジションの反則は、WRボイキン(2)、TEフィンリー(2)、TEクウォレス(2)、QBロジャース(1)、FBクーン(1)、WRコブ(1)。
- RB陣の反則は2年連続でゼロ。
- スペシャルチームの反則は前年とおなじ19回。CBハウス(3)、TEストーンバーナー(3)、ILBアイエワ(2)など。