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Notebook: CBサム・シールズ復帰へ
グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2013年11月27日
今週は中3日の超ショートウィーク。はやくも火曜に初練習が行われた。いつもの週と違い、今週は月火水にインジャリーリポートを発表しなければならない。
- 負傷以来初めて、QBアーロン・ロジャース(左鎖骨骨折)がユニフォームを着て練習に参加(ビデオ)。個人ドリルだけだったようだ。ケガの場所が場所だけに、試合出場許可はまったく別の話。「出場できるとは思わないが、彼にとって大きな日だった。出場の可能性はやはりゼロに近い」とマッカーシーHC。
- 先日欠場したRTドン・バークレー(ヒザ)、DEジョニー・ジョリー(鼠蹊部)、CBサム・シールズ(ハムストリング)が練習に復帰。「CBシールズとDEジョリーは出場できると予想している。RTバークレーは明日の状態しだい」とマッカーシーHC。
- RBフランクリンにくわえ、TEブランドン・ボスティックも脳震盪を起こしていた。復帰許可までの長いプロセスを考えると、木曜の試合に出場できる可能性は低いのでは。
- 火曜の練習を休んだのは、RBフランクリン(脳震盪/首)、TEボスティック(脳震盪)、DEウィルソン(足首)、ILBラティモア(太もも)の4人だけ。
- 喘息の発作で延長戦を一部休んだRBエディー・レイシーだが、今後のプレーに支障はないとのこと。これまで試合中に発作が出たことはなかったが、これほどの寒さの中でプレーしたことがなかったのもたしか。「何の前触れもなしに発作が始まったんだ。これまでは寒い時も ― これほどの寒さじゃなかったけど ― とくに問題はなかった。喘息のことを考えることさえなかった」
- OLBクレイ・マシューズ(親指)のギブスは先日とほぼ同じサイズ。ブレースに切り替えるまではこれ以上小さくすることは難しい、とのこと。
- 「今日はQBマット・フリンがスターターとして練習した。これが我々の現状だ」とマッカーシーHCは事実上フリン先発を認めた。ただし「我々はフリンとトルジーンの2人に準備をさせる必要がある」とも語り、フリンの出来しだいでは途中交代もありそうな雰囲気。
- 中3日のショートウィークというのに、こちらはヴァイキングス戦でまる5クォーター戦ったのだから消耗は大きいはず。オフェンスは98スナップ、ディフェンスは81スナップもプレーした。(1試合平均は60台後半)
- ふつう第4Qに16点差を追いつくのに、RBに頼って成功するチームは多くない。第4Qに獲得した1stダウン13回のうち7回はRBレイシーによるもの。うちランが4回、パスキャッチが3回(43yds)。
- WRカルヴィン・ジョンソン(ここ5試合で861yds)対策がディフェンス最大のテーマだけに、CBサム・シールズ(ハムストリング)の復帰はめでたい。彼がセーフティのヘルプ付きでWRジョンソンとマッチアップし、逆サイドはCBトラモン・ウィリアムズがマンカバーする、という形が予想されている。CBシールズの体調しだいで変わってくるかもしれない。第5週の対戦ではWRジョンソンも2番手WRバールソンも欠場だったが、今回はそうはいかない。
- LGジョシュ・シットンがラジオ番組でライオンズディフェンスをボロクソに。「アーロンが出場したら? もちろん彼らは(ケガさせようと)狙ってくる。いつもディフェンス全体が汚いプレーばかり。それが彼らのやり方だし、そういう連中だ。○○野郎の集まりだよ。それはヘッドコーチのシュウォーツから始まっている。彼もまた○○野郎だ。彼の下ではプレーしたくない。すべては彼やDCやDLコーチから始まってるんだ」
- こうしたネタは"Locker room material"とか"Bulletin board material"といわれ、言われた側が喜々としてロッカールームに張り出し、選手たちの反発をうながすネタにするもの。相手を利することが多いのでマッカーシーHCは嫌っており、パッカーズ側からこうした挑発行為を行うのは珍しい。たしかに今年はふつうのシーズンではなく、今回もかなりの劣勢が予想されるので、批判承知でLGシットンが一発繰り出したのかもしれない。
- Journal Sentinel紙のヴァイキングス戦レビューから。
- ユニット評価(5点満点)は、QB(2)、RB(4.5)、WR/TE(2.5)、OL(1.5)、DL(1)、LB(1.5)、DB(1)、K(4)、ST(2.5)。
- 前回対戦でQBロジャース相手に11.1%しかブリッツしなかったヴァイキングスだが、今回は30.6%。6人以上のラッシュが12.9%にも上った。
- QBトルジーンはオープンなレシーバーを逃すのが4回、ディープへのパスがアンダースローになるのが2回。DLに叩き落とされるパスが2回、前週PHI戦も3回あった。相手はDLをカバレッジに下げるゾーンブリッツで彼を混乱させた。DTウィリアムズが目前に迫りながら通したWRネルソンへの34ydsパスは見事。
- QBフリンは練習でほとんど投げられなかったことを考えれば立派なデビュー戦。登場後2回目のシリーズからノーハドル&ショットガンに切り替え、終盤の猛追に成功した。相当なハードヒットを受けてもまったくひるまない。RBレイシーへのショートパス6回を含め、常に「捕れるパス」を投げ、7ポゼッションで19得点を挙げた。マッカーシーHCは、彼がQBトルジーンよりも肩が弱いことを意識したプレーコール。勇気あるプレーぶりで、スクランブル4回24yds、トラブルが迫ったときはしっかり投げ捨て。
- RBレイシーは31回のボールタッチで10回もタックルを破った(前週は16タッチで1回)。相手は常にセーフティ1人をボックスに上げてきたが、彼はヤードを稼ぎ続けた。第4Qの3ydsTDの際には、最後の2ydsはDEアレンをひきずりながらタッチダウン。1バックだろうが2バックだろうが、ゾーンだろうがパワー・スキームだろうが、彼には関係ないように見える。4thダウン1のランでは、-2ydsロスの地点でLGシットンの背中にぶつかりながら、そこから6yds前進した。チェックダウンやフラットへのパスプレーもよくなってきている。
- ランブロックはほとんどがゾーンだったが、最初にLGシットンをプルさせたプレーでRBスタークスが34ydsゲイン。RTニューハウスもRGラングも"Bad Run"がなく、Cディートリック=スミスとLGシットンも効果的なランブロックをした。LTバクティアリは"Bad Run"がすくなくとも3回、すべてDEアレンが相手。
- パスプロテクションでは、控えめに見積もってもノックダウン14回(被サック2回を含まず)、うち8.5回はラインの責任。LTバクティアリはランだけでなくパスプロでも常にアレンに押し込まれ、プレッシャー3回。勝ち負けでいえば負けの内容だったが、あっさり破られたプレーはない。代役MLBコールが4.5プレッシャーを挙げ、それは主にインサイド3人がディレイド・ブリッツへの反応が悪かったため。DEロビソンは後半にRTニューハウス攻略法をつかみ、プレッシャー5回。時おりRTニューハウスは両ヒジが体に近すぎてDEロビソンにパンチできなかった。
- 今週もまたTEクウォレスはランニングゲームに貢献できず。"Bad Run"が9回あったうち4回は彼が絡んでいる。延長戦でのゴール前、彼がDEアレンに破られたためTDが取れなかった。その他にも、カットブロックが空振りに終わってRBレイシーが止められるプレーが何回も。
- DEジョリー欠場のためDEダニエルズ(42スナップ)が先発。DL陣最多のプレッシャー3回を挙げたが、3-4のベース隊形ではサイズ不足が問題。OLBの位置からラッシュするプレーが3回あった。ラン守備でもっとも活躍したDEウィルソン(26)だが、足首負傷で退場。DEラジ(51)はパスラッシュで1on1に勝てていない。DEジョーンズは珍しく3-4のDEに起用されたが、簡単にインサイドに追いやられてRBゲアハートに15ydsランを許した。
- OLBマシューズ(67スナップ)は復帰3試合目で本来の彼に戻り始めた。全体の84%でLTカリルとマッチアップし、サック1回、ノックダウン1回。プレッシャーは計4回。延長戦最初のディフェンス、MIN陣21での3rdダウン9(3点負けているMINは自動的にギャンブルがある)で彼はインサイドへのスピンムーヴが裏目になり、RBピーターソンに15ydsランを許した。OLBニール(59)はプレッシャー2回。延長戦で自陣12ydsでの2ndダウン9、OLBニールはプルしてきたRGファスコを吹き飛ばして-5ydsロスに仕留めた。ただ、RTロードホルトに長い間つかまってRBピーターソンを外に逃がすプレーが多い。OLBムルンバ(30)はプレッシャーゼロ。
- ILBホークはTEフォードへの20ydsパス(これまでパスキャッチ2回13ydsだった)を防げず。フリーでブリッツしながらQBにかわされて15ydsを成功されるプレーも。このところラン守備で姿勢が高い。体重を落として今季に臨んだ判断が、寒く厳しいゲームには裏目か。ディフェンス全体で16回もミスタックルがあったが、最多は彼の3回。ILBジョーンズは嗅覚もタフネスもスピードも見せていない。
- 不振のDB陣でベストパフォーマーはCBブッシュ(23スナップ)かもしれない。2試合連続でダイムバックを務めフィジカルなプレーぶり。カバレッジもタイトだった。Sバーネットはラン守備のため主にボックスでプレーし、ロングゲインを防ぐ好タックルが6回。Sジェニングス(54)もタックルはよかったが、サイズ不足のため限界はある。12ポンド重いSバンジョー(17)を投入したがTEカールソンに圧倒されてRBゲアハートの26ydsランに。CBウィリアムズはジャンプボールでWRシンプソンに31ydsパスを許した他はしっかりした内容。CBハウスは彼よりもフィジカルなプレーを恐れ、ミスタックルも2回。WRパターソンへの決勝TDパスを防いだプレーは見事だった。CBハイド(32)は毎試合よく闘っている。
- Pマステイは危険なパントリターナー(CBシェレルズ)をゲームから締め出すことに成功。KクロスビーはイージーなFGを2本とも決めたが、キックオフはよくなかった。