グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2012年3月30日

DEアンソニー・ハーグローヴと契約

先日グリーンベイを訪問したDEアンソニー・ハーグローヴ(SEA)がパッカーズと契約した。年数も金額もいまのところ不明。いろいろ不祥事があったことを考えると、安価な1年(または2年)契約かもしれない。パスラッシュ向上を目指すパッカーズ側の意図は明らかで、うまくいけば一昨年までのカレン・ジェンキンズのように、ベース隊形ではDE、パスシチュエーションではインサイドからラッシュすることになる。悪くても、伸び悩みの目立つDE陣の競争を活発にする効果は見込めそうだ。

これまでは4-3ディフェンスをプレーしてきたが、一般にDE/DTのトウィーナーは3-4のDEに向いているはず。公称272ポンドとなっているものの、本人によると現在290ポンドであり、その体重でプレーする予定とのこと。やはり通算19.5サックのパスラッシュに魅力があり、ポイントオブアタックでの踏ん張りはあまり得意分野ではなさそう。下記のようにいろいろ懸念はあっても、金額が安いならばパッカーズにとってさほどリスクのない投資、という見方が多い。

本人がツイッターに載せたこの画像は、どうやらFedExで送られてきたパッカーズの契約書類の一部らしい。(彼がサインして返送した)

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DEアンソニー・ハーグローヴ Anthony Hargrove はニューヨーク出身の28歳。6歳のときにブルックリンのアパートが焼失、母や兄弟とともにホームレスとなってシェルターを転々とする暮らしに。9歳で母を喪い、叔母に引き取られた。ジョージア工科大から2004年の3巡指名でラムズに入団、2年目にはスターターに昇格して6.5サックの活躍を見せた。しかし3年目シーズン序盤にはチームから行方不明になる事件が起き、これが薬物問題の始まりだったのかもしれない。1か月もしないうちに5巡指名権と交換でビルズにトレードされた。

ビルズ2年目の2007年夏、二度目の薬物陽性となって4試合の出場停止に。翌年1月に三度目の陽性反応で1年間の出場停止。けっきょくバッファローでは1年半で22試合出場して2.5サックだった。その後1年以上リハビリ施設に入ってようやく薬物依存を克服し、2009年にセインツと契約。DEからDTにコンバートされ、42タックル・5サックの活躍でスーパーボウル制覇に貢献した。昨年FAとなってイーグルスと契約したが開幕ロースターに残れず、シーホークスへ。ハムストリングの問題にも悩まされて18タックル・3サックに終わった。出場スナップ率は2009年が56.9%、2010年が44.4%、2011年が27.1%と下がってきている。

"BountyGate"事件で彼もセインツ時代のプレーが問題となっており、今後NFLから処分を受ける可能性がある。2009年シーズン、ヴァイキングスとのNFC決勝でQBファーヴをレイトヒット($5000ドルの罰金)して足首を負傷させ、"Favre is out of the game! Favre is done! Favre is done!" と喜んでいたとの証言がある。本人は声明の中で、レイトヒットも喜びのコメントも自分の過ちだったと認めた上で、それらは懸賞金とは何の関係もなかった、と釈明している。

カテゴリ : Contract/Personnel, Player