グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2011年8月29日
練習開始前に、WRブレット・スウェイン、TEスペンサー・ヘイヴナー、OTテオ・シャーマン(ドラフト外)の解雇が発表された。それぞれポジションの層が厚く(今週のゲームにも支障がない)、開幕ロースター入りは無理と見られていた選手ばかり。WRスウェインとTEヘイヴナーはどちらもハムストリング負傷で長く休み、しかも数年のプロ経験があって伸びシロの魅力に欠けていた。
「早めに解雇することで他球団と契約するチャンスを大きくしてやりたかった。彼らはこれからもスーパーボウルチームの一員であり続けるし、今後の成功を祈っている」とマッカーシーHC。これでパッカーズのロースターは83人となり、火曜午後3時(東部時間)までにあと3人を解雇してプレシーズン最終戦を迎えることになる。
- キャンプ終盤は観客が減ってくるものだが、日曜日とあってこの日も客席は満員となった。
- 若手選手たちのポジション争いを見極め、最善の53人を選ぶのが今週のテーマ、とマッカーシーHC。
- Journal Sentinel紙の集計によると、昨年のキャンプではスターターがのべ46日間練習を休んだが、今年はこれまでのところ25日。鎖骨骨折したOLBフランク・ゾンボ(先発確定というわけでもなかった)のほかにDEマイク・ニールの開幕戦出場が微妙であるだけで、あとはみな元気だ。 「例年よりもわずかにケガが少ない。それは軽めのスケジュールによるものといっていいだろう。それが一番だ」とマッカーシーHC。
- オフェンス
- 先日不振だったLTチャド・クリフトンについて、 「彼への最大限の信頼は変わっていない。私が就任して以来彼はプロボウル・レベルでプレーしてきたし、今年もそうなると期待している。他に何を言えばいいのかわからないね。本人が後悔しているスナップが数回あったのは間違いないが」とマッカーシーHCは語っている。練習量の少なさが影響しているのでは?という指摘に対しては、「2プレーが悪かったからといって、翌日から練習量を増やしてよくなるじゃない。彼に関しては大きな医学上の問題(ヒザの腱炎)があり、毎日話し合って練習量を決めている。開幕への準備を整えるだけでなく、妥協点を探らなくてはならない」
- ロースター争いで優位に立つ7巡指名TEライアン・テイラーについてマッカーシーHC。 「彼はいいね。最も目立つのは彼がタフガイであることだ。フットボールを愛する本物のタフガイで、多少荒削りではあるが、ほんのわずかなことでも必死に取り組む。彼はプレー経験が必要だ。我々がタイトエンドに求める仕事に素晴らしくフィットしている。いずれ優秀な”Y”レシーバー(ラインの隣にセットする伝統的なTEのポジション)になると思うし、(フルバックなど)移動したポジションもちゃんとこなせている。スペシャルチームでも非常によい仕事をしている」
- ヒザ打撲から復帰のWRグレッグ・ジェニングスはさっそくレッドゾーン・ドリルでTDパスキャッチを連発。
- 同じく復帰初日のWRランドール・コブはまだかなりプレー数を抑えている。 「開幕戦で100%にするのが大目標だからまだ控えめ。今週のゲームでも出番をもらいたいとは思うけど、それはボスの決めること。(ARI戦でヒザから倒れた時の)見た目は大したことなかっただろけど、痛みはかなりあったんだ。でもこの1週間でかなり回復した」
- RBライアン・グラントは$1ミリオンの減俸を受け入れたかわり、$2.5ミリオンのベースサラリーを保証されたとのこと。これで事実上解雇の心配がなくなったということだろう。 「誰だって金を失いたくはないけど、状況をよく把握しなきゃいけない。サラリーカットは僕が初めてじゃないし最後でもない。ただ、球団がサラリーを保証してくれたという事実は気分がいい」
- ドラフト外のRBブランドン・セインは評判どおり非常にキャッチングが上手い。いずれ優秀な3rdダウンバックになれるという声もあり、プラクティス・スクワッドの有力候補。
- ディフェンス
- 先週までの1on1のパスラッシュドリル通算成績はこちら。勝敗はPress-Gazette紙の記者が主観的につけている(下位の選手は下位クラス同士で対戦することが多いので、必ずしも数字だけでは判断できない)。オフェンスではRTブライアン・ブラガ、ディフェンスではNT B.J.ラジの成績が際立っている。
- この日の1on1パスラッシュドリルでは1勝13敗とディフェンス側の惨敗。ディフェンス唯一の勝利は新人OLBヴィック・ソートがRTブラガを破ったもの。「ブラガはたぶんこれまで僕が対戦した中で最高のオフェンシブラインマン」とOLBソート。
- この日のパス守備では1stチームディフェンスが絶好調で、CBブッシュ、SSバーネット、CBウッドソン、ILBホーク、CBシールズがインターセプトを決めている。
- 最後のセッションは1stチーム同士、残り57秒でオフェンス陣40ydsからの攻撃。QBロジャースからWRジェニングスへのパスがアンダースローとなり、CBシールズがインターセプトして練習終了。
- コルツ戦でCBサム・シールズはWRレジー・ウェインのカバーを一手に担当。一発ギャンブルを失敗した他は決して悪くない内容で、あわやインターセプトの場面もあった。WRウェインはマイアミ大の9年先輩であり、シールズも大学3年目までWRだったので、オフシーズンにはよく一緒に練習した仲だという。 「マイアミでもよく練習で助けてくれた、大学時代を通して付き合いがあったし、いつも話をしていた。彼はリーグ最高のWRの1人だから、今回はすごくいい経験になった。自分としてはすごくよかったと思う。彼は素晴らしいルート・ランナーだから、こちらは忍耐強くしていないと。彼のような優秀なレシーバーと今後対戦するのにきっと役に立つ経験だ」
- プレシーズン初登場だった4巡指名CBデヴォン・ハウスは好プレーもあったものの、未熟さを露呈する場面も何度か。ドラフト前から「プレーがあまりフィジカルでない」と言われていたとおりのタックルミスもあった。この日の練習でも長身WRトリ・ガーリーに競り負け、パスインターフェアだと不満顔。
- スペシャルチーム
- WRランドール・コブとWRシェイキー・スミソンが練習に復帰し、さっそくパントリターナーに入った。
- 長身のWRトリ・ガーリーはまたもパントをブロック。少なくとも今キャンプ3回目だ。
- Kメイソン・クロスビーは絶好調で、40、43、46、50、53、56ydsをすべて成功させた。その半分は苦手の右ハッシュマークから。 「(コルツ戦で)いいのを決めて、その勢いをシーズンに持ち込むことができる。ゲーム・シチュエーションの経験は大きい。とくにアウェーではね。チームにとっても若い選手にとっても」
- かつてはオンサイドキックが苦手だったKクロスビーだが、ここ2年ほどはかなり上達してきた。「練習を積んで、うまくなってきた。ジョー・ネドニーが最高の名手? 僕もそう思うよ。誰よりも彼のフィルムを勉強して参考にした」
- TE対LBの1on1のランブロッキングドリルで、TEライアン・テイラーとOLBリッキー・エルモアの新人同士が小競り合いに。いくつかパンチも出て、大勢の選手が2人を引き離した。TEテイラーはつねにケンカ腰のタイプで、ゲームでも練習でもしょっちゅうこういうことになる。
- ケガ人情報は以下のとおり。
- 新たに休んだのは、コルツ戦で負傷したWRジョーディ・ネルソン(ヒザ打撲)とTEジャーマイケル・フィンリー(足首捻挫)。それにFSニック・コリンズ(背中)、CBジョシュ・ゴーディ(肩)も休んでいる。
- WRジェームズ・ジョーンズがヒザを打撲してサイドラインに退いた。今年はヒザの打撲がやたらと多い。
- 練習に復帰したのは、WRグレッグ・ジェニングス(ヒザ打撲)、WRランドール・コブ(両ヒザ打撲)、WRシェイキー・スミソン(肩)。
- 引き続き休んでいるのは、OTクリス・キャンベル(肩)、OGエイドリアン・バトルズ(アキレス腱)、DEマイク・ニール(ヒザ)、DE C.J.ウィルソン(脳震盪)、DEローレンス・ガイ(脳震盪)、OLBフランク・ゾンボ(肩甲骨骨折)、ILB K.C.アシオドゥ(胸筋)、Sアンソニー・レヴィーン(脳震盪)。
- 大型ハリケーンのため、RBライアン・グラントのニュージャージーの自宅の地下部分は3フィートも浸水したとのこと。「僕のウェイトルーム、バスルーム、ランドリールームが水に浸かってしまった。今ちょうどポンプで排水作業をしているところだ。練習が終わってそんな知らせを聞くのは残念だけど、自然災害じゃ仕方がない。家族がみな無事でよかった」
- NFL2011年シーズンの開幕を飾るセインツ戦のコマーシャル映像が先日グリーンベイで撮影された。完成品はこちら。