グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2011年8月 5日
午後になって労使交渉がようやく決着し、すぐさま各球団選手会が承認の投票を開始。東部時間午後5時前に正式承認されてめでたく新労使協定(10年有効)が発効し、新リーグ年度に入った。これでようやく、WRジョーンズ、FBクーン、Kクロスビー、LBアシオドゥ、WRスウェイン、TEヘイヴナーといったFA契約選手たちが練習に初参加となった。
ところで、キャンプリポートでILB陣やDL陣(パスラッシュドリル除く)の情報が乏しいのは、ライブ・タックリング練習をまだ行っておらず、ハードヒットをお見舞いする機会がないから。土曜のファミリーナイトでも今年はライブ・タックリング練習を行わない、とマッカーシーHCがすでに宣言している。見る方としては迫力に欠けてつまらないが、今年は各選手の体作りに不安を抱えながらのキャンプ進行なので致し方ない。
- NFL審判団がパッカーズのキャンプ練習に加わり、土曜のファミリーナイトでも笛を吹く。新ルールや新解釈を選手たちに徹底させるため、毎年NFL審判たちは各球団のキャンプを回ってセミナーを行う。
- オフェンス
- スキルポジションの充実は球団史上例を見ないほど。評判の2巡ルーキーWRコブが5番手にしかなれず、TE陣ではフィンリー以下有望な若手がひしめき、負傷中のクウォレスの開幕ロースターが危ぶまれるほどだ。RB陣もグラントとスタークスが元気いっぱいの先発争いを繰り広げ、3巡指名RBアレックス・グリーンはゆっくり慣れる時間がある。
- もともとスリム型のTEジャーマイケル・フィンリーだが、今年はさらに引き締まって240ポンドでやってきた。TE陣最高身長なのに最低体重。これで大丈夫なのかとの質問にベン・マカドゥーTEコーチは、「今の方がいい。同じ240ポンドでもベストの240ポンドだ。いつもはもっと重い体重で来て、10月頃まで減っていき、それからまた増えていた。今はよく締まったウェイトだよ」
- でん部の屈筋を痛めて出遅れていたTEアンドリュー・クウォレスが初めてパッドを着けて登場。QBロジャースからの最初のパスをキャッチするとスタンドから大きな歓声。
- 初練習のスペンサー・ヘイヴナーはまだ?LBでなくTEとしてプレーしている。
- 大学在籍2年半でアーリーエントリーしたWRランドール・コブはケンタッキー大学卒業まであと30単位。プロ入りしなければ3年半ほどで卒業できたはずだという。今夜(9時半頃まで)の練習終了後、オンラインで政治学の期末試験を受けなければいけない。 「まだ先が長くて大変だけど、成績はすごくいいんだよ」
- LG T.J.ラングが練習を休んだ。こちらは夫人の出産のため。(訂正 : ガールフレンドでした)
- ディフェンス
- DEマイク・ニール(肩)が初めて11on11のチーム・ピリオドに参加し、1stチームでプレー。
- この日のパスラッシャーたちは1on1のドリルでOL陣相手にかなりの優勢。これまでスキのなかったLTクリフトンを含め、どのOLにも1回ずつは完勝している。
- 2ミニッツ・ドリル(ずっとニッケル隊形で2DL)では、NTラジの相棒をDEウィルソンとDEニールが交代で務めていた。
- ベテランILB2人の退団でチャンスが大きくなったのが6巡指名ILB D.J.スミス。アパラチアン州立大では4年通算525回というタックリングマシーンだった。 「このディフェンスでのインサイドLBのカギは、アサインメントをよく知ること。自分がどこに行くべきか、スナップ前の頻繁なアジャストメントをよく知ること。自分のコールで全員をラインナップさせるのだから、アジャストメントを理解し、プレーを理解してなきゃいけない。相手がスナップ前に何か変えて来たら、こちらも修正しなくちゃいけない」
- スペシャルチーム
- キックオフリターナーはRBアレックス・グリーンが1番手、WRランドール・コブが2番手。
- 初練習参加のKメイソン・クロスビーだが、キックオフ練習では蹴らなかった。キックオフカバレッジの1stチームには、初練習のFBクーン、WRスウェイン、LBアシオドゥが加わっている。LBアシオドゥはパントリターンの1stチームにも加わっていた。
- キックオフ地点が自陣30ydsから35yds地点に前進することで、タッチバック狙いがより有効になるのは間違いない。昨季Kクロスビーはわずか4回しかタッチバックがなかったが、スローカムSTコーチもマッカーシーHCも、ビッグリターンのリスクを減らすため、タッチバック大幅増を求めている。
- タッチバック方針についてKクロスビー。「チーム合流以来話し合っているのは、とにかく思いっきり深く蹴ること。できるだけワイド(サイドライン近く)を狙う。コーチ・スローカムはその辺を僕に任せると言ってくれている。昨年はチームにケガ人が多かったからやり方を少し変え、相手のチャンスを最低限に抑えるよう、いろいろ違ったスポットにボールを落とす工夫をした。今年はエンドゾーン奥に目標を定めて蹴り出すことを狙っていく」
- WRランドール・コブのパントリターンの良さは、あまりダンスせず迷わずズバッと突っ込むこと。
- ケガ人情報は以下のとおり。
- TEアンドリュー・クウォレス(でん部)、DEクリス・ドナルドソン(鎖骨)が今日から練習に復帰した。
- 今度はTEトム・クラブトリーがTEクウォレスと同じでん部の屈筋を痛めて休み。DEローレンス・ガイはも昨日脳震盪を起こして強制休養。同じく7巡指名TEライアン・テイラーは今日脳震盪を起こして退場している。
- 訂正 : 脳震盪を起こしたのはドラフト外のWRケリー・テイラーであって、TEライアン・テイラーではない、と翌日になってから記者が訂正している。
- 引き続き休んでいるのは、OTテオ・シャーマン(足首)、OLBダイレル・ブリッグス(ハムストリング)、DEイーライ・ジョセフ(ハムストリング)。
- 昨日最後に退場したCBサム・シールズは、やはり何も問題なし。
- 先日パッカーズから解雇されたRTマーク・タウシャー。 「手術した肩の回復が十分じゃなく、フィジカルに合格しなかった。だから、次にどうするか決める前にケガを治さなくては。今はリハビリを続けてフィジカルに通ることを考えるよ。よくなってきているし、必要な回復はできるはず。でも時間的な見通しがどうなのか、自分にもわからない。チーム復帰の可能性? 絶対ないとは言えないけど、それを心配する段階じゃない。前回(ACL断裂直後の2009年春にFAとなり、秋に再契約)とすごく似てるよ。今は自分にコントロールできることだけに集中する」
- ホワイトハウス訪問団に加われないことについてRTマーク・タウシャー。 「その事情は完璧に理解しているし、これっぽっちも腹を立ててなどいない」
- ヴァイキングスに続いてチャージャーズも、不人気プレシーズンゲームとパッカーズ戦の抱き合わせ販売。11月6日のパッカーズ戦を買いたければ、8月11日のシーホークス戦も買わなければならない。