グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2011年4月 7日

ロックアウトの裁定は2週ほど先に

選手側がロックアウト差し止め命令を求めた訴えについて、ミネソタ州セントポールの連邦地裁において審問が開かれた。スーザン・ネルソン判事は数時間にわたって双方の言い分を聞いたうえで、「裁定まで2、3週かけて検討する」との結論を下し、判事の仲裁で交渉を再開するよう両者に促している。

一見は両者引き分けのように見えるが、選手側はこの法廷での勝利を見込んで3週間のあいだ交渉を拒否してきた(そもそも交渉を決裂させたのも訴訟合戦の方が選手側に有利と踏んだため)だけに、今回のネルソン判事の判断は選手側にとってマイナスかもしれない。

ただ今回ネルソン判事が質問を浴びせた回数では、圧倒的にNFL側のデヴィッド・ボイーズ弁護士(反トラスト法関係では殿堂級の人物らしい)が多かった。一般的な弁護士の経験論から言えば、こうした目に遭わされる側の言い分が(判事の頭の中では)不利であることが多いらしい。そのため、「判事は交渉再開を命じつつ、NFL側がより大きな譲歩をするよう示唆したのでは」との憶測も一部に出ている。

ロックアウトが終わらないこと自体は残念だが、新労使協定の締結のためには必ずしも悪い結果ではない。ロックアウトが違法との判断が下されたらNFL側は即控訴したはずで、おそらく控訴裁・最高裁で決着がつくまでロックアウト解除はなされない。判事が裁定を棚上げした上で両者に交渉再開の圧力をかけたということは、「私の気に入らない動きをすれば不利な裁定につながるぞ」と脅しをかけた、ということでもある。ロックアウトの是非を検討するのに数週間もかかるわけがなく、実際は交渉のテーブルにつかせるための方便だろう。

今回の法廷を傍聴した記者からは、「判事は非常によく準備してきている」 「彼女は本当にNFLシーズン続行を望んでいるっぽい」とのつぶやきも聞かれた。

カテゴリ : NFL