グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2010年7月25日

トレーニングキャンプの見どころ 2

今トレーニングキャンプの見どころをポジションごとに紹介する第2回。また、練習ではどこを見ればよいか、という専門家のアドバイスも。

WR ワイドレシーバー

グレッグ・ジェニングスとドナルド・ドライバーの先発コンビと、ジョーディ・ネルソンとジェームズ・ジョーンズの3番手争い、という図式は昨年とまったく同じで、(トレードでもないかぎり)上位4人のロースター入りは確定している。ネルソンは2年目の昨季伸び悩んだが、今春のOTAやミニキャンプではもっとも評判がよかった。実質3番手レシーバーのTEフィンリーがいるので数字を稼ぐのは大変だが、将来スターターになれることを証明してほしいシーズンだ。ジョーンズは今年が契約最終年。

例年どおり5人枠とすれば、最後の枠を残り6人で争うことになる。順当ならばブレット・スウェイン(2008年7巡)が5番手だが、昨年10月にヒザの前十字靭帯(ACL)を断裂してリハビリ途上。カナダ人ルーキー、ショーン・ゴアはけっこう評判がいい。RB陣同様、リターナーとしてアピールできれば5番手争いで有利になる。場合によっては6人枠もなくはないが、OL等の枠を増やす方が重要だろう。

ジョー・フィルビンOC : 「その選手がオープンになれるかだ。コーチは(机上で)プレーを組み立てることはできるが、じっさいは選手がフィールド上で相手を打ち負かすことができるかだ。フットボールは今でも1on1の競技だよ。欲しいのはマンカバレッジを破れる選手、スクリメージラインで勝てる選手、スピードで相手を引き離せて、最終的にはボールをキャッチできる選手だ。大事なのは結果を出せることだ。サイズがすごくても、40yds走が速くても、フィールドで結果を出せなければね」

「よいルートランナーとは、見えないラインをきっちりなぞることだけではないんだ。ルートの一番最初のスクリメージ上のところで(相手に勝てるかが)勝敗が分かれる。プレスカバレッジが相手なら、相手のバンプに対抗し、正しいテクニックを使って抜け出せるかが、よい目安になる」

TE タイトエンド

ジャーマイケル・フィンリーがエースTEに成長し、2番手は元スターターのドナルド・リー。3番手をスペンサー・ヘイヴナーと新人アンドリュー・クウォレスが争う。ドナルド・リーは昨季落球率14.6%のスランプだったうえ$2ミリオンの(控えにしては)高額サラリー。そのためクビが危ないとの見方もあるが、TE転向2年目のヘイヴナーと新人クウォレスに控えを任せるのはリスクが大きすぎるのでは。

通常ロースターは3人枠だが、ベテランの安心感とクウォレスの将来性をどちらも犠牲にしないために、4人枠とすることも考えられる。昨年のFB陣(3人体制)と似た状況だ。バイクで飲酒事故を起こしたヘイヴナーは、スペシャルチームでも存在価値をアピールしたい。

TEドナルド・リー : 「いちばん大事なところ? パッドレベル(笑)。それじゃつまらない? でも実際、そこを見ればその選手の多くがわかるんだよ。ブロッキングでもルートを走るのでも、パッドレベルを一番低くしたヤツが常に勝つ」

OL オフェンシブライン

LTクリフトンとRTタウシャーの両方と再契約できたうえ、ドラフト1巡でLTブライアン・ブラガ、5巡でG/Tマーシャル・ニューハウスを獲ったことで、ぐっと層が厚くなった。そのため、ここ数年と比べると控え組が複数ポジションを兼任することが少なくなりそうだ。

今のところ先発は昨季と同じで、LTクリフトン、LGカレッジ、Cウェルズ、RGシットン、RTタウシャーの5人。ブラガは左タックル修業に専念する予定で、ジェイソン・スピッツは左ガードの先発争いとセンターの控え。2年目T.J.ラングは右タックルでタウシャーを脅かせるかどうか。スターターが最も危ないのはLGカレッジだが、これまでもピンチに陥るたびに奮起して先発の座を守ってきたので侮れない。しかも今年はコントラクト・イヤーなので、なおさら必死に頑張ることだろう。

ここまでに挙げた8人がロースター合格圏内で、例年どおり9人枠ならばあと1人、10人枠でもあと2人しか残れない。最後の枠を争うのは、5巡ルーキーのG/Tニューハウス、昨季ドラフト外からロースター入りしたG/Cイヴァン・ディートリック=スミス、昨季先発RTで大コケしたT/Gアレン・バーバー、今春かなりの成長を見せた(らしい)RTブレノ・ジャコミニ。ただジャコミニは右タックルしかできないのが弱み。

ラジオ解説ラリー・マッカレン(元センター) : 「左タックルの(パスプロテクションに退がる)フットワークでは、1歩目が45度のアングルでなければならない。あまり後ろすぎてはダメだ。決してクォーターバックへの道を開けるな! 必要なのは力強い横への動きだ。逆に1歩目が前に行ってしまったら、あっという間にかわされて窮地に陥る」

「私がブライアン・ブラガのためにパスブロッキングの教材テープを探すなら、チャド・クリフトンが素晴らしいお手本だ。最初にセットするときの両足の動き、それから相手に手を置き、パンチする、そのタイミング。相手に合わせて両足をスライドさせ、相手の動きを逸らす。足と手をうまく使う、それがタックルというポジションだ」

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