グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2010年6月29日

A.J.ホークの目指すもの

プロ入り4年間、ILB A.J.ホークを表す形容詞といえば "Solid" に尽きるだろう。そしてその後にはたいてい "But, unspectacular" といった表現が続いてしまう。堅実で、基本に忠実な、ミスをしない、しっかりしたプレーヤー。普通ならばNFL選手にとって悪くない評価だろう。ただ問題は、ホークが1巡5位指名入団ということだ。1巡5位というのは、フランチャイズの歴史を変えるようなインパクトのある選手を獲得するための順位であり、無難で堅実な選手ではやはり期待外れなのだ。

そうしたもどかしさはホーク本人もコーチ陣も認めていて、もっと思い切ったプレーに出るべきかもしれない、と口を揃えている。「今年は僕にとって5年目だ。インパクトのあるビッグプレーをして試合の流れを変えたい。もちろん、これまでどおり安定感のある選手でありたいとは思う。でも今年はスキーム理解も進んだし、必ずしもヤマ勘で一発狙うのではないけれど、賭けに出られる状況であれば、ルートに飛び込んだり、これまでとは違ったことをしたい」

ウィンストン・モスLBコーチ。「コーチとしては、行くべき場所に行き、するべき仕事をするよう選手をコーチする。しかし率直に言えば、もし彼に何かが見えたなら、それに反応して思い切って動かなければならない。単純なことだ。何かを感じたり予測できたり見えたりしたら、枠から飛び出していかなければ。ただ、その感覚が正しくなければ困るが」

「彼がプロボウルの補欠に選ばれた時、私としては 『へえ、ほんとに? まあいいか』 という程度の反応だった。しかしシーズン後に徹底評価をしてみると、彼は求められた仕事を十分以上にこなし、大きなプレーもして、非常にタフで効果的なプレーをしていた。『彼は非常にしっかりしたシーズンをすごした』 というのが私の結論だった」

ILBニック・バーネットは相棒のことを次のように評している。「ただの1巡指名と1巡5位指名では全く違うエリアなんだ。5位指名選手となれば期待はものすごく大きい。でも彼は入団すぐからしっかりしたフットボールをしている。決してバストじゃない。上位指名でも全く使い物にならず3年で退団する選手をいっぱい見てきた。彼は結果を出しているし向上を続けてる。これ以上を求めるのはどうかと思う」

「これ以上を求める」といえば、エヴリダウンのインパクト・プレーヤーということになるだろうか。今年もホークは3rdダウンでサイドラインに退がると予想されているからだ。チームが契約延長をしたのも、彼でなくILBブランドン・チラーの方だった。ホークは来年$10ミリオンという非現実的なサラリーに跳ね上がるのに、これまでのところ契約延長の動きはない。つまり今年大きな成長がなければ、来春には解雇(または大幅ペイカット)となってしまうのではないか。

「僕としてはただ自分の力を出し切ってプレーしたい。これまではそれができなかったり安定してできなかったこともあった。大事なのは、とにかくインパクト・プレーを続けること。わかっているのはそういうことだ」

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