グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2010年4月17日

ドラフトの日の思い出

昨年のドラフトでパッカーズに指名された選手たちが、そのときの様子を振り返っている。ドラフト候補選手がドラフト当日をどのように過ごすものなのか、そういった様子もわかって興味深い。

1巡9位指名 NT B.J.ラジ

「その日はニュージャージーの自宅で、ファミリーと一緒に過ごした。NFL NetworkとESPNのクルーが撮影にやってきた。たぶんそれが一番カッコよかったところだ。朝の10時ごろだったか、家のまん前に両社のトラックが止まってセッティングを始めて、いよいよ現実になるんだと僕も実感が沸いてきた。正直言って、すこし緊張した。僕を指名する可能性のあるチームがたくさんあって、なんだか目が回りそうだった。5位から12位とか15位ぐらいまで、文字通りどこになってもおかしくなかった」 

「本当は(5位の)クリーヴランドになると思ってたんだ。直前になって、クリーヴランドのスタッフが僕の教授に電話をかけたりボストン・カレッジの教務課に来ていろいろ僕のことを調べていたから。そこまでするなら指名するに決まってると思ったし。でも彼らは5位指名権をジェッツにトレードして、僕は 『こうなったらさっぱり分からん』って気持ちだった。8位のジャガーズの番が来て待っていると、フロリダの番号から僕の電話にかかってきた。『おおっこれはジャクソンヴィルか!』 と思って出たら、オーランドに住む友達の母親。周りのみんなは 『はああああああ』 って力が抜けたよ。『あのすみません、ブルックスさん。あとでかけ直してもいいっすかね?』 と答えるしかなかった(笑)」

「そしてその次にテッド(トンプソンGM)から電話が来て、僕を指名してくれた。『B.J.、こちらはグリーンベイ・パッカーズのテッド・トンプソンだ。どうしてるかね』 『元気です』  『パッカーになりたいかね』 『もちろんです。パッカーになれるのは名誉なことです。ありがとうございます』 という会話だったのをよく憶えてる」

「その後は兄弟や友人でリムジンを借りてちょっとしたドラフト・パーティを楽しんだ。翌日の日曜日、僕はパッカーになるんだと実感が沸いてきた。ドアベルが鳴って出てみると、CD2枚が置いてあった。近所の人がドラフトをビデオに撮って焼いてくれたんだ。そのディスクをプレーヤーに入れて、前日のドラフトをもう一度観ることができた」

1巡26位指名 OLBクレイ・マシューズ

「カリフォルニアの実家でファミリーや親しい友人たちと一緒にいた。ESPNのカメラクルーが撮影に来ていたよ。どのピックも、指名選手の名が呼ばれるまでほんと長く感じた。ひょっとして携帯の圏外なのか、電話を受け損ねたかと心配になったぐらいだ。どのくらい待ったのか憶えていないけど、2、3時間だろうか。なにしろテレビカメラがずっと僕を見ているものだから、他のヤツが先に指名されたからといって嫌な顔をするわけにもいかない。真面目な顔で謙虚な態度を保ち、内心はイライラしても表面はハッピーな様子でいなければならなくて」 

「そして26番目。ペイトリオッツの指名順で残りは1分半だった。(音沙汰がないので)これは指名されないと僕にも分かった。するとエリアコード920番から電話がかかってきた。僕は知らなかったけど、それがグリーンベイ・パッカーズだったんだ。彼らの順番じゃないから、(他球団の様子を?)探りを入れてきただけかと思った。でも実際はパッカーズがトレードアップして僕を指名。ご存じのとおりね。歴史ある球団の一員になれることが嬉しかったし、同時に、もう待たなくていいのが単純に嬉しかった。ドラフト前の努力が実を結び、新たの一歩を踏み出せることも」

「シャンパンを取り出してちょっとお祝いをしたけど、それほどの大騒ぎじゃなかった。家族や友人と一緒に過ごしただけ。よい時も悪い時も僕を支えてくれた人たちだ。本当にいい日だった。正直言ってその後はもうドラフトなんて全然観なかったよ。テレビを消してみんなとゆっくり楽しんだ。でもしばらくして、チームはトレードアップするために2巡と3巡指名権を手放したのだということに、僕は打たれた。どれだけ僕を欲しがってくれたか、ディフェンスの柱石になるとどれだけ期待されているか。そういうことを考えると、自分が成功するためにまさにぴったりの環境に入っていくのだと僕は実感した。その球団の一員になれることにものすごく興奮したし、トレードした甲斐があったと思いたい」

4巡指名 OT T.J.ラング

「指名は2日目だと確信していたから、初日は家族や友人数人と一緒に観ていただけ。ドラフト中は電話をかけてくるなとみんなに言っておいたんだ。電話が鳴るたびに驚かなくて済むようにね。すごく落ち着いていたし、ドラフト初日の晩はぐっすり眠れた。ナーバスになる選手が多いのは知ってるけど、僕は(2日目の)日曜の朝はすごく張り切って起きたよ」

「ウチは相当なビッグ・ファミリーだから、『ファミリーと一緒に』 と言った場合、30人か40人ってことになる。だからその日はちょっとした宴会場を借り切って、大きなプロジェクターでドラフトを観た。食事をしたりおしゃべりを楽しみながら。実を言うと、指名してくれそうな球団を僕は数チームに絞り込むことができてた。グリーンベイもその1つ。ドラフト前の球団訪問をして、これこそ僕にぴったりだと思った。球団も、街も、そこに住む人々も。グリーンベイから帰ってきたとき、『自分がグリーンベイでプレーしているのが見える』 と代理人に言ったほどだ」

「僕は何度も代理人に電話をして、次のグリーンベイの指名はいつだと確認した。彼らは1巡で2つ指名をして、そのために4巡まで指名がなかったからね。そして全体109位になって、僕の電話が鳴った。エリアコード920番だ。その時はグリーンベイだとは知らなかったけど。最初に出たのは(管理スタッフ)のマット・クラインで、すぐにテッド・トンプソンGMと替わったから、僕を指名するのだと分かった。『グリーンベイ・パッカーズでプレーしてみないか』 『もちろんです』 それから他のコーチとも話をした。コーチ・フィルビン(OC)、コーチ・キャンペン(OLコーチ)、コーチ・フォンテノー(アシスタントOLコーチ)。ごく短い会話だったけれど、家族とこの時を楽しめと彼らは言ってくれた」 

「本当に素晴らしい経験だった。電話が鳴って、僕の名前がスクリーンに大写しになる瞬間を家族と楽しむことができた。大歓声が上がって、母や姉は涙ぐんだりしていた。本当にプライスレスなフィーリングだったよ。過去4年間努力してきたこと、そしてコンバインやプロデイのための猛練習・・・そういったことが実を結んだ瞬間だった。1日じゅう笑いどおしだったからアゴが痛くなってしまったのを憶えてる」

カテゴリ : Draft, Player