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Packers 23 - 30 Vikings
グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2009年10月 6日
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1Q |
2Q |
3Q |
4Q |
Total |
Packers (2-2) |
7 |
7 |
0 |
9 |
23 |
Vikings (4-0) |
7 |
14 |
7 |
2 |
30 |
注目のファーヴ移籍後初対戦。戦前から予想されていたとおり攻守ともヴァイキングスがライン戦を圧倒し、パスラッシュ・プロテクション能力の差が勝敗を分けた。パッカーズ守備はRBエイドリアン・ピーターソンを止めることができたが、3rdダウンになると全くプレッシャーがかけられず、QBファーヴに好きなようにパスを成功させてしまった。いっぽうオフェンシブラインは相手パスラッシュに惨敗を喫し、QBロジャースがなんと8サックを浴びた。
第1Qと第2Qにはそれぞれ敵陣FG圏内まで進みながらターンオーバーで得点機を逃し、その間にヴァイキングスのパスオフェンスが波に乗った。第3Qには敵陣エンドゾーン目前に迫りながらTEリーの落球でギャンブルに失敗し、第4Qには自陣エンドゾーンでセーフティを喫して16点差。それでも最後まで諦めずにタッチダウンとFGで7点差まで詰め寄ったが、オンサイドキックを2回とも失敗して万事休す。
第2QにはCBウィル・ブラックモン(重そう)、第4Qには代役左タックルのダリン・カレッジがヒザを痛めて退場している。
第1Q
- GB陣26から、RBグラントへの13ydsスクリーンパスで1stダウン。ホールディング(GB)で10yds下がり、TEリーへの16ydsスクリーン、WRドライバーへの13ydsパス、TEフィンリーへの18ydsパスで得点圏へ。しかしQBロジャースがサックされてファンブルロスト。
- RBエイドリアン・ピーターソンのラン3回で1stダウン。3ydsランのあとWRベリアンへの初パスが16ydsゲインし、トーンティング反則(ILBチラー)でレッドゾーンへ。ショートパス3回で1stダウンならず、4thダウンインチズはRBピーターソンで成功。7ydsランのあと、TEシャンコーへ1ydsTDパス成功。
- パス失敗、FBクーンの5ydsランで3rdダウン5、TEフィンリーへの62ydsTDパス成功。
- MIN陣18から、WRハーヴィンへのクイックスクリーンが4ydsロスして3&アウト。
- GB陣41からのチャンス。TEフィンリーへの9ydsパス、RBグラントの7ydsランでMIN陣に入って第2Qへ。
第2Q
- サック(7yds)が響いて1stダウンならず、4thダウン3ギャンブル。WRドライバーが弾いたパスをWRジェニングスがキャッチして成功。しかしWRジェニングスへのパスをCBウィンフィールドがMIN陣23でインターセプト(リターンなし)。
- 3ydsラン(DEジェンキンズ負傷)、5ydsラン、WRライスへのydsパス、ydsラン、ホールディング(GB)で得点圏へ。ランが止まって3rdダウン11となるが、WRベリアンへの13ydsパスで成功。次もランが止まって3rdダウン11、WRライスへの14ydsTDパス成功。
- キックオフリターンでCBブラックモン負傷退場。RBウィンの落球、WRドライバーへの5ydsパス、サックで3&アウト。
- MIN陣44からの攻撃。RBピーターソンの腕からOLBクレイ・マシューズがボールをもぎ取って、そのまま独走のタッチダウン。
- MIN陣16から、ロングボム失敗、RBテイラーの3ydsラン、WRライスへの16ydsパスで1stダウンを取って2ミニッツ。RBテイラーへの19ydsスクリーンパス、WRハーヴィンへの43ydsパスで一気にGB陣3へ。CBウッドソンのインターセプトはパスインターフェアで取り消しとなり、RBピーターソンが1ydsTDラン成功。
- 残り25秒、パス失敗、RBウィンの4ydsラン、RBウィンへの7ydsパス、WRジェニングスへの14ydsパスでMIN陣48へ進んで残り01秒でタイムアウト。ヘイルメリー失敗でハーフタイム。
第3Q
- FBタヒーへの8ydsパス、RBピーターソンの6ydsランで1stダウン。TEシャンコーへの8ydsパス、TEデューガンへの25ydsパスのあと、WRベリアンへ31ydsTDパスが決まって14点差。
- 反則でGB陣18からの攻撃は、QBロジャースの5ydsスクランブル、サック(2yds)、WRネルソンへの10ydsパスで1stダウン。さらにWRネルソンに4ydsパス、RBグラントの4ydsラン、WRドライバーへの24ydsパス、14ydsパスで得点圏へ。サック(4yds)のあと、RBグラントへの20ydsスクリーンパスでゴール前5ydsへ。ことごとく止められて4thダウン1ギャンブル、TEリーがTDパスを落として追い上げならず。
- MIN陣1からの攻撃は、3rdダウン8からTEシャンコーへの9ydsパスで1stダウン。RBピーターソンの3ydsラン、WRベリアンへの7ydsパスでさらに1stダウンを取って最終Qへ。
第4Q
- RBピーターソンの3ydsラン、WRライスへの7ydsパスでさらに1stダウン。ワイルドキャット不発(投げ捨て)、ロングパス失敗、RBテイラーへのスクリーンパスは5ydsどまりでようやくパント。
- サック(LTカレッジ負傷)、RBグラントの10ydsランで3rdダウン7。QBロジャースがタイムアウトを取るそぶりからトリックプレーで、RBウィンへのダイレクトスナップで走らせるが、1yds足りず。
- 好リターンでMIN陣49からの攻撃。RBピーターソンの連続1ydsロスのあとRBテイラーへの11ydsパスでわずかに足りず。ギャンブルせず、好パントでGB陣1へ。
- RBグラントへのパスがノーゲイン、ランもノーゲインで3rdダウン10。QBロジャースがエンドゾーン内でサックされてセーフティ。
- MIN陣39からの攻撃は3&アウト。またも好パントでGB陣4へ。
- RBグラントの15ydsラン、TEフィンリーへの37ydsパスで一気にMIN陣へ。QBロジャースの10ydsスクランブルのあと、WRネルソンに33ydsTDパス成功。しかし2ポイント失敗で10点差。
- オンサイドキックは失敗。残り3分39秒、GB陣45からの攻撃は、ラン、ラン、パス失敗で3&アウト。(GBタイムアウト使い切り)
- GB陣18から。WRドライバーへの10ydsパス、WRジョーンズへの34ydsパスでMIN陣に入って2ミニッツ。RBグラントへのydsパス、サック、TEリーへの9ydsパスでTDは諦め、32ydsFG成功で7点差に。
- 二度目のオンサイドキックも失敗に終わり、ニーダウンで試合終了。
- 先発QBアーロン・ロジャースは26/37、384yds(キャリア最高)、2TD、1INTでレーティング110.6。
- 8サックという数字がすべて。何人でパスプロしようと、あっという間にQBロジャースが追い詰められてしまう。レシーバーが見つからずにQBロジャースがボールを持ち過ぎる場面も何度かあったが、チェックダウンを見る間もなく潰されてしまうことが多かった。
- QBロジャースにとって今季最初のターンオーバーは第1Qのサック&ファンブルロスト。
- 第2Qには今季初めてのインターセプト。右サイドライン際のWRジェニングスへのパスをCBウィンフィールドに完璧に読まれて先に飛び込まれてしまった。ラッキープレーでギャンブルに成功した直後だけに、よい流れを断ち切る形になって残念。
- チームラッシングは17回82yds(平均4.8)。うちQBロジャースのスクランブルが2回16yds。
- ラッシング回数が少ないのはおそらく、出るはずのないランを諦めて最初からパスでガンガン行く、という思い切ったゲームプランだったのでは。
- 先発RBライアン・グラントは11回51yds(平均4.6)。真っ向からインサイドに行くランプレーは少なく、ドローやミスディレクション系が多かった。スクリーンパスを含め、パスキャッチでは4回50ydsと入団以来最高の数字。落球もなし。
- おそらくパスプロ強化のため、珍しいことに早いダウンからRBデショーン・ウィンを多用した。ランは2回10yds。キャッチミスが2回もあり、彼を多用した効果があったのかどうか。
- 第4Qにはダイレクトスナップを受けてRBデショーン・ウィンが走るトリックプレーもあった。3rdダウン7から、レシーバーの1人が混乱したのを見たQBロジャースが、サイドライン方向に歩いてタイムアウトを取るそぶりを見せ、その瞬間にスナップ。残念ながら6yds止まりで後半唯一のパントに。
- FBジョン・クーンは2回5yds。珍しく2ndダウン10でキャリーして5ydsゲインするプレーがあったが、肝心のゴール前1ydsでTDランを成功させることができず。
- WR陣は以下のとおり。
- グレッグ・ジェニングスはわずか3回31yds。CBウィンフィールドに読まれてINTされたプレーが残念。
- ドナルド・ドライバーは4回50ydsで、スターリング・シャープの持つパスキャッチ数の球団記録に並んだ。新記録達成は次戦のホームゲームに持ち越しでかえってよかったかもしれない。
- ジョーディ・ネルソンは3回47yds。第4Qの33ydsTDパスキャッチは、彼らしい力強いランアフターキャッチだった。
- ジェームズ・ジョーンズは唯一のキャッチが第4Qの34ydsパス。
- ブレット・スウェインは例によってオフェンスの出番がなく、まだNFL初キャッチが記録できていない。
- TEジャーマイケル・フィンリーはキャリア最高の6回128yds、1TDの大活躍。第1Qの62ydsパスキャッチは素晴らしいスピードだった。
- TEドナルド・リーは4回28yds。第4Qの敵陣ゴール前での4thダウンギャンブル、自分で手を挙げていながら落球した致命的なミスだった。
- 先発OL陣は今回も左からLTカレッジ、LGスピッツ、Cウェルズ、RGシットン、RTバーバー。第4QにはLTカレッジが負傷退場し、新人T.J.ラングが左タックルに入る緊急事態。バイウィーク明けにはLTクリフトンが復帰できるといいが。
- 前述のように被サックは8回。相手パスラッシュにまるで子供扱いだった。
- トータルオフェンスはパッカーズ424ydsに対してヴァイキングス334yds。それなのにオフェンスで16点しか取れなかったのは、8サックで計42ydsも下がったこと、フィールドポジションが常に苦しく、ロングドライブを強いられたこと、さらに敵陣1ydsでギャンブル失敗に終わったことも響いた。
- タイムオブポゼッションはパッカーズの28分16秒。こちらは最初からランを捨てていたので、RBピーターソンを擁するヴァイキングス相手では当然このぐらいにはなるだろう。
- 3rdダウン成功率は7/13の54%。サックばかりで3rdダウンロングが多かったことを考えれば、これは驚異的な数字かも。なんとか大差をつけられずに済んだのは、3rdダウンの成功のおかげだろう。
- ヴァイキングスの3rdダウン成功率は8/14の57%。第3Qまではなんと7/9(78%)という高率で、3rdダウンディフェンスの不振がパッカーズの最大の敗因となった。せっかくRBピーターソンを止めて3rdダウンロングに追い込んでも、パスラッシュが悪く、ファーヴに好きなようにミドルレンジのパスを通されてしまった。
- パッカーズの犯したターンオーバーは2つ。第1QのQBロジャースのファンブルロストと、第2Qのインターセプト。前述のとおりどちらも敵陣FG圏内でのものだった。先にリードするチャンスを失ったばかりか、直後の相手オフェンスでTDを決められた。
- 奪ったターンオーバーは1つだけ。第2Q、倒れる間際のRBピーターソンの腕からOLBクレイ・マシューズがボールをもぎとり、そのまま1人でエンドゾーンまで走って同点タッチダウン。
- パス守備はQBブレット・ファーヴを24/31、271yds、3TD、0INTのレーティング135.3。とくに3rdダウンでの完璧なプレー内容がヴァイキングスのオフェンスを成功に導いた。
- パッカーズのサックはゼロ。全くプレッシャーをかけることができなかった。
- 試合後のロッカールームでは、3rdダウンでのドム・ケイパースDCの消極的なプレーコールを批判する声も、パッカーズのディフェンス選手から出ているらしい。
- 右サイド(ディフェンスから見て)のCBアル・ハリスがQBファーヴに徹底して狙われた。昨年とは違ったオフカバレッジから、うまくバンプできず縦にぶち抜かれるミスが目立った。
- ラン守備は30回63yds(平均2.1)。前半は14回43yds(平均3.1)、後半は16回17ydsと完璧だった。RBピーターソンを25回55ydsに抑え込み、平均2.2ydsは彼のプロ入り以来パッカーズ戦では最低の数字。
- 反則は7回57yds(前半6回・後半1回)。FBクーンのホールディング、RTバーバーのフォルススタート、ILBチラーのトーンティング(15yds)、CBウッドソンのホールディングとパスインターフェア(INT取り消し)。その他にキックオフリターン中の反則で、WRネルソンの好リターンを2回連続でフイにしている。
- ヴァイキングスの反則はわずか2回10ydsのみ。両軍の反則の差とサックの差を合わせると90yds以上になる。
- キックオフリターンはCBウィル・ブラックモンが3回平均23.7yds。彼の負傷退場後はWRジョーディ・ネルソンが2回平均26.0yds。
- パントリターンはCBブラックモンとWRネルソンがそれぞれ1回0yds。その他、フェアキャッチ1回、ダウン1回、アウトオブバウンズ1回。ヴァイキングスのPクリス・クルーイの好パントで何度も窮地に追い込まれた。
- Pジェレミー・カピノスはパント2回平均51.0yds。しかし24ydsと18ydsのリターンを喰らったためにネットはわずか30.0yds。
- Kメイソン・クロスビーは第4Q最後の31ydsFG成功のみ。キックオフは飛距離(タッチバック1回)もプレースメントもよく、カバレッジチームのコンテインもよく、相手リターンを3回平均17.3ydsに封じ込めることができた。
- ケガ人は以下のとおり。
- 第2QにDEカレン・ジェンキンズが足首を痛めて退場するが、そのシリーズのうちに復帰。第4Qに再び倒れたが、これは脚がつっただけらしい。
- 第2QのキックオフリターンでCBウィル・ブラックモンが左ヒザを負傷して数分間動けず。まったく体重をかけられない様子で、これは重そう。カートで退場し、試合後のロッカールームでは松葉杖を使っている。
- 同じキックオフリターンでSマット・ジョルダーノも負傷。どこをどう痛めたのか情報がないが、「足をひきずっていた」という記者の証言があるので、ヒザか足首だろうか。
- 第4QにはLTダリン・カレッジがヒザを痛めて退場。マッカーシーHCによると捻挫とのこと。試合後のロッカールームでは自力で歩くことができている。
- アクティブ登録から外れたのは、RBジャクソン、FBジョンソン、LTクリフトン、RTジャコミニ、DEモンゴメリー、OLBトンプソン、CBアンダーウッド、SSビグビー。
- 欠場のLTチャド・クリフトンだが、「ひどく足をひきずることなくチームメイトと一緒にジョギングで入場してきた」という記者の証言あり。
- パッカーズのゲーム・キャプテンはQBロジャース(オフェンス)、OLBキャンプマン(ディフェンス)、ILBビショップ(スペシャルチーム)の3人。
- (乳がん撲滅のための)ピンク・リボン・キャンペーンということで、今週はピンクを身に着けている選手・コーチが多い。パッカーズではRBグラント、WRジョーンズ、WRネルソン、ILBバーネットなど。マッカーシーHCはキャップのひさしがピンク。プレスボックスで観戦するテッド・トンプソンGMまでピンクのネクタイ。
- 先日メトロドームは地元の巨大ショッピングモールに命名権を売却し、"Mall of America Field" という名前になった。