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Packers Statistics Notebook 1
グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2009年1月19日
今回は主にオフェンスを中心にした雑多なスタッツ・記録集。
- さんざん既報のとおり、今季は4点差以下のゲームで7戦全敗。これはNFL史上2番目の多さで、最多は1984年ブラウンズの8試合。
- 第4Qにパッカーズがリードもしくは1スコア以内のリードをされたのは、今季10敗のうち8試合もあった。つまり第3週カウボーイズ戦と第12週セインツ戦以外は、全て終盤まで勝つチャンスが残っていた。
- Dallas Morning News紙のベテラン記者リック・ゴセリンのケガ人集計によると(記事へ)、今季パッカーズはスターターがのべ44試合に欠場し、NFLで多い方から14番目だった。インジャリーリザーブ入りしたスターターは4人で、5番目(タイ)に多かった。今年のNFC北地区4球団はケガ人が少ないほど実際の成績もよい。
- 総得点はNFL5位の419点(平均26.2点)で、昨季の435点(平均27.2点)とは1試合あたり1点しか違わない。
- オフェンスは20yds以上のビッグプレーが58回あり、NFL12位タイ。昨季はNFL2位の67回もあった。58回のうちパスが48回でランが10回。
- QBアーロン・ロジャース関連
- パス4038yds(NFL4位)・パス成功341回(7位)・成功率65.6%(10位)・28TD(4位)・QBレーティング93.8(6位)・パス1stダウン182回(9位タイ)
- 先発1年目QBが4000ydsを達成したのは、1999年のカート・ワーナー以来NFL史上2番目。
- 先発1年目QBが25TD以上を投げたのは、NFLでは2000年のダンテ・カルペッパー(33TD)以来8年ぶり。
- シーズン4000ydsパサーは球団史上4人目。ブレット・ファーヴ(5回)、リン・ディッキー(1983年のみ)、ドン・マコウスキー(1989年のみ)がそれぞれ4000yds以上を記録している。
- 今季はトータルオフェンスが8位、パスydsも8位。QBブレット・ファーヴの先発初年度(1992年)は17位/15位、2年目は6位/19位で、両方とも10位に入ったのは先発3年目から。
- 3rdダウンでのQBレーティングはNFL3位の105.8。
- 40yds以上のパス成功はセインツのQBブリーズと並んでNFL最多タイの16回。20yds以上のパス成功は5位タイの48回。
- パスの投げ捨ては19回。昨季のQBファーヴは一度もなく、1993年から2007年までの15年間で(1992年はスタッツ不明)1シーズン平均わずか6.4回だった。
- 平均リリースタイムは3.30秒で、QBファーヴより長く持つ傾向があった。2000年から2007年のQBファーヴは2.55秒、3.16秒、2.78秒、2.90秒、2.91秒、2.95秒、3.05秒、3.09秒だった。
- インターセプト数をパス回数で割ったインターセプト率はNFL10位の2.42%で、パッカーズとしてはQBファーヴが1996年に2.39%を記録して以来の低さだった。
- INTリターンTDは一度もされず、INTリターンydsは計70yds、1回あたり5.4ydsでNFL2位。1位はQBジェイソン・キャンベル(WAS)の3.8yds。QBファーヴのパッカーズ時代16年間(プレーオフ含む)でINTリターンTDは27回、1年あたりのINTリターンは284yds。
- 13インターセプトのうち、ショットガン・フォーメーションでのINTが11回、7ステップ・ドロップでのINTが2回。3ステップや5ステップやブーツレグでは一度もなかった。WRを狙ったプレーでのINTが11回。3WR以上の場面が11回。
- 13インターセプトのうち、10回は相手チームにリードされた場面だった。相手がブリッツした場面のINTはわずか2回。試合最後にリードした相手が、カバレッジ人数を増やした場面で無理に投げ込んだINTが多かったせいか。
- 自陣でのインターセプトが9回、自陣レッドゾーンでのINTが1回、敵陣でのINTが4回、敵陣レッドゾーンでのINTが一度もなかった。
- インターセプトの原因を分析すると、QB自身のミスと思われるものが10回、RBジャクソンのキャッチミスが1回、WRネルソンのルート取りのミスが1回、大量リードされた4thダウン16でエンドゾーンにヘイルメリー気味に投げたものが1回。
- ラン攻撃関連
- 全オフェンスプレーにおけるラン回数の割合は43.2%で、昨季の40.0%よりもアップ。NFLの平均は44.6%。昨季はランが出なければパスを投げまくったが、今季は若いQBを守るためバランスを重視し、止まるのを承知でランをコールする傾向があった。
- 今季のラン成績はホームとアウェーで大きな偏りがあり、ラン回数はほぼ同じながら、ホームで1107yds(1試合138.38yds)、アウェーで698yds(87.25yds)。平均ydsでは、ホームが5.03yds、アウェーが3.22ydsだった。
- ラン攻撃がシーズン前半より後半の方がよかったのは、これで4年連続。
- ラン回数の83.2%をRBライアン・グラントが占めていて、ラン312回はNFL個人成績の5位。1203ydsラッシングは9位。
- 3rdダウン1または4thダウン1でのラン成績が劇的に改善。昨季はNFL最下位の成功率35.7%だったが、今季はNFL12位の71.4%と倍増。RBグラントは10/13の76.9%だった。
- ランでロスしたネガティブ・ヤーデージは43回で、パッカーズはNFL20位。
- 1ydsゲイン以下またはロスした"Bad Run"(ショートヤーデージ状況を除く)は、ラン攻撃のうちの111回(25.4%)。昨季の138回(31.6%)と比べれば改善されている。
- レシーバー陣
- レシーバー陣のランアフターキャッチ成績が昨季の1位から14位へとダウン。昨季から残留しているWRとTEの5人全員が、昨季よりもランアフターキャッチがダウンしている。
- WR陣のパス落球は24回で、2002年以来もっとも多かった。落球率は今季が6.69%、2007年が4.11%、2006年が5.63%だった。
- 落球率の最も低かったWRは新人ネルソンの1.89%で、わずか1回しか落とさなかった。2位以降は、ドライバー(6.2%)、ジェニングス(6.52%)、マーティン(11.54%)、ジョーンズ(13.8%)と不振が目立っている。
- WRドライバーの落球率は、キャリアベストだった昨季(プレーオフ含む)の1.49%から6.2%に悪化。WRジョーンズ(9.09%→13.8%)とWRマーティン(3.13%→11.54%)も芳しくない。WRジェニングス(8.08%→6.52%)は多少よくなっている。
- WR以外の落球率は以下のとおり。TEハンフリーとFBホールは一度も落とさず0%、RBジャクソン(5.1%)、TEリー(8.16%)、RBグラント(9.1%)、FBクーン(14.3%)、TEフィンリー(16.67%)。
- WRジェニングスは40yds以上のパスキャッチが8回でNFL単独1位。20yds以上は21回でNFL2位タイ。
- WRジェニングス(シーズン前後半40キャッチずつ)は、シーズン前半はパスキャッチ1回平均19.1yds(NFLトップクラス)でランアフターキャッチ平均6.6ydsだったが、後半は13.2yds/2.1ydsと大きくダウンしてしまった。相手ディフェンスのマークがきつくなったこともありそうだ。
- WRドライバーは1000ydsシーズンがこれで6回目となり、ジェームズ・ロフトンとスターリング・シャープを抜いて球団史上1位に。
- WRドライバーは通算パスキャッチ577回で球団史上2位となり(リスト)、1位のスターリング・シャープ(595回)まであと18回に迫っている。ヤーデージは7989ydsで、ジェームズ・ロフトン(9656)、シャープ(8134)、ドン・ハトソン(7991)に次ぐ4位。TD数ではまだ6位タイにとどまっている。
- オフェンシブライン
- 被サック数をパスプレー回数で割った被サック率はNFL18位。昨季までは9年連続で一桁順位だったのが、大幅に増えてしまった。
- サックを許した回数では、LTクリフトン(6.5回)が最も多く、以下LGカレッジ(4.5)、T/Gモール(3.5)、Cウェルズ(3)、G/Cスピッツ(2.5)、RGシットン(1.5)、RTタウシャー(0.5)。
- プレッシャー(サック + ノックダウン + ハリー)を許した回数でもLTクリフトン(25回)が最多で、以下RTタウシャー(23)、LGカレッジ(19)、T/Gモール(16)、G/Cスピッツ(15)、Cウェルズ(6.5)、RGシットン(5.5)。
- 昨季プレーオフを含めた18試合でLTクリフトンが許したプレッシャーは20.5回で、1試合あたり1.14回だった。今季は15試合出場でキャリア最多の25回(平均1.67回)を許す不本意なシーズンだった。
- "Bad Run"(ショートヤーデージ状況を除く1yds以下のラン)の原因を作った回数では、G/Cスピッツが最多の19回。以下、LGカレッジ(14.5)、Cウェルズ(12)、RTタウシャー(11)、LTクリフトン(8.5)、T/Gモール(7.5)、RGシットン(3)。OL以外では、RBグラント自身が7回、TEリー(6.5)、TEハンフリー(5)、FBホール(4.5)、FBクーン(3)、TEフィンリー(1.5)、RBジャクソン(1)となっている。
- ターンオーバー関連
- オフェンスの犯したターンオーバー、つまりギブ・アウェイはわずか21回で、1995年シーズンと並んで球団史上2番目に少なかった。球団史上最少は1972年の19回。(ただしシーズン14試合制)
- チーム全体のファンブルロスト8回は1995年(6回)以来もっとも少なかった。
- ランプレーでのファンブルは、グラントが4回うちロスト3回。RBジャクソンはファンブル1回、ロストせず。
- パスキャッチした選手のファンブルはわずか2回で、ロストはゼロ。WRジェニングスとRBウィンが1回ずつファンブルしている。
- QBロジャースのファンブルは10回でロスト3回。QBファーヴも1年目は12回/4回あり、最近5シーズンは年平均7.4回/3.6回だった。
- スペシャルチームはファンブル6回、ロスト1回。リターナーのCBブラックモンが4回ファンブルしたが、ロストはなかった。唯一のロストは第16週ベアーズ戦、パントリターナーのCBブラックモンが見送ろうとしたボールが、ブロッカーのCBブッシュの脚に当たってしまった痛恨のミスだった。