グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2009年1月 1日
今オフシーズン序盤の重要なテーマを以下にまとめてみる。
- ボブ・サンダースDCを解任するか否か。
- ディフェンス崩壊が失速の最大の要因だったのは明らかだ。相手QBにとって意外性のまるでないスキーム、効果的でないブリッツなど、2007年からサンダースDCへの批判は少なくなかった。
- DEジェンキンズ、LBバーネット、SSビグビーの戦線離脱は大いに同情できるものの、戦力不足となったときに彼の凡庸さがなおさら強調され、試合終盤で止められない勝負弱さに、解任論は強まるばかり。今季パッカーズの第4Qの失点は135点。第1Qが65点、第2Qが103点、第3Qが71点。
- 「マッカーシーHCは非常に頑固で、非常に忠誠心が強い」と球団内部の関係者はコメントしていて、非情にクビを切ることはできないのでは、と懐疑的な見方も少なくない。
- 水曜のシーズン総括記者会見でマッカーシーHCは、サンダースDCやストックSTコーチの解任を発表しなかったが、残留決定とも言わなかった。「まだアシスタントコーチたちの評価プロセスは始まったばかりだ。全ての状況を考慮しなければならない。我々は3年間一緒にやってきた。さまざまな要素を考え、来年へのプランを立てなければならない」
- サンダースDCを解任して後任を内部昇格させるとすれば、ウィンストン・モスLBコーチ(兼アシスタントHC)が最有力候補。現在ラムズの新ヘッドコーチ候補となっているように、今のパッカーズのコーチ陣で将来ヘッドコーチになるとすれば彼だろう、と見られている。しかし不振のディフェンスを改善するのに、内部昇格でお茶を濁すのはロクな成功例がない、という見方も。
- 外部からDCを招くとすると、新DCは当然自分の好みのアシスタントコーチを連れてくることを望むので、大幅なコーチ入れ替えは必至。それ自体がマッカーシーHCの望まないことかもしれない。
- 後任候補は全く噂になっていないが、Press-Gazette紙が勝手に挙げている大物候補は、元49ersのマイク・ノーランHC、ジャガーズからの解雇が予想されているグレッグ・ウィリアムズDC、ラムズのジム・ハスレットHC代行、元ジェッツのエリック・マンジーニHC、カウボーイズのウェイド・フィリップスHC(解雇されれば)。
- マイク・ストックSTコーチを解任するか否か。サンダースDCと同様、ケガ人の多さがスペシャルチームの足をかなり引っ張ったので、同情の余地はある。ただ、開幕直前のパンター変更はストックSTコーチが主導したようなので、彼には人事の責任も多少はある。
- 今春に無制限FAとなるのは、RTマーク・タウシャー、DEマイケル・モンゴメリー、DTコリン・コールの3人。
- DEモンゴメリーとDTコールの両者は、12月半ば頃に「現在交渉が進んでいるところ」とコメント。今季の働きからして、スターターの器でないことははっきりしているので、値段もそれなりだろう。 DEジェンキンズの戦線離脱にもかかわらずDEモンゴメリーは目立った活躍ができず、DTコールもシーズン前半とくらべ後半はよくなかった。
- RTマーク・タウシャーは前十字靭帯(ACL)断裂でFA市場での価値を大きく下げてしまった。短めの年数で再契約してリハビリしつつ、ダリン・カレッジらとスターターを争うのが両者にとって現実的か。
- 2009年かぎりで契約の切れる主力選手との早めの契約延長。
- プロボウル級のエースWRへと成長したWRグレッグ・ジェニングスと早めに契約延長するのは今オフの最優先課題で、昨年のRBグラントのように長引かせたくはない。昨日の記事のように本人はかなり前向き。
- DEアーロン・キャンプマンも2009年までで契約が切れる。押しも押されもせぬ中心選手で、彼と契約延長しないことにはどうにもならない。
- LTチャド・クリフトンも2009年かぎりで契約が切れるが、これといった後継者候補が見あたらない現状では、契約延長せざるをえないかもしれない。ドラフト上位で後継者候補の指名をして、様子を見るか。
- FSニック・コリンズ、SSアタリ・ビグビー、T/Gダリン・カレッジ、G/Cジェイソン・スピッツ、T/Gトニー・モール、DTジョニー・ジョリー、CBウィル・ブラックモンといった選手たちが2009年かぎりで契約が切れるので、将来性を見極めて早め早めに契約延長をしなければならない。
- 2月27日から始まるフリーエージェント市場でのFA補強。
- 最も必要なのはディフェンシブライン補強、というのは衆目の一致するところ。ただし、本当の補強になるような優秀な選手がホイホイとFA市場に出てきてくれるのかはまた別の話。
- 前項で述べたように、2009年までで契約の切れる主力選手が目白押しなので、サラリーキャップの空きはそちらに残しておかねばならず、FA補強の余裕は意外に大きくないかもしれない。
- トンプソンGMにとって最も成功したFA補強といえばCBチャールズ・ウッドソン。そのウッドソン本人も次のように補強を期待している。 「ウチはあと2、3ピース足りないと僕は思う。あと数人のベテラン選手が必要だ。何度も嵐を経験し、なにが重要か知っているような連中がね。どのように動くかは僕にはわからないけど、何かが必要だということはわかる」