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Packers - Eagles Notebook
グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2007年9月11日
- 今年は開幕ダッシュを大きな目標にしていたマイク・マッカーシーHC。「スタートダッシュへの最初の一歩だ。これで1-0となり、よい出発点になるのは間違いない。たしかに課題は山積している。しかしこれはチームによる素晴らしい勝利であり、ウチはまとまりつつある若いチームだ。今後の土台となる素晴らしい勝利だった」
- オフェンス不振についてマッカーシーHC。「カットブロックがちゃんとできていない、といった内容の話し合いを試合中はしていた。何度かフィジカルなランを出せたとは思う。ドローで道を切り開こうともしたが、相手DLのスタントにうまく対処できなかったり、課題は多い。過去数週のプレシーズンであまりラン・ゲームに注力してこなかったので、ラン不振を責めるは酷だという面もある。まずパスで攻めていき、後半はランで試合をモノにする、というのが今日の大まかなプランだった。しかしそれも実行できず課題が残った。勝利の後にさらなる努力を求めるのは、いつだって素晴らしいものだ。特にオフェンスに対してはそうするだろう。約束する」
- QBブレット・ファーヴ。「見た目のよくない勝利だ。でも僕は、もっとずっといいプレーをしながら敗れた経験がたくさんある。去年で言えばセインツ戦やラムズ戦だね。今日のディフェンスとスペシャルチームは、どれほど褒めても足りないほどだ。オフェンスのせいで何度となく苦しい状況に追い込んでしまったが、彼らはそのたびにしっかり持ちこたえてくれた」
- オフェンスの不振についてQBブレット・ファーヴ。「競争心の強い僕としては、(こんな勝ち方では)じゅうぶん楽しめない。ウチはもっと得点できると期待してる。毎シリーズでチームを得点に導くことを自分に期待してる。口先だけじゃない、本当にそう信じてる。オフェンスがまったく得点できないなんて、期待はずれを通り越しているし、自分の責任を感じている」 「オフェンスは苦戦した。明らかなことだ。オフェンスがTDを取れずに勝った経験自体が僕は少ないが、コーチやベテラン選手は『そんな試合でも勝っていかなくちゃならない』と言うだろう。だから僕も 『よい勝利だった』 と言おう」
- ディフェンスのリーダーとして、LBニック・バーネット。「去年はこんな試合になると、こちらの誰かがファンブルして相手の誰かがリカバーして得点されてた。これもフットボールのうちさ。ボールがこちらの有利に転がることもあるよ。こちらはスペシャルチームが素晴らしいプレーをし、むこうはスペシャルチームで試合を落とした。むこうは13点しか取れなかった。こちらのオフェンスは勝利に最低限必要なな仕事をした。どんな勝ち方でも関係ない。"W"の文字が記される限りはね。むこうが勝利を手放すこともあれば、こちらが奪い取ることもある」
- オフェンス不振の最大の理由としてオフェンシブラインの責任を指摘する声が圧倒的。46ydsしかランが進まず、パスプロでは4サックに加えてQBファーヴが11回もヒットされている。
- RBジャクソンは1回ブリッツのピックアップをしくじったものの、新人RB/FB/WRたちのアサインメントミスが少なかったのは評価できる。
- RGジェイソン・スピッツはふくらはぎの痙攣のため交代、とチーム側は発表しているが、実際はプレー内容が悪かったためジュニアス・コストンと交代させられたようだ(下記参照)。先月からふくらはぎのケガを抱えながらプレーしているのは確かで、そのせいで調子が悪いのかもしれないが。
- T/Gジュニアス・コストンは第3Q途中から試合最後までプレーした。「コストンに出番を与えることは我々がちょっと考えていたことではある。必ずしもジェイソンの評価が下がった結果とは言い切れないし、まあシーズンは長い。コストンはいいプレシーズンを過ごしたと我々は判断した。本番で使ってみるまでは本当の能力を測ることはできないものだ。去年はケガ人のため(トニー・モールなど)未経験の選手を投入せざるをえなかったから、今年はそれを早めに準備しているということもある。これから2人のプレー内容をじっくりテープで分析するつもりだ」とジョー・フィルビンOC。
- RGスピッツやLGカレッジはプロ2年目の成長を見せられないでいるが、この日はベテランのLTチャド・クリフトンもパスプロテクションに苦しんだ。4サックのうち2つはクリフトン(全てでなはいが)の責任で、1つはLGカレッジ。最後の1つはライン中央が破壊されてのもの。
- パスシチュエーションでボブ・サンダースDCは、普通のニッケル隊形(2LB・5DB)だけでなく、3-3-5の変則ニッケル隊形、3-2-6の変則ダイム隊形を使った。予定通り、CBジャレット・ブッシュがニッケルバック、CBウィル・ブラックモンがダイムバックを務めた。
- この日のパッカーズ両DEは普段と比べて左右に開かず、QBに正対する形でラッシュした。第2Qの2つのドライブを除けば、QBマクナブの自在な動きをコンテインできていた。「彼をリズムに乗らせずにおくことができた。マクナブをポケットに留めておくことがウチのゲームプランだったんだけど、そのとおりになったよ。彼が足でチャンスを作り出すことができなかった。これまでの対戦で大きな問題だったからね」とDEキャンプマン。
- DTジョニー・ジョリーは3回もパスを叩き落す活躍で先発昇格の期待に応えた。第4Q終盤で自陣38ydsのピンチでも、彼がライン中央を押し込んだおかげでLBバーネットが4ydsのロスタックルを決めることができた。
- 残り4分18秒、QBファーヴがサックされファンブル、GB陣38でリカバーされたのが最大のピンチだった。「ブレットがサイドラインに下がってくるとき、僕は言ったんだ。『心配するな。また取り返してくる』ってね」とLBバーネット。その言葉のとおり、ディフェンス陣はみごとな守備を見せて失点を防いだ。まずは上記ジョリーの働きもあってLBバーネットが4ydsのロスタックル。次はDTピケットとLBバーネットの頑張りでRBウェストブルックを2ydsラン。ホールディング反則のあとパス失敗となり、再びパッカーズにモメンタムが戻る結果となった。
- 13タックルと1INTのLBニック・バーネットがおそらくディフェンスのMVP。第2Q最初の自陣ゴール前のピンチで2回RBウェストブルックを止めるなど、素晴らしいプレーを数多く見せた。
- 初先発したSSアタリ・ビグビーは8タックルを挙げ、それ以上に重要なことに、大きなミスを犯さなかった。初ニッケルバックのCBジャレット・ブッシュとともに、いいプレー内容だったとコーチ陣も評価しているようだ。
- CBアル・ハリスの負傷はヒジの過伸展で、試合後もひどい痛みに苦しんでいた。「死ぬほど痛いよ。試合に戻ったのは賢い判断じゃなかったかも。(一時退場したとき)十分に検査もしていないんだ。前半のうちに復帰できるよう急いでラップしてくれと頼んだから」
- 大事なCBハリスにスペシャルチーム(相手ガンナーをスクリメージでジャムする担当)でプレーさせたマッカーシーHCに、批判の声が上がっている。ハリス本人は、「もしスペシャルチームに僕が必要なら呼んでくれ、と言ってあったんだ。相棒(ウッドソン)がパントをキャッチするんだし、その彼のために時間を稼いでやりたかった。他のヤツにできないというわけじゃないが、僕は勝利を助けたかった。当分はできなくなってしまったけど」
- 第1Qの相手リターナーのマフはCBジャレット・ブッシュがヒットしたものだが、実はタイミングが早すぎたと本人も認めている。「そう、そうだったよ。『なに、フラッグなし? なんてこった。ボール追っかけろー』って感じだった」とブッシュ。ニッケルバックの初仕事も合格点だった模様だ。CBが目立たないこと自体、安定してパスカバーできている証拠と言っていい。
- 素晴らしいデビュー戦となったKメイソン・クロスビー。「最初の試練として、いきなり火の中に放り込まれたようなものだね。でも僕はそんなのが好きなんだ。興奮するよ」と語っている。試合直後のインタビュー時、すでに数十本の祝福の携帯メールが入っているとのこと。
- 決勝FGの際、高かったスナップを落ち着いてさばいたPジョン・ライアン。「練習でずっとやっていることだからね。たぶん週に150から200回ぐらいかな。フィールドに入れば、あれはいつもどおりの仕事だよ。第1Qに53ydsを決めて、ゲーム・ウィナーまで決めるなんて、アイツの血管には氷水でも流れてるに違いない」
- WRグレッグ・ジェニングスは水曜の練習で痛めたハムストリングを木曜の練習で悪化させてしまい、欠場となった。「僕は大丈夫。大事を取っただけだよ。ヘッドコーチは去年の二の舞にしたくなかったんだ。去年足首の捻挫をしたときには、復帰を焦ったばかりに長引いてしまったから」
- ふくらはぎの痙攣で一時退場したDEカレン・ジェンキンズは、金曜から胃を悪くしていて、痙攣はその影響もあったようだ。「金曜からあまり食べていなくて、5ポンドも体重が落ちてしまった。ちゃんと食べ物を消化できずひどい気分だった」と本人。第4Qにはサックも挙げたが、CBウッドソンのイリーガルコンタクトがあって取り消しになってしまい、ツキもなかった。
- Journal Sentinel紙による"Play of the Game"図解はこちら。第3Qの同点FGドライブでの3rdダウン10、QBファーヴがサック寸前でRBウィンにボールをトスし、18yds走って1stダウンとなったシーン。崩れに崩れたプレーなので分析の価値があるのかどうかわからない。
- パッカーズは新ランボーフィールド完成以来5年目にして初めてホーム開幕戦を勝利で飾った。
- QBブレット・ファーヴは通算148勝となり、ジョン・エルウェイのQB最多勝記録に並んだ。
- QBブレット・ファーヴが開幕戦でタッチダウンを挙げられなかったのはこれで3年連続。
- 開幕戦でRB/FBともにルーキーが務めたのは、1996年のラムズとドルフィンズ以来11年ぶりのこと。
- 新人キッカーが開幕戦で終了直前の決勝FGを決めたのは1979年スティーラーズのKマット・バー以来28年ぶりとのこと。
- この日は元パッカーズのFBウィリアム・ヘンダーソンがサイドラインで声援を送った。3月に解雇された後も現役続行の希望を持っていたヘンダーソンだが、獲得してくれるチームは現れず、事実上引退か。