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NFL Draft Notebook
グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2007年4月28日
- 今週の土日はいよいよ第72回NFLドラフト。昨年に続き、ニューヨークの"Radio City Music Hall" で開催される。
- 28日(土)は1巡から3巡、29日(日)は4巡から7巡の指名が行われる。1日目は東部時間の正午(日本時間は日付かわって日曜1時)から、2日目は午前11時(日本時間月曜0時)から。
- 1巡は各チームの持ち時間15分、2巡が10分、3巡以降は全て5分となっている。 昨年は1巡が4時間48分、2巡が3時間10分、3巡が1時間38分かかった。つまり初日は9時間半ほどかかったことになるが、11時間ちかくかかった一昨年よりはかなり短かった。
- ドラフト当日はランボーフィールドのアトリウムで第4回"Packers Draft Party"が開催され、選手とファンが一体となってドラフトを楽しむ。LGカレッジやRGスピッツといった若手選手によるQ&Aセッションなどさまざまなイベントが用意されていて、トンプソンGMやマッカーシーHCも登場の予定。チケットは$25ドル。
- 以前にも紹介したNFLドラフトのおおよその様子について、以下に再掲する。
- 日本のプロ野球とは違い、各球団の首脳はドラフト会場には姿を見せない。各球団本部にいわゆる"War Room" つまり作戦司令室を設営し、そこで戦略を話し合ったり、電話でトレードの交渉をしたりする。長丁場なので普段着でリラックスし、途中でサンドウィッチをパクついていたりする。ドラフト会場には球団の代表者(実際は下っ端)が派遣され、"War
Room" からの電話による指示を待つ。指名選手が決まると、電話を受けたその代表者がカードに書いてリーグ側に提出する。
- 制限時間内に指名カードを提出しなかった場合、次のチームが先に指名してもよい。それでも元のチームがぐずぐずして指名しなければ、さらに次のチームが指名してもよい。実際にそのような事態もありうるため、次に控えるチームの代表者は、最近ではカードを2枚持ち、「前のチームが時間切れとなったらこの選手を」とダッシュに備えているらしい。
- 指名に時間がかかるのは、たくさんのチームと常にトレード交渉をしているから。10以上のチームと話し合うのがごく普通のことのようだ。特に1巡のうちはたっぷり時間をかけるのが普通で、あっさり指名したら「よほど欲しい選手だったのだな」と推測できる。
- 実際は、前日までに「もしウチの欲しい選手がその順位で残っていたら、この条件でトレードに応じるか?」といった内容の下交渉をたくさんのチームと進めておくのが普通で、外側から見るほどには当事者はヒートアップしないものらしい。バタバタするのは、予想外の好選手が下位にまで残っていたような場合で、たくさんのチームが動くのでややこしいことになる。
- 昨年のパッカーズの"War Room"の様子はこちら。右端にいるグレーのシャツがトンプソンGMで、ただひとりネクタイをしているのがマッカーシーHC。その左がジョン・ドーシー・カレッジ・スカウト部長、GM補佐のジョン・シュナイダー、レジー・マッケンジー・プロ人事部長。
- 準備が終った"War Room"の様子はこちら。(2003年のもの)
- 写真を見ると、"War Room"の東側の壁には、最も重要な"Draft Board"がセットされている。数百人もの大学選手をランク付けした極秘リストであり、1年がかりのスカウティングと、果てしない会議の末に出来上がった努力の結晶。まさにトップシークレットなので、この写真ではカバーで覆われ、普段も漏洩しないよう厳重に鍵がかけられているらしい。選手名の書かれたカードの裏にはマグネットがついていて、実際に指名された選手から順に、一枚一枚、カードが外されていく。
- 南側の壁には現在行われているドラフト指名が表示される。西側の壁には、NFL全チームのロースター表が掲げられている。各選手の価値を評価したリストも揃っていて、トレードに備えている。北側の壁にはパッカーズのデプス・チャート。
- 一昨年紹介したドラフトの用語解説も参照のこと。