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Packers Draft Notebook 1
グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2006年5月 2日
- ヘッドコーチとして初めてのドラフトを終えたマッカーシーHCは、短時間にトレードをまとめていくトンプソンGMたちの手際のよさに圧倒された様子だ。「一番感心したのは、全体36位と37位の(連続トレードをした)あたりだね。テッド・トンプソンとジョン・ドーシー(カレッジスカウト部長)とジョン・シュナイダー(GM補佐)とレジー・マッケンジー(プロ人事部長)たちは素晴らしい仕事をした。だってウチは数分の間に3つのトレードをまとめたんだ。たしか4つか5つは他のチームからもオファーがあった中からね。きっといつでもあんな風にやっているんだろうな。これまで私が経験したどの2ミニッツドリルよりも素早かった」
- WRウォーカーのトレードで得た全体37位指名権をさらにトレードに出し、パッカーズは5人の選手を指名した。2巡でT/Gダリン・カレッジ、4巡でCBウィル・ブラックモン、5巡でQBイングル・マーティン、6巡でDTジョニー・ジョリーとSタイロン・ケルヴァー。
- ドラフト終了と同時にドラフト外選手の獲得合戦が始まっている。すでに何人か報道されているが、例年のパターンからしてパッカーズはある程度まとまってから発表することが予想されるので、紹介はそのときに。
- 1巡指名のLB A.J.ホークは、ニューヨークのドラフト会場への招待(上位候補数人が招待される)を断り、オハイオの自宅に親戚や友人を招待して指名を待った。メディアから注目されることが好きでなく、授業もあるし家族と過ごしたいから、と本人。同じ中西部の球団からの指名であり、本人の人柄からもパッカーズはまさにぴったり、と周囲は口を揃えている。
- A.J.ホークについて、「ヴィンス・ロンバルディも自慢に思ってくれることだろう」と語るのはオハイオ州立大のジム・トレッセルHC。母親によると、ホークは高校時代にケガで休んだことはあるが大学では4年間、練習でも試合でも1スナップも休んだことがないとのこと。
- A.J.ホークは指名を受けたその日の夕方にグリーンベイに到着。ランボーフィールドを見学したり、記者会見を行ったり、地元テレビ局のインタビューを受けたりした(写真)。
- A.J.ホークはフィアンセ同伴でのランボーフィールド訪問だった(写真)。フィアンセのローラ・クインはノートルダム大先発QBブレイディ・クインの姉。正月のフィエスタ・ボウルでは弟のノートルダムと彼氏のオハイオ州立の対戦になり、可愛い弟を彼氏が2サックするのをスタンドから見つめるハメになった。
- A.J.ホークが髪をあのように伸ばしたのは、NFLのキャリアを捨ててアフガンの戦場に行ったパット・ティルマンを尊敬してのこと。フットボール選手でなければ海軍特殊部隊(SEAL)に入りたい、と言ったこともある。名前のA.J.はカーレーサーのA.J.フォイト(インディ500の優勝3回)にちなんで名付けられた。ホークの父方の祖父もレーサーだったとのこと。A.J.はAaron Jamesらしいが、家族からもずっとA.J.と呼ばれてきた。
- 2巡指名のOTダリン・カレッジは大学では左タックル専門だったが、すでにパッカーズ公式サイトでは"T/G"と表示が変更され、ガードもやらせることが示されている。軽量かつアスレチック能力の高い選手で、ジャゴジンスキー新OCのゾーンブロッキングスキームにぴったりなのは間違いない。じっさいボイジー州立大でもゾーンブロックをずっとやっていた。「コンバインの時からパッカーズが強い興味を示してくれていて、指名してくれるんじゃないか、とコーチや代理人と話していたんだ」と本人。
- ポジションについてOTダリン・カレッジは、「僕には両方のポジションができる、とチーム側から言われている。まずタックル、そしてガードに移ってみて、キャンプでの成り行きを見るということのようだ」と語っている。「彼がガードになる可能性は高いと思う」とマッカーシーHCは語り、ジャゴジンスキーOCも、「フィルムを見てOGマイク・ウォール(元GB・現CAR)を思い出したよ。彼はそういうタイプの選手だ」と語っている。
- 昨年の先発LGエイドリアン・クレムは、以前の"G"から"T/G"とポジション表示が変わっており、一昨年まで慣れ親しんだタックルに戻すようだ。ここまでFA補強もなかったため、仮のスターターLGは昨年の5巡指名ジュニアス・コストンで、キャンプでの活躍しだいではダリン・カレッジがスターターの座をつかむことも夢ではない。「現時点では先発ガードはいないんだ」とフィルビンOLコーチ。
- OTダリン・カレッジが生まれ育ったアラスカ州ノースポールは、北極または北極点の意味だ(実際の場所はもちろん違うが)。彼はNFL史上最も高い順位でドラフト指名されたアラスカ州出身者となった。ノースポールの街の友人でパッカーズファンの夫婦から、カレッジの母にさっそくチーズヘッドとジャージがプレゼントされた。
- 2巡指名のWRグレッグ・ジェニングス。「全体37位で、ブロンコスが僕のことをかなり注目してくれてると思っていた。ところがその指名権がWRジャヴォン・ウォーカーとトレードされたと聞いて、『よし、グリーンベイは2つ2巡があるし、WRを必要としてるし、シノリス・モスとサントニオ・ホームズとチャド・ジャクソンはすでに消えたし、僕がグリーンベイに行く可能性はかなりあるぞ』って思った」
- WRグレッグ・ジェニングスについてロビンソンWRコーチは、「ジェニングスのことは全てを気に入っている。極めてハードにプレーする子だよ。大きな結果を出してる。キャッチできて、走れて、ブロックできる。スターターになる能力がある」と語っている。プレーメーカーとしての自分の能力についてジェニングスは、「ブレットは今年それを必要としているし、僕が与えられたらいいと思っている。僕はルートランニングとランアフターキャッチにはすごく自信を持っている」
- 3巡指名のLBアブドゥル・ホッジは、「3ポジションどこでもできる」とコーチは言うものの、やはり典型的なミドルLBタイプ。バーネットがいる以上ミドルでのスターターはなさそうだが、毎年言われているとおりバーネットのコンバートはありうる。「最終的にどのような形になるかは分からないが、ベストな3人のLBをプレーさせることになるだろう」とトンプソンGM。
- LBアブドゥル・ホッジについて、モスLBコーチ。「彼について言えることは、相手のボールを弾き出せるということだ。彼はインパクト・タックラーだ」
- LBアブドゥル・ホッジの弟イライジャはウィスコンシン大でLBをプレーしている(今年2年生)。「数週間前にスプリング・プラクティスを見にウィスコンシン大に行ったとき、『もしグリーンベイが獲ってくれたら理想的だよな』って弟と話したところなんだ。母は両方の試合を観ることができるし、僕は(アイオワ大と同じ)中西部に住み続けられるし、言うことないね」と本人。
- 3巡指名のG/Cジェイソン・スピッツについて、指名直後は公式サイトで"C/G"となっていたが今は"G/C"に変更されている。スピッツ自身、本番の試合でセンターをプレーしたことはない。さしあたって最も経験の豊富な右ガードでウィティカーと争わせるのが首脳陣の意図だろうか。
- G/Cジェイソン・スピッツほかドラフト指名OLたちのポジションについて、フィルビンOLコーチ。「まだ決め付けるのは早い。時間をかけて彼らの現状を見極めていく必要がある。我々は彼らのテープをじっくり調べ、我々なりに感触をつかんではいる。しかし時間をかけて実際にフィールドでプレーさせてみなければ、なかなかはっきりとはわからないものだ」
- 今年のパッカーズのスキーム変更についてG/Cジェイソン・スピッツ。「新しいシステムを導入するということは、どの選手も同じところからスタートするということだ。勉強は苦にならないし、僕にとってはいいチャンスだと思っている」
- G/Cジェイソン・スピッツの能力の中で、パッカーズが惚れ込んだのは手の使い方の上手さだとフィルビンOLコーチは言う。「今年のドラフト全体で、彼ほど手の使い方が上手い選手は他にいないと思う。他の選手と比べて際立っていたのはそこだ」
- 4巡以下の選手については、また明日。