グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2005年7月 1日

ジム・ベイツ新DCのディフェンス

練習フィールドに、ジム・ベイツDCの大声が響きわたる。小柄な体で走り回っては、選手をほめ、叱咤し、手取り足取りの指導をしていく。「あの情熱はものすごいよね。それに彼はとても直接的な教え方をするんだ。たいていのコーディネーターは、何をどうすべきか口頭で伝えるだけなんだけど、彼は実際に体を屈めて、どうやるかをやって見せてくれる」とDEバジャ=ビアミラ。

極めてアクティブな自分のコーチング・スタイルについて、「これが私の教え方なんだ。選手のあとを追いかけ、良いプレーの時は褒めてやり、悪いプレーの時は叱ってやる」とベイツDCは語る。控えLBのパリス・レノンは、ベイツDCの就任が決まった時、ベイツの下でプレーした経験のある友人たちに、新DCのことを聞いて回ったのだと言う。「ドルフィンズの選手たちにすごく好かれていた、と皆が口を揃えていたよ。エネルギッシュな人だとは予想してたけど、あんな風に走り回るとまでは思わなかった」

彼のアグレッシブなディフェンスの中で特に重要なのが、LBたちのプレーだ。「私のスキームで、おそらく最も難しいのがラインバッカーだろうね」とベイツDCも認めている。大型のDTが中央でブロッカーを引き受け、その後ろで、軽量・スピード派のLBたちがサイドラインからサイドラインまでを駆け回る。LBが自由に飛び回り、相手を仕留めるようにデザインされているのだ。また、プレー判断についてもスピードが要求され、LBはスナップ前に素早くプレーを読まなければならない。

ベイツのディフェンスではセカンダリーは主にマンツーマン。スクリメージ近くで手を使ってバンプし、レシーバーに思うようなルートを走らせないことが重要になる。「大事なのはスクリメージラインでのコンタクトだ」とCBパトリック・デンディ。

NFL25位だったパス守備を改善するには、パスラッシュも向上させなければならない。ベイツのディフェンスでは、ディフェンシブエンドたちはOTやTEに対し、角度をつけてかなりワイドにセットする。「僕らDEは、普通より少し自由に動けるようになる。ブロッカーに対して有利に立てることが増えるだろう。真ん前に相手がいない分、より素早いプレーがしやすい」とDEキャンプマン。

パスラッシュの主役、DEバジャ=ビアミラも、ワイドにセットできることを喜んでいる。外側をコンテインする義務がなくなったわけではないが、昨年までのディフェンスと比べると制限が少ないのだと彼は言う。「パスラッシュだけでなくランに対してもDEが貢献できることが増えるだろう。バックサイドからもランプレーを追いかけられるし、ダウンフィールドでもそうだ」

2回のミニキャンプを終え、ベイツDCはすでに全体の85%のプレーを選手たちにインストール済みとのこと。「全く新しいディフェンスをやるわけだから僕らにとっては難しいけど、以前のディフェンスと比べると複雑ではないし、理解しやすいね」とDEキャンプマンは語っている。

カテゴリ : Coach/Front Office, Football