グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2004年5月29日

ドラフト指名選手紹介 4: P B.J.サンダー

 P B.J.サンダー B.J. Sander
3巡24位 Ohio State Senior 192cm 99kg 40yds/4.9秒 24歳 1980年1月5日生

経歴 : オハイオ州シンシナティ出身。高校ではパンターだけでなくキッカーとしてもプレーし、60ydsのFGを成功させたこともある。オール・オハイオの1stチームに選出。名門オハイオ州立大に進み、2年目の'00年には交代でスターターを務めた。しかし翌年にはケガのためにスターターの座を失い、取り戻したのは2003年。平均43.3yds、ネットでは驚異的な41ydsを記録し、レイ・ガイ賞を受賞。専攻は「フィールドの芝の管理」で、学位を取得済み。すでに24歳で、3月には結婚もしている。

Strengths : 優れたキック力があり、ハングタイム(平均4.88秒)が非常に良い。極めてコントロールが良く、微妙なタッチを必要とする"プーチ・パント"は素晴らしく上手い。サイズがありアスレチック能力に優れている。左利きのため、回転が普通と逆になるので、リターナーにとっては厄介。精神的にタフで、落ち着いている。ウェイトルームでのトレーニングにも熱心。キックオフはやらないが、FGのホルダーはかなり上手いらしい。

Weakness : 2000年に正パンターを務めたあと、2年間その座を失い、2003年に取り戻した。実戦経験がやや不足しているため、テクニック面で不安はある。リリースの速さを磨く必要がある。ラッシュが強烈だと焦って慌てることがある。微妙なコントロールは一級品だが、トップクラスの飛距離が本当にあるのかどうか。

論議の的 : 3巡にトレードアップしてまでパンターを指名したことが論議の的に。「いいパンターだが、3巡はいくらなんでも・・・」という声が一般的で、アンチ・シャーマン派のファンにとっても格好の攻撃材料となっている。あるNFCチームのSTコーチは、「私は3巡でも全く不安は感じない。彼は間違いなく今年最高のパンターだ。ここ数年でも最高だと思う。それに素晴らしいホルダーだ」と評価。しかし、あるNFCチームのGMは、「ウチならそこまで高い順位で獲らないだろう。パンターを3巡で獲ること自体が気に入らないという者もいる。しかし彼らには必要だったわけだし」。 あるAFCチームのGMは、「それがレイ・ガイでない限り、3巡は高すぎる。彼はレイ・ガイじゃない」とバッサリ。あるAFCチームのSTコーチは、「彼は明らかに今年最高のパンターだ。この指名が妥当かどうかは、このポジションをどれだけ重視するかにかかってくるだろう。ウチだったら同じようにしたか?それは疑わしい。しかしウチは彼らほどパンターが必要ではなかった」

指名の経緯 : もともとはビドウェルがFAで移籍したためにパンターが必要となった。 3巡でパンターが指名されるのは'97年のブラッド・メイナード(現CHI)以来。「パンターを欲しがるチームはいくつもあったから、4巡まで待って、他に獲られてしまうのが怖かったのだ」とボナメイゴSTコーチ。あるNFCチームのSTコーチは、「グリーンベイにとっては良い指名だと思う。(寒さや悪天候のために)スタッツが悪くなるから、FAのパンターは、グリーンベイには行きたがらないのだ。だからドラフトで獲らざるをえない。プレッシャーはかかるだろうが、あの選手は非常に落ち着いている」

プレッシャー? : 本人に責任はないが、上記のような論議やファンからの非難も多く、このプレッシャーが本人に悪影響を及ぼさないか? 「プレッシャーがあるとすれば、僕自身の内側から来るものだ。自分のプレーに大きな期待をしているし、チームを助けることができる、と大きな期待をしているからね。僕はただ、フィールドに出て、能力を出し切って仕事をするだけ。時にはシャンクすることもあるだろう。良いプレーが悪いプレーより多いことを願うよ」

パッカーズにとって : ビドウェルと違い、悪天候に強いこともパッカーズ首脳がサンダーに惚れ込んだ理由。3月のオハイオ州立大でのワークアウトの日は、グリーンベイよりも寒く、氷点下で、風も強い日だったらしい。そこで素晴らしいパントを見せたことも高評価の要因になった。ドラフト直後のミニキャンプでは、飛距離自慢のPトラヴィス・ドーシュがホームランと三振を繰り返す中、サンダーはコンスタントなパントを揃えた。また、敵陣でのショートパントでは、絶妙のコントロールを見せている。

カテゴリ : Draft, Player