グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2004年1月21日

シニアボウル

スーパーボウルに進む両チームを除き、今週のNFL各チームの興味は、メキシコ湾の最奥部、アラバマ州モービル(モビールと日本語表記されることも)に集中している。大学4年生たちのオールスター・ゲーム、"Senior Bowl"が土曜日にここで開催されるからだ。カレッジの選手たちをずっと追っているスカウトたちと違い、NFLのコーチたちにとって、生で選手たちを見るのはこれが初めての機会になる。NFLチームのドラフト戦略は、ここから本格化すると言っても過言ではない。

この試合は、100人近い大学選手が"North"と"South"の両チームに分かれて戦われる(ロースター表)。今年の場合、"North"はマーヴィン・ルイスHC以下ベンガルズのコーチ陣が、"South"はショッテンハイマーHC以下チャージャーズのコーチ陣が指揮を執る。練習は時間をずらして行われるため、どちらかを見逃すことはない。練習やミーティングも、NFLのスタイルで行われる(違いはよくわからないが)。ミーティングも含め、最も間近で選手に接することのできるベンガルズとチャージャーズが有利な立場にいるのは言うまでもない。

練習は月曜日から始まっており、選手たちの一挙手一投足を、NFLの厳しい目がスタンドから見つめている。普段は大学ごとに実力差があるため個人の能力は判定しづらいが、高いレベルの選手ばかりが集まるシニアボウルの練習フィールドでは、それが容易になる。ここでアピールしてドラフト指名順位を少しでも上げたい選手たちにとっては、毎日が真剣勝負だ。毎年、ここで株を上げる選手、下げる選手が出てくるものだ。月曜日の練習だけでも、すでにこのようなレポートが出ている。

各チームの首脳が集結するため、コーチ陣の空きを埋めたいチームにとっては、ここが勧誘・面接の主戦場にもなる。そのため、仕事を探すコーチたちは、当然ここに集まってくる。大学選手を抱える代理人たちも大勢集まるため、各球団と選手の間の契約延長や契約見直しの交渉も、ここでなら話を進めやすい。もちろん、大学選手と面接して彼らのバックグラウンドやインテリジェンスを調査する機会にも事欠かない。そのようなわけで、チームによっては、総勢25人ものスタッフがここに乗り込んでくるという。

このように大変な賑わいを見せるこの街だが、金曜日の夜ともなると、多くの球団首脳は本拠地に帰ってしまうらしい。土曜日の、シニアボウルの試合そのものは、テレビやビデオで見れば済むからだ。

カテゴリ : Draft, NFL