グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2003年6月21日

QBクレイグ・ノール

かつてのドラフト1巡3位QBアキリ・スミス、ハイズマン受賞QBエリック・クラウチと話題の多いパッカーズ控えQB陣。しかし実際にカギを握るのは、2年目のクレイグ・ノールだと言って間違いない。NFLヨーロッパでは、QBレーティング1位など期待通りの記録を残し、リーグMVPこそ同僚のRBサイモントン(BUF所属)に譲ったものの、オールNFLE(QBは一人)に選出されている。「今年のNFLEのQBの中では、格が違った」というのが大方の見方のようだ。

もちろん、NFLとNFLヨーロッパでは、レベルに大きな隔たりがあるのは言うまでもない。パスプロテクションにも比較的恵まれていたし、上記のRBサイモントンなど強力なRB陣が、ランアフターキャッチで稼いでくれたヤーデージもかなりある。それでも、プロ1年目に全く経験できなかった実戦経験を積めたことは大きい。スモールカレッジ出身のノールならなおさらだ。

「ヨーロッパでの彼は、QBに期待されるいろいろな能力の高さを、確かに見せてくれた。リーダーシップ能力もその一つだ。試合中、彼のマイクを通して、常に彼の振る舞いを観察していたのだが、進歩が見られたと思う。また、パスの正確性も進歩した」とシャーマンHCは満足そうだ。「彼がNFLEで成し遂げたことは、今後の彼に役立つはずだ。最初はヨーロッパに送るつもりなどなく、手元に置いて指導した方が良いと考えていた。しかし我々とよく似たオフェンスのクレイモアズに送り込めることになったから、このようにしたのだ。おかげで、ミニキャンプでは得られないような経験を、向こうですることができた」

このノールと、35歳のピダーソンをキャンプで争わせよう、というのが首脳陣の考えだ。ピダーソンの強みは、経験豊富で、パッカーズのオフェンスを知り尽くしていること。これまで2回のミニキャンプでは十分なプレーを見せており、やすやすと2番手の座を明け渡すことはなさそうだ。逆に言えば、ピダーソンを負かせられないようでは、「ファーヴの後継者候補」などおこがましい。

逆に、ピダーソンが開幕ロースターに残るためには、2番手の座を守り抜くしか道はなさそう。彼のような大ベテランを3番手として残してもあまり意味はないからだ。もしピダーソンが敗れてノールが2番手になれば、他の若手QBたちにもチャンスが出てくる。加入後まもないアキリ・スミスは、現時点ではピダーソンとノールを追いかける形。ただでさえ学習能力に問題がある(単に頭が悪いのだと酷評する記者も・・・)、と指摘される彼のこと、短期間で新しいオフェンスを吸収するのは至難の技だ。エリック・カウチはさらに望みが薄いと見られている。

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