グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2003年6月 9日

3年目選手たちの現状

ここまで期待はずれの選手が多い、2001年ドラフト組。彼らにとっては、3年目となる今シーズン、いやこの夏のキャンプが正念場だ。

1巡 DEジャマール・レイノルズ

一番困った人。サラリーキャップの問題(今年が5年契約の3年目)があるだけに、カットすることもできない。昨年も、シーズン中に解雇されなかったのは高額サラリーのおかげであり、チーム内には、他の選手がカットされてレイノルズが残ったことに不満を表した選手もいたらしい。

サイズがないのは最初からわかっていたことだが、スピードもクイックネスも足りないのが致命的。地元ベテラン記者の参加するチャットでは毎回のように「LBにコンバートしたら?」という意見が寄せられるが、そのたびに「そんなスピードがないから苦労してるのだ」と記者が答えるパターン。今年はヒザの問題もなく、「これまでの2年間よりはマシ」という見方が一般的だが、それでも足りるかどうか。サラリー並とは言わないが、せめて実力でロースター入り(DLは9人か10人)してほしいものだ。

2巡 WRロバート・ファーガソン

WRウォーカーとの2番手WR争いを一歩リード。ただし、去年もミニキャンプの時点ではそのように言われていただけに安心はできない。時おりイージーなキャッチミスがあるWRウォーカーと比べると、ファーガソンはパスキャッチが上手いのが大きな武器。WRテリー・グレンを放出したのは、ファーガソンとウォーカーの成長を妨げないためだったのだから、高いレベルでのスターター争いを続けてほしい。

ジュニアカレッジ出身の彼が、テキサスA&Mで1年プレーしただけでプロ入りしたのは、やはり時期尚早だったようだ。ゲームへの理解も足りず、精神的にも幼かった彼はここまで来るのに時間がかかってしまった。

3巡 CBバウ・ジュー

1年目は、バトラーの代役としてセーフティで7試合に先発したが、2年目は鼠蹊部や足首のケガで大幅に後退。鼠蹊部のヘルニアとわかったのがシーズンに入ってからで、けっきょく手術でシーズンのほとんどを棒に振った。完治した今年は良い動きを見せ、ウェストブルックと3番手CB・ニッケルバックを争っている。いまのところはCB専門だが、セーフティの経験もあるのは強み。ロースター入りは間違いないが、スターターを脅かすところまで行ってほしい。

3巡 LBトランス・マーシャル

いまのところは、レイノルズと並ぶ "BUST"。フィジカル能力は化け物じみたものがあるが、いかんせんフットボールのセンスがない。判断が遅く、ゲームへの理解も不十分。ミドル、ウィークサイド、ストロングサイドを試し、昨季はついにフルバック起用をテストされるまでになってしまった。

しかし今年は、ダフナー新LBコーチの指導が合っているらしく、「成長を見せている」と見る記者も増えてきた。ドラフトで3人もLBが指名されたこともあり、今年ダメなら開幕前の解雇もありうる。トレーニングキャンプとプレシーズンゲームが彼にとっての正念場だ。彼にとっての救いは、先発組の3人のなかにミドルLBの専門家がいないこと。

4巡 G/Cビル・フェラリオ

控えG/Cの座をルーガマー、ブラント、ウィンタースらと争っている。ここは先発組がしっかりしている上にライバルが多いので大変だ。現時点ではルーガマーが少しリードしているらしい。本来はNFLヨーロッパでフェラリオにセンターの修業をさせる予定だったのだが、イラクでの戦争を嫌った本人が渡欧を拒否した。マーシャル同様、開幕ロースター入りのためには、この夏が勝負だ。

6巡 TEデヴィッド・マーティン

1年目、2年目ともミニキャンプでは非常に評判がいい。それがトレーニングキャンプ、プレシーズンゲーム、レギュラーシーズンと進むうちに尻すぼみになってしまう。今年も今のところは「今度こそ良さそうだぞ」と言われているが、期待していいものかどうか。

2番手TEの座を争うタイロン・デイヴィスが今年も体重オーバーでだらしがないので、マーティンの開幕ロースター入りは大丈夫そうな雰囲気。しかし今後ベテランTEと契約する可能性もあり、安心はできない。先日も元JAXのTEピート・ミッチェルがグリーンベイを訪れてワークアウトを行ったばかりだ。

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