グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2003年4月13日

OGフェラリオ : ヨーロッパ行きをやめた理由

G/Cビル・フェラリオがNFLヨーロッパ行きを直前で取りやめた"個人的理由"とは、やはり戦争だった。「僕の理解では、もし戦争が始まったら、NFLヨーロッパはフロリダで行われるだろう、ということだった。それが一番安全だと思っていた。戦争が始まっても予定通り、という決定がされて、僕はパッカーズ側に、『戦争をしている時に国を離れたくない』という考えを伝えたんだ」とフェラリオは説明する。

パッカーズ側はそのことで彼を非難しなかった、とフェラリオは言うが、首脳陣が残念に思っているのは確かだろう。パッカーズはNFLヨーロッパを活用して彼にセンターとしての経験を積ませ、能力を確かめようとしていたからだ。「彼には向こうでプレーさせたかったけどね。しかし、彼の判断も理解できる。彼自身で決めたことだし、我々はそのことで批判するつもりはない」とベクトルOLコーチ。

偶然なのかどうか、フェラリオがヨーロッパ行きを取りやめた直後、パッカーズは2人の若手ラインマンを獲得した。デヴィッド・ブラント(WASからトレード)と、グレイ・ルーガマー(元NE)だ。どちらも、センターとガードの両方をこなし、少ないが先発の経験もある。ヨーロッパで経験を積む機会を放棄したフェラリオの立場は、ますます弱くなってしまった。

先発のセンターとガードは、Cフラナガン、LGウォール、RGリヴェラの3人で今年はほぼ不動だろう。通常、OLは9人体制でロースターを組むから、控えOLは合計4人。左右の先発両タックルが大ケガから復帰することを考えると、控え選手を選ぶにはタックルを優先する必要がある(予想されるのは、ドラフト指名ルーキー、OTケヴィン・バリー、OTアール・ドットソンのうち2人)。とすると、フェラリオ、ブラント、ルーガマー、そして大ベテランのウィンタースの4人のうち、2人が開幕前にチームを去ることになる。

それでも、自分の選択を後悔していないとフェラリオは言う。 「フロリダのキャンプ中にテレビをつけると、11のチャンネルのうち、9つはずっと戦争の話題だった。ヨーロッパの都市での反戦、反米デモを映し出していた。そんな時に何百人ものアメリカの青年を送り込んでフットボールをさせるなんて、賢いことだとは思えなかった。僕と妻にとってもね。だから、グリーンベイに戻って、自分のケツをひっぱたいて、キャンプでいいところを見せようと、そう思ったんだ。今後何が起ころうと、あの判断を後悔するようなことはないよ」

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