グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2003年1月24日

リロイ・バトラーの現在

昨年7月に惜しまれつつ引退したリロイ・バトラー。引退の原因となった肩の大ケガはほとんど治ったものの、まだ100%ではないらしい。今はESPNのアナリストをしているが、やはりコーチか、フロントで働きたいという希望を持っている。彼はジャクソンヴィルに住んでいるが、(ヘッドコーチがまだジャック・デル=リオに決まる前) ジャガーズのオーナーに、履歴書を送ったのだと言う。

「僕はジャクソンヴィルで、フロントオフィスか、コーチとして働きたいんだ。それがだめなら、メディアでの仕事を続けて、いろいろなプレーについて解説をしたい」と語るバトラー。彼がジャガーズでの職を望むのは、古巣パッカーズを見捨てたからではない。古巣が声をかけてくれないからだ。「僕はできる限り待ち続けた。誰かが僕のところに来て、『待ってくれ、いずれは君に・・・』って言ってくれるのをね。でも、そうはならなかった。だからグリーンベイの家を売ったんだよ。つまりそういうこと。『12年間頑張ってくれてありがとう』 ってだけさ」と、わずかに失望感を漂わせている。

現在は、ESPNとの契約交渉を進めているが、 他にもしていることがある。自伝の執筆だ。仮のタイトルは "The LeRoy Butler Story. Run LeRoy Run: From Wheelchair to Lambeau Leap"というものだ(彼が子供のころ、脚が悪かったことを映画『フォレスト・ガンプ』の中の有名な台詞とかけたのだろう)。共同執筆者でスポーツ関係の出版社を経営しているジェームズ・ケラー氏は、この自伝を、今年のパッカーズのミニキャンプか、トレーニングキャンプの時期に合わせて出版することを計画している。そしてバトラーの希望は、元チームメイトの誰かを誘い、現役時代のファンへのお礼を兼ねて、ウィスコンシン州をキャンペーンで回りたい、ということだ。

彼は、今でもパッカーズは優勝候補だと考えているが、それでもQBファーヴの後継者をドラフトすることは必要だと言う。「まず真っ先に、クォーターバックを指名しなきゃ。ブレットが言ってるのは、『僕がいて当たり前だと思わないでくれ。僕は引退してしまうかも。だから誰かに準備させておいてほしい』ってことなんだ」と現在のファーヴの状況を説明する。バトラーは、ロン・ウルフ最後のドラフトとなった'01年には、特別にパッカーズの"War room"に入れてもらって見学したほどドラフト好き。「QBのほかに必要なのはミドルラインバッカーだね」とのこと。メリーランド大のMLB、E.J. ヘンダーソンが指名できるのでなければ、1巡でQBを指名すべき、というのが彼の分析だ。

バトラーの後釜となったのは、ルーキーのマーカス・アンダーソン。シーズン終盤にはやや評価を落としたが、全般的にはバトラーは彼を高く評価している。「僕やシャーパーがルーキーだった時よりも、ずっとよくやっているよ。もっとタックルを改善するべきだと思うし、ゲーム全体への理解も必要だろう。幸いフォーメーションに関してはシャーパーを頼ることができるし、一番大事なことは、彼にはビッグプレー能力があるということだ。新人王候補になって全米の注目を浴びたことは、彼にとって良いことだと思う。もし僕が彼なら、もっとフォーメーションんなどを勉強して、より良いタックラーになり、より良いセーフティになろうと努めるだろう」と、更なる飛躍に期待している。

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