グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2002年10月24日

ブレット・ファーヴの控えという仕事

ブレット・ファーヴの控えQBが、どれほど出番が少ないか知らない人はいない。ファーヴが'92年にスターターになってから、試合でプレーした控えQBはわずか5人。「ファーヴの控えQBは、NFLで最も楽な仕事」と言われることもある。しかしその瞬間は、いきなりやってくる。レッドスキンズ戦の第3Q、QBファーヴが倒れ、満員のスタンドが静まり返る中、ダグ・ピダーソンの出番がやってきた。

気温はかなり低く、ろくにウォームアップする間もなくフィールドに入る。スタンドの観衆はどちらかというと、ベンチで医療スタッフに囲まれるファーヴの方に注目している。 「僕はサイドラインで、いつものとおり相手ディフェンスのチャートをつけていたから、試合に入っていくのは楽だった。相手が何をしてくるか予想がついたからね。それに、ナーバスになる間もなかったのもよかった」

パッカーズとしても、彼の力で勝とうというのではない。大きなミスをせずにリードを保ち、逃げ切ればいいのだ。幸いディフェンス陣の活躍で3つのファンブルリカバーを奪い、ピダーソンも大事なサードダウンでのパスを2つほど決めて、13点を追加することができた。「あんな異様な雰囲気の中で、殿堂入り確実のQBの穴を埋める、というのは大変な仕事だ。しかし彼は素晴らしい仕事をしてくれた」とシャーマンHC。

「こんな(ファーヴが倒れるような)状況は嫌だけど、すごく楽しめたよ」とべダーソン。しかしその楽しみも、すぐに終わりだ。検査の結果、ファーヴのヒザは深刻なケガでないと判明し、鳴り続けていた友人や親戚からの電話も、すぐに静かになった。再びピダーソンはヘッドセットをつけ、サイドラインからサインを伝達する仕事に戻ることになる。「僕の心構えはいつも同じ。毎週、『今日がその日かもしれない。今日がその日かもしれない』と言い聞かておくんだ。控えQBってのはそうでなきゃいけない。それはリーグ中、どのチームでも同じだし、グリーンベイだって違いはない」

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