グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2002年10月 1日

オフェンスの殊勲はWRドライバー

オフェンスのMVPはやはりWRドナルド・ドライバー。偏頭痛のために第3WRに下がったWRテリー・グレンに代わってフランカーに入り、5回97yds・2TD。リバースでも15yds。前半にはTEフランクスからのTDパスをキャッチし、第4Qには決勝のTDを決めた。その決勝TDの直前の34ydsのパスインターフェアを引き出したのもドライバー。味方の反則で取り消されなければロングゲインになっていたプレーも2回ほどあった。最もスピードのある2人、グレンとウォーカーを欠き、フィールドをストレッチすることができない中、彼の勝負強いプレーがチームを救った。

TEフランクスからのTDパスは下記の記事で触れるとして、やはり最大の見せ場は第4Qの逆転TDシーン。CBマクダニエルにタイトにカバーされているのを承知で、QBファーヴはドライバーに弾丸のような高いパスをブン投げた。得意のジャンピングキャッチを決めると、タックルをかわしてエンドゾーンへ。「イージーなパスだったとは言わないよ。本当にハードなボールだった。でも一番ハードなのは、練習の時の、僕らの指を折るようなつもりで投げるやつだね」

一般的に変わり者の多いWRの中で、ドライバーは人格的にも優れていることでも知られている。重い偏頭痛に悩まされているグレンに関しても、「テリーがいない今は、僕がリーダーにならなくちゃいけない。彼は頭痛がひどいのに、無理してフィールドに出てハードヒットを受けている。一生影響が残らないとも限らないのに。テリーがしてくれたことに、僕らは本当に頭が下がるよ」と誠実そのもののコメント。極貧の中で育った彼は、まだ高給取りとはとても言えないサラリーで、300回以上のチャリティーにも顔を出している。

QBファーヴも「これまで僕らはドライバーを(過小評価して)できるだけ他の選手と交代させようとしてきた。毎年、毎キャンプ、彼は素晴らしいキャンプを過ごしているのに、彼を後ろに下げて、3rdダウンレシーバーとか、年間15キャッチぐらいの扱いをしてきた。彼は一つも文句を言わず、常に笑顔を浮かべ、スターWRだろうと5番手WRだろうと、同じルートを走ってきた」と称賛を惜しまない。NFL9位の320ydsをすでに稼ぎ、このままのプレーを続ければ、FAとなる来春にはこれまでの苦労が(金銭的にも)報われる可能性は高い。はやくも「今のうちに契約延長すべき」と主張するコラムも現れている。

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