ドラフト5巡164位,ノースウェスタン州立大(ルイジアナ州),191cm,103kg
フロリダ大の誘いを断ってルイジアナ州立大へ。しかしLSUでの3シーズン、毎年のように先発QBの座を争うが、ケガをしたり、Josh BootyやRohan DaveyがいてQBの層が厚かったこともあってチャンスを活かせず。WR陣にケガ人が続出した時には志願してWRをプレーしたり、スペシャルチームに参加することもあった。2001年春、出場機会を求めてノースウェスタン州立大に移る。即スターターとなり、大学記録となる2022ydsを投げてチームをディビジョンI-AAのプレーオフに導く。インターセプトはわずか3回(全てディフレクトされたもの)。両大学で陸上の槍投げの選手としても活躍。
サイズはまずまず。肩もまずまず。足もまずまず。つまり、NFLの中では強肩と言えるほどではないが、水準以上の肩の強さはある。俊足といえるほどではないが、ウェストコーストオフェンスをこなすのに十分な、ファーヴ並のフットワークの良さがある。メカニカルが非常にしっかりしていて投球フォームに無駄がない。それによってクイックリリースが可能になっている。
上に書いたように、どのポイントもそこそこである。鉄砲肩ではなく、走りまくれるような脚ではない。ややミスが多い。ただ、弱点を指摘する方も、LSU時代のプレーしか見ていない人ばかりなわけで、転校後のことはよくわからない。結局のところ、QBというのはプロでやってみなければわからない。
全くの隠し球。名門校からマイナー校への、いわば「都落ち」であり、しかも転校先で1年しかプレーしなかったこともあって、ほとんどのスカウトの視界には入っていなかったようだ。スカウティング・コンバインにも招待されず、興味を示したのは3チームほど。「うまく隠しおおせたと思うよ。これなら6巡まで待っても指名できたかもしれないけど、下位指名でこれほど使えそうな本格QBを見たのはハッセルベック以来だしね」とシャーマンHC。本人はドラフトで指名されることはほとんど期待せず、ドラフト外ルーキーとしてどこかのキャンプに参加できればいい、と思っていた。
ディフェンスをよく読み、判断力もよい。リーダーシップにも優れている。LSUで苦労したこともあって、精神的にはしっかりしている。信仰心の篤さが、ポジティブな生活態度を支えている。転校後、すぐに結果を出したことは、頭のよさ、理解の速さを示しているのかもしれない。ドラフト指名後も、プレーブックの理解が進むにつれてミスは減ってきている。
狩猟やフィッシングの好きな完璧なアウトドア派。夏は水上スキーやウェイクボード。冬はスキーやスノーボード。どれも親戚ぐるみで楽しむらしい。
昨年あたりから、シャーマンHC/GMは「ファーヴ後のエースQBも探さなければ」と公言しており、彼の指名はその方針の一環でもある。2度のミニキャンプでの評価は高く、それはQBジョシュ・ハイプルの解雇にも表れている。現時点では、3番手QBの座はほぼ確定。「ひょっとしたら2番手のピダーソンを脅かすかも」とコーチたちは言っているが、さすがに1年目でそこまでは無理ではないか。