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ちぃさんのランボーフィールド観戦記

■ 10月8日(土) パッカーズ・ホール・オブ・フェイム

ゆっくりめに起きてシャワーを浴びてから、ロビーで軽い朝食。フロントにおいてあるタウンマップなどのパンフレットを一通り物色すると、どれをとっても何らかの形でパッカーズがあしらってあります。表紙がパッカーズの選手だったり、「Packers Town」とか「Title Town」と書いてあったり。あるいは、パンフレットの色使いがグリーン&ゴールドだったり。私もこれまでアメリカのいろいろな都市に行きましたが、フットボールはあくまでもその町の“one of them”です。しかし、ここグリーンベイは明らかに違います。先にジャスティンさんから聞いたセリフ…パッカーズなしのグリーンベイは有り得ない、の意味を実感してきました。

朝食後、歩いて皆さんのいるラマダへ。部屋のテレビで地元ウィスコンシン大バジャーズの試合を少し見た後、再びランボー・フィールドへ出かけました。今日はホール・オブ・フェームです。本やビデオでしか知らないゲームや選手、見た記憶のあるゲームや選手、どこを見てもパッカーズ。時間を忘れて見入ってしまいました。他の皆さんはもう見終わって揃っているのに私だけが現れず、ジャスティンさんから電話をもらってしまうほど見入ってしまいました。(ジャスティンさん、すみません。たったあれだけの電話だったのに高くついてしまって!)

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等身大の人形たちがあちこちに 殿堂入り選手たちののロッカーが並ぶ 1996年のメモラビリア

ホール・オブ・フェームでの表記を見ていて改めて思ったこと。それは「スーパーボウル3回制覇」というのは必ずしも正しくないということです。「ワールド・チャンピオン12回」が正しいのですね、パッカーズ・ファンとしては。メジャー・リーグを見ていて、なんでワールド・シリーズを名乗るんだ、USAシリーズと言うべきじゃないか、などと悪態をつくのが常なのですが、ここパッカーズのホール・オブ・フェームへ来て「ワールド・チャンピオン12回」という表記を見てもすんなり受け入れてしまうのですから、ファンとはつくづく勝手なものです。

この他、特に見入ってしまったものの一つがスーパーボウル・トロフィー。このなんともいえない三本の輝きにうっとりしてしまいました。間違いなく、口を開けた間抜け面で見ていたことと思います。その顔を誰かに見られていないといいのですが・・・。

スーパーボウル・トロフィーを見たのは、実はこの時が初めてではないんです。アメリカに駐在していた頃、ワシントン・レッドスキンズのドラフト・デー・パーティに行き、そこで特別展示されたトロフィーを見たことがあります。レッドスキンズもパッカーズ同様3本のトロフィーを持っていて、この展示はドラフト・デー・パーティの目玉イベントとなっていました。つまり、トロフィーは常設展示ではないんです。ここがパッカーズとはちがうところですね。

ホール・オブ・フェームの見学の後は、スタジアム内のレストランで遅めのランチ。ここでもバジャーズの試合を中継していました。劣勢のまま敗戦が確定すると、一気に落胆の重い空気が一面に広がりました。

■ 10月8日(土) スタジアム周辺の散策、そして現地の方とのふれ合い

ランチの後はスタジアム周辺を散策。ドン・ハトソン・センター、レイ・ニチキ・フィールド、クラーク・ヒンクル・フィールドを見て歩きました。レイ・ニチキ・フィールドは幕で覆われていて中が見えないようになっていましたが、皆やることは同じ。幕と幕の間から強引に覗きこみました。フィールドには、ランボー・フィールドと同じようにエンド・ゾーンのところにゴールドでグリーンベイと書いてありました。足元の方まで金網が張ってあって中に手を入れることができないようになっているのですが、一箇所だけ金網が下まで届いていないところがあり、すかさずそこから手を入れて芝を触ってみました。これがフィールド・ターフ。予想以上に天然芝に近い感触でした。

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レイ・ニチキ・フィールドを
シートの隙間から覗く
奥の建物がドン・ハトソン・センター
手前の芝がクラーク・ヒンクル・フィールド
バート・スターの銅像

その後、私の知り合いの弟さんであるBさんの元へ皆で出かけました。私の知り合いはグリーンベイ出身のアメリカ人で、両親をはじめ多くの親族は今もグリーンベイに住んでいます。Bさんは、そのグリーンベイでカーディーラーを営んでいる方で、我々五人は彼のオフィスへおじゃましたのでした。

私も初対面でしたが、そこはフットボール、しかもパッカーズという共通言語があれば No Problemです。ジャスティンさんのグリーンベイ訪問経験の多さとその深さに驚いたり、NPBさんのパッカーズに関する豊富な知識に驚いたり。NPBさんがPacker Zoneを紹介すると、日本語が分かるはずないのにPCのお気に入りに登録していました。また、Bさんが自分の趣味であるハンティングの話をして、壁にかけてあるムースの剥製を自慢したりとか。我々も楽しい時間を過ごしました。

もう一つ面白かったのは自分の仕事をフットボールになぞらえていたこと。「カーディーラーの仕事はフットボールに似ているんだ。季節を考えて売れ筋を読むとか、ゲームプランをしっかりたてることが大事なんだ」とのBさんコメント。Bさんのオフィスを後にしてから、NPBさん「フットボールと似ているって言ってましたね」 これに対して私「アメリカ人はすぐ自分の仕事と自分の趣味を重ね合わせちゃうんですよ(笑)」 一同爆笑。

Bさんとの楽しいひと時を過ごした後は、再びショッピングへ。昨日買わずに考えていたシート・クッションをここで購入しました。理由?ランボー・フィールドに絶対また来るからです!

夕食は、Bさんに薦められた店がもう閉まっていたので気を取り直して中華料理屋へ。パッカーズを観るために日本から来たと言うと、店のおばちゃんがいたく歓迎してくれて、今シーズンのスケジュールに結果が記入できるようなMillerのポスターをくれました。皆さんが結構ですよとおっしゃるので、私が遠慮なくいただいて帰ることにしました。おばちゃん、ありがとう。さあ、明日はいよいよゲームです。

■ 10月9日(日) ゲーム・デーの朝

ダウンジャケットでは汗ばむくらいの好天です。昨日の朝は閑散としていたベスト・ウェスタンも、今日は朝からすごい人です。しかも、どの人もグリーン&ゴールドで決めています。これがゲーム・デーの朝か! わくわくしながらラマダへ向かうと、事情はそこでも同じ。ここのロビーもグリーン&ゴールドでごったがえしています。そして、皆さんの部屋へ行くと、ブレット・ファーブが三人。がんたさん、ぐんさん、NPBさんが#4で決めています。ここでジャージを忘れたことをまた思い出しましたが、もう興奮していて落ち込む暇などありません。いざランボー・フィールドへ!

Packer Zoneでも紹介されている通り、スタジアム近くの民家が自分の庭に車を止めさせています。スタジアムに近づくにつれ、値段も上がっていきます。この辺りではめずらしく(失礼!)きれいでスタイルのいい女性が手招きするお宅の庭へジャスティンさんが駐車。車を降りて歩き始めると、もう周りはパッカーズ・ファンだらけです。

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スタジアムまで歩く ソーセージを焼く香ばしい香りが漂う テールゲートの煙を後にスタンドへ向かう

スタジアムの周りでは、ゲーム・デーには欠かせないテールゲート・パーティがあちこちで始まっていて、食欲をそそるいいにおいがしてきます。なにか少しおっとりしていて時計の針の進み方が遅いような感覚にとらわれました。古きよき田舎町の風景、フットボールを愛する町の風景、フットボールはもう町の一部・・・これがグリーンベイなんですね。

テールゲートの香りを後に、いよいよ我々はランボー・フィールドへ入ります。私の席はぐんさんのお隣です。パッカーズのベンチ側で、ほぼ正面にエンドゾーン・ライン、前から10列目くらいというすばらしい席。こりゃあ目の前でタッチダウンが見られるかもしれない。

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地元テレビ局の中継車 最初はキッキング練習 7on7で最後のドリル
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updated : 2006/05/17