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Day 19: WRドライバーの覚悟
グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2011年8月18日
午前11時台で気温22℃と素晴らしい天気の下、昼練習3日目が行われた。キッズファンの自転車に乗るところから始まるキャンプ練習の様子をまとめたビデオ映像(前日のもの)はこちら。
現在パッカーズのロースターには86人(上限90人)。8月末(はっきりしないが30日ごろ)にはこれを75人に絞り、最終ロースターカット期日の9月3日には53人を選ばなければならない。「ケガがないとして、開幕ロースター53人のうちいま固まっているのはおそらく42人」とレジー・マッケンジー人事部長は語っている。
- オフェンス
- プレシーズン初戦で使った(2ミニッツ以外での)ノーハドル攻撃をオフェンスの定番として取り入れるのか、という質問にQBアーロン・ロジャース。 「コーチ・マッカーシーは、セルフ・スカウトの観点から、ノーハドルを試してフィルムに収めたかっただけだと思うよ。練習でもときどきチェンジオブペースのためにやっている。実戦でどうなるか僕らは見てみたかったんだ。取り入れるのに賛成か? 僕が決めることじゃない。コーチたちしだいだ」
- デレク・シェロッドとT.J.ラングは相変わらずLT/LGを交代しながらプレーしている。LTニューハウスがブラウンズ戦で右タックルとして散々だったせいか、昨日はT.J.ラングが右タックルもプレーしたが、 この日はふたたび左サイドに専念させたようだ。シェロッドが左ガード争いに勝ってくれれば、器用なラングを(センター以外)4ポジションの控えにできるのだが。
- G/Tデレク・シェロッドについてマッカーシーHC。「おそらく、本来のスピードでは動けておらず、クイックに反応できていないのだろう。まだオフェンスを学んでいるところだ。左ガード選びには時間をかけたい」
- 今年は左サイドのデプスが厚くなったのはいいが、右タックルのデプスが心もとない。この日は前述のニューハウスに代わってOTテオ・シャーマン(ドラフト外)が右タックルに入っていた。
- 「このキャンプは本当にパス落球が多い」とある記者。
- 昨日は落球を連発したWRジョーディ・ネルソンだが、この日はQBロジャースからのパスを何度もナイスキャッチしている。
- WRドナルド・ドライバーは球団最年長の36歳にして先発の座を守り続けている。この日も定番のスラントを次々とキャッチした。
- 「いずれコーチが、『ドナルド、ウチはもう君を先発させない』 と言ってきても、僕は問題なく受け入れる。先発できないのは初めての経験じゃないし。ただ、今は僕がスターターであり、まだそれは変わっていない」
- 来春のロースターボーナスが$2.2ミリオン、ベースサラリーが$2.6ミリオン。充実したWR陣を考えると、来年残留できるかは微妙なところだ。 「(ベテラン放出は)ビジネス上の決断であることも少なくない。もしその時がきたら、僕は自分から上階(フロント)に行き、『そちらはどういうプランなんだい?』と質問したい。『ドナルド、我々は別の道を行くことになった』 と答えてくれたら、僕はそれを尊重する。自分に変えられることじゃないし。そのときもし自分がまだ高いレベルでプレーできると感じたら、他球団でプレーしなきゃいけないかもしれない。僕がそうしたいか? ノー。でもこれはビジネス上の決断だし、まだやれると思えば現役を続けるつもりだ」
- ファーヴのような球団との喧嘩別れについて。 「僕はあんな状況にはなりたくない。かつてはロン・ウルフGMとボブ・ハーラン社長、今はテッド(トンプソンGM)とマーク・マーフィ社長のような球団首脳に僕は恵まれてきたからね。あのような状況になると想像したことがあるか? ノー。首脳の誰かをあそこまで憎んで退団するなんて、僕自身は考えたこともない。僕だったら彼らとビッグ・ハグをして、『感謝してる。何から何までありがとう』と言って去ることができると思う」
- 彼の静かなリーダーシップについてWRジェームズ・ジョーンズ。 「彼はあまり口数の多い方じゃない。ただフィールドに出て仕事をする。ハードワークを続け、決して文句を言わず、その振る舞い方を僕らに示す。入団してくる若い選手としては、見習わずにはいられないよ」
- ディフェンス
- 昨日ヒザを負傷したDEマイク・ニールについてマッカーシーHCは、「MRI検査は必要なかった。復帰時期の見通しは”day-to-day”」と説明している。こうした場合の”day-to-day”は訳語が難しいが、「とりあえず休ませる。明日復帰かもしれないし10日後かもしれない」といったニュアンスが近いかも。NFLヘッドコーチはもっと重い場合でも(煙幕のために)この表現を使うことがあるが、今の時期にそれはなさそう。開幕には間に合いそうだ。
- この日の1on1のパスラッシュドリルではディフェンス側が惨敗。22回のうち21回OL側が勝ち、唯一のディフェンス勝利はDEクリス・ドナルドソンがT.J.ラングを破ったもの。なぜかこのときT.J.ラングはセンターに入っていた。
- ロックアウトでスーパーボウル制覇をじゅうぶん楽しめなかったことがかえってプラスかも、とCBチャールズ・ウッドソン。 「もしロックアウトがなくていつもどおりOTAやオフシーズンワークアウトがあったら、僕ら選手たちは集まって豪勢な生活をしてたかもしれない。派手なパーティをしてスーパーボウルの思い出を語り合ってね。でもロックアウトのおかげでみんながバラバラになり、今後何が起きるかと心配し、どこでワークアウトするかを心配した。おかげで全員がフットボールに集中できた」
- スペシャルチーム
- 先週負傷するまではRBアレックス・グリーンがキックオフリターナーの一番手だったが、今はWRランドール・コブが務めている。
- キックオフカバレッジの1stチームは、FSコリンズ、TEテイラー、TEクラブトリー、ILBスミス、OLBジョーンズ、CBブッシュ、CBリー、ILBフランソワ、SSペプラー、CBシールズ、Kクロスビー。
- キックオフリターンの1stチームは、CBブッシュ、ILBフランソワ、TEクラブトリー、OLBジョーンズ、CBリー、TEテイラー、RBグリーン、ILBスミス、FBクーン、WRネルソン、リターナーのWRコブ。
- キックオフの前にTVタイムアウトまで想定する凝りよう。
- Kメイソン・クロスビーは向かい風のフィールドゴール練習で36、40、43、46、50ydsを成功し、53yds(苦手の右ハッシュマーク)を右に外したあと、53ydsを成功させた。6/7の85.7%。
- マイアミ大学フットボール部員(NFLのスター選手も多い)が2002年から2010年にかけて、NCAA規定違反となるさまざまな便宜を支援者から受け取っていたことが Yahoo! Sports の長期取材で明らかになり、大スキャンダルに発展中。CBサム・シールズも違反した72選手のうちの1人で、東芝の42インチTVを受け取ったとされている。同大の有力な支援者だったネヴィン・シャピーロが詐欺的商法(被害総額$930ミリオン)で禁固20年の有罪判決を受け、その後でフットボール部員支援の実態を自ら暴露したらしい。なお、RBレジー・ブッシュがハイズマン賞剥奪だけで済んでいるように、大学時代のこうした不祥事でNFLから処罰されることはないはず。
- ケガ人情報は以下のとおり。
- 昨日ヒザを負傷したDEマイク・ニールについては前述のとおり。軽傷でなにより。
- 昨日CBリーと激突して脳震盪を起こしたSアンソニー・レヴィーンは休み。DEローレンス・ガイはキャンプ序盤に起こした脳震盪の影響が抜けないため休み(復帰を焦りすぎたのか)。
- CBブランディアン・ロスが練習に復帰。先週火曜にハムストリングを負傷して以来8日ぶり。DEクリス・ドナルドソン(肩)も復帰している。
- 引き続き休んでいるのは、RBジェームズ・スタークス(足首)、WRブレット・スウェイン(ハムストリング)、WRシェイキー・スミソン(肩)、TEスペンサー・ヘイヴナー(ハムストリング)、OTクリス・キャンベル(肩)、OGエイドリアン・バトルズ(アキレス腱)、CBデヴォン・ハウス(ハムストリング)、S/CBアンダーウッド(ヒザ)。