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Packers 21 - 15 Bears
グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2009年9月14日
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1Q |
2Q |
3Q |
4Q |
Total |
Bears (0-1) |
0 |
2 |
10 |
3 |
15 |
Packers (1-0) |
0 |
10 |
0 |
11 |
21 |
2009年開幕戦の舞台は気温24℃、快晴のランボーフィールド。両軍ともディフェンスがオフェンシブラインを圧倒し、オフェンス的には低調な展開。後半は何度もリードが変わり、まるで昨季の連続惜敗を思い起こさせる展開となったが、最後にはQBロジャースが逆転のロングTDパスを決めて、パッカーズが開幕戦を勝利で飾ることができた。
序盤からディフェンシブマッチの様相で、ベアーズ守備はパッカーズOLの右サイドを圧倒し、パッカーズ守備は新加入QBジェイ・カトラーから前半だけで3INT、RBフォーテを16ydsラッシングに抑える。後半になってベアーズオフェンスがようやくリズムをつかんで逆転するが、パッカーズは残り2ミニッツにQBロジャースからWRジェニングスへの50ydsTDパスが成功。最後はCBハリスがこの日4つ目のインターセプトを奪って勝負を決めた。
第1Q
- WRネルソンの好リターンでGB陣49からの攻撃は、RBグラントへの6ydsパス、WRジェニングスへの13ydsパスで得点圏に進むがそこまで。49ydsFGは左に逸れて失敗。
- パス通らず、ランも止まって3&アウト。好パントでGB陣8へ。
- WRジェニングスへの14ydsパス、TEフィンリーへの6ydsパス、WRドライバーへの14ydsパスのあと、サック(7yds)が響いてけっきょくパント。
- WRヘスターへの20ydsパス、WRベネットへの8ydsパス、WRヘスターへの10ydsパス、イリーガルコンタクトなどで得点圏に進んだところでFSコリンズがインターセプト。30ydsリターンでGB陣43へ。
- ランはシャットアウトされ、WRドライバーへのロングパスはオーバースローで3&アウト。
- 3rdダウン3でのパスをTEオルセンが落として3&アウト。
- GB陣41のチャンスも、サック(DEオグンリエ2回目)が響いてまたも3&アウト。
第2Q
- またもタッチバックでCHI陣20から。今度も3rdダウン3のパスが通らず。
- RBグラントの2yds、5ydsラン、WRドライバーへの11ydsパスで久しぶりに1stダウン。WRジェニングスへの10ydsパス、RBグラントの17ydsランでGB陣33に進むが、ホールディングが響いてそれ以上進めず、52ydsFG成功でようやく先制。
- いきなりWRノックスに68ydsパスが通って一気にGB陣8に迫るが、3rdダウン8でのパスをDEジョリーがインターセプト。GB陣14へ。
- ランが止められて3rdダウン13、QBロジャースがブリッツから逃げ切れずにセーフティ。
- CHI陣44からのチャンスだが3rdダウン8、CBトラモン・ウィリアムズがインターセプトして一気にCHI陣1までリターン。
- 一発でRBグラントが1ydsTDラン成功。
- RBウルフのラン2回で1stダウンを取るが、ILBチラーのサックが響いてパント。
- 残り1分44秒、GB陣11からの攻撃は3rdダウン5からロングが通らず3&アウト。
- 残り47秒、CHI陣41からの攻撃は、WRノックスへの14ydsパスでGB陣に入るがそこまで。残り3秒からのヘイルメリーは通らず。
第3Q
- RBフォーテの10ydsランのあと、3rdダウン9からWRベネットへ21ydsパスが通ってGB陣へ。4thダウンインチズはQBスニークでギャンブル成功。直後にWRヘスターに36ydsTDパスが通り、2ポイントは狙わずに1点差。
- FBホールへの11ydsパスで1stダウンを取るが、サック(9yds)が響いてパント。
- CHI陣35からの攻撃は、WRベネットへのクイックパスで15ydsゲイン、次の3rdダウン2からTEクラークへの23ydsパスでGB陣18へ(TEクラーク負傷)。しかしフォルススタートとDEジェンキンズのサック(9yds)が出て、47ydsFG成功で逆転。
- RBグラントのラン3回で1stダウンを2つ取ってCHI陣に入るが、そこからはランが止められてパント。
第4Q
- QBフォーテの1ydsロスと反則が響いて4thダウン11。パント隊形からRBウォルフがダイレクトスナップを受けて走るが、4ydsで倒してスペシャルプレー失敗。
- CHI陣30からのチャンスだが、RBグラントの3ydsロスとホールディングで3rdダウン13、WRジェニングスへのパスは12yds止まり。39ydsFG成功で再逆転。
- WRベネットへの11ydsパスのあと、3rdダウンでのイリーガルコンタクトでさらに1stダウン。WRヘスターへのクイックパスが24ydsゲインして一気にGB陣31へ。TEオルセンへの8ydsパス、FBマキーへの8ydsパス、RBフォーテのラン3回でGB陣5へ。しかしランを止めて3rdダウンのパスも失敗。21ydsFG成功でまた逆転。
- 残り2分28秒、GB陣28からの攻撃。RBグラントの6ydsラン、WRジェニングスへの7ydsパスで2ミニッツ。QBロジャースの9ydsスクランブルで3rdダウン1、WRジェニングスに50ydsTDパスが通って逆転。2ポイントもWRジェニングスに通って6点差。
- 残り1分06秒でCHI陣38からの攻撃。最初のパスをCBハリスがインターセプトしてついに勝負あり。あとはニーダウンで試合終了。
- 先発QBアーロン・ロジャースは17/28、184yds、1TD、INTゼロでレーティング92.0。彼にしては地味な数字だったが、ターンオーバーを犯さずにじっと待ち、最後のチャンスをモノにしたところは評価できる。
- 右サイドからのプレッシャーに苦しみ、前半だけで4サック(うち1回はセーフティ)、その他にもさんざんヒットを喰らった。しかし後半はRTバーバーへのヘルプやクイックパスを増やすなどプレーコールを工夫し、サックはゼロだった。
- 時おり投げるロングパスの精度が悪く、せっかくWRがオープンになっていてもオーバースローとアンダースローの繰り返し。しかし最後の一発だけは完璧で、パスのタッチだけでなくプレーフェイクも素晴らしかった。
- QBロジャースのハイライトビデオはこちら。
- チームラッシングは22回76yds(平均3.5)、1TD。
- 先発RBライアン・グラントは16回61yds(平均3.8)、1TD。序盤はシャットアウトされたが、第2Qあたりから好ゲインが出るようになった。彼自身の動きは非常によく、タックラーを振り切る鋭さがあった。
- RBブランドン・ジャクソンは欠場。RBデショーン・ウィンは3回8yds(平均2.7)。パスは4回来たが1回8ydsしかキャッチできず。
- WR陣は以下のとおり。
- グレッグ・ジェニングスは6回106yds、1TD。殊勲の逆転TDパスキャッチ。その他にも、きれいに縦に抜いたがQBロジャースのパスが悪かった、というプレーもあった。
- ドナルド・ドライバーは4回39yds。キャッチミスもあったが、第2Qの52ydsFG成功の直前、ランアフターキャッチで頑張ったプレーが光る。ホールディングで下がった後のそのゲインのおかげで、ぎりぎりFG圏内に戻ることができた。
- ジェームズ・ジョーンズとジョーディ・ネルソンはパスキャッチなしに終わった。パスプロ不振のため、RB/FB/TEへの慌てたショートパスが多く、多人数プロテクションで時間を作って投げる長めのパスはWRジェニングスとWRドライバーばかり。
- NFL初出場のWRブレット・スウェインはスペシャルチームで相手のトリックプレーを封じる好タックル。
- TE陣では、ドナルド・リーが3回8yds。期待のジャーマイケル・フィンリーは1回6ydsのみ。
- 先発OL陣は左からLTクリフトン、LGカレッジ、Cスピッツ、RGシットン、RTバーバー。
- 被サックは4回、すべて前半のものだった。RTアレン・バーバーが相手DEオグンリエにやられまくり、前半だけでDEオグンリエにサック2回、QBヒット5回を許した。不振のRTバーバーをどう考えるか、試合後のマッカーシーHCの記者会見でも質問が集中した。
- トータルオフェンスはパッカーズ226ydsに対してベアーズが352ydsと圧倒。
- タイムオブポゼッションもパッカーズが26分57秒と分が悪かった。
- 3rdダウン成功率はお互いに不振で、パッカーズが4/14の29%。ベアーズも4/15の27%と似たり寄ったり。ディフェンス優位の試合内容を象徴している。
- パッカーズの犯したターンオーバーはなし。
- 奪ったターンオーバーは4つのインターセプトで、オフェンス不振のチームを大いに助けた。前半にはFSコリンズ、DEジョリー、CBトラモン・ウィリアムズがインターセプトを挙げ、特にCBウィリアムズのロングINTリターンが前半唯一のTDに結びついた。終了間際にはCBハリスが4つ目を奪って勝負を決めた。
- 第1QにはFSニック・コリンズ。リターンの際に味方ラインマンとぶつかってややギクシャクしたが、30ydsの好リターン。
- 第2QのDEジョニー・ジョリーのインターセプトは、スクリーンパスを地面すれすれで確保した非常にアスレチックなもの。OLBキャンプマンがインサイドに入り、DEジョリーはOLBの位置からドロップバックした変則守備が奏功したか。
- その直前のプレーでは、WRノックスに抜かれてロングパスを許したCBウッドソンが、最後まで諦めず走って追いつき、自陣5ydsでアウトオブバウンズに押し出した。それがDEジョリーのINTにつながった。
- 第2QのCBトラモン・ウィリアムズによるロングINTリターンは前半唯一のタッチダウンに結びついた。敵陣1ydsまで迫ったところで、なぜかCBウッドソンが支えるように手を出してしまいしまい(写真)ファンブル。さいわい「アウトオブバウンズに踏み出た後だった」とのレビュー判定で事なきを得た。CBウィリアムズは第1Qにも2回連続でINTチャンスがあった。
- 第4Q最後のインターセプトはCBアル・ハリス。密着カバーしていたWRノックスへのパスにうまく回り込んで素早くキャッチすることができた。エンドゾーンを狙わず斜めに走ってアウトオブバウンズへ。
- パス守備は移籍デビュー戦のQBジェイ・カトラーを17/36、277yds、1TD、4INTのレーティング43.2に封じ込めることができた。
- 第3QにWRヘスターに許した36ydsTDパスはCBウッドソンが縦に抜かれた形だが、実際はディープでヘルプすべきFSコリンズの方が拙かった。
- ラン守備は31回86yds(平均2.8)と申し分ない出来。RBマット・フォーテは25回55yds(平均2.2)。特に前半はRBフォーテを15ydsに封じ込め、QBカトラーを3rdダウンロングに追い込むことができた。
- パッカーズのサックは2回11yds。第2QのILBチラーのサックは、ブロックしようとしたRBウォルフを飛び越えてQBを倒したアクロバティックなもの。第3QのDEジェンキンズも、ダブルチームを突破したみごとなサック。DEジェンキンズはこれ以外にも相手左ガードのフランク・オミイェルを繰り返し圧倒し、最後にはオミイェルがヒザを痛めて退場してしまった。
- DEジョニー・ジョリーは自分がビッグプレーを決めたせいか、試合中にOL陣の前に行ってハッパをかける場面があった。
- インサイドLB陣は予想されたようにILBバーネット、ILBホーク、ILBチラーの3人によるローテーション。1stダウン10のベースディフェンスでも、ILBバーネットが退いてILBホーク&ILBチラーのコンビになる場面があった。おそらく復帰間もないILBバーネットのプレー回数を制限するためだろう。
- 右アウトサイドLBはランシチュエーションでOLBポピンガ、パスシチュエーションでOLBマシューズが起用された模様。
- 反則は6回45yds。最も痛かったのは第4Qの(逆転FGにつながった)CBハリスのイリーガルコンタクトだが、5ydsを過ぎてからのコンタクトかどうかは極めて微妙で、誤審ではないかと解説のクリス・コリンズワースは繰り返し指摘している。ベアーズは反則わずか3回25yds。
- CBブラックモン欠場のため、リターナーは両方ともWRジョーディ・ネルソン1人が務めた。キックオフリターンは4回平均31.0ydsと上々の出来。パントリターンは2回平均7.0yds。
- Pジェレミー・カピノスはパント6回平均44.7yds、ネット平均35.5ydsだった。47yds(5ydsリターン)、52yds(惜しくもタッチバック)、58yds(タッチバック)、43yds(フェアキャッチ)、40yds(10ydsリターン)、39yds(ダウン)。
- Kメイソン・クロスビーのフィールドゴールは2/3。最初に49ydsを失敗したが、その後は52ydsと39ydsを成功させている。
- ベアーズ戦といえば当然キックカバレッジが問題だが、一度もビッグリターンを許さず、十分合格点を与えられる内容。パントリターンではWRヘスターを2回平均7.5ydsに抑え、キックオフリターンも3人のリターナーを5回平均24.8yds(最長27yds)にとどめることができた。
- ベアーズは第4Qにパント隊形からスペシャルプレーを敢行したが、WRブレット・スウェインがしっかりタックルしてトリックプレー失敗。ベアーズ2点リードの4thダウン11、しかも自陣26ydsで行ったこの判断は、解説のクリス・コリンズワースからもこっぴどく叩かれている。フィールドから退くOLBマシューズが間に合わない(つまり12メンの反則なのでフリープレー)と見たロングスナッパーが、独自の判断でやったことらしい。レビューの結果反則はなく、試合を左右する大ボーンヘッドとなった。
- ケガ人は以下のとおり。気温と湿度の高い開幕戦とあって両軍とも脚がつる選手が多い。
- 第3Q最初にTDパスを許したプレーでFSニック・コリンズが脚がつり、Sラウスが代役に。FSコリンズはロッカールームで点滴を受けて復帰したが、それでも完調ではなさそう。
- 第4QにはSSアタリ・ビグビーが大ジャンプして着地した際にヒザ頭を打ってしまい退場。心配なケガは彼ぐらいか。
- 第4Q終盤にはDEジョニー・ジョリーが負傷退場。脚がつっただけらしい。OLBキャンプマンも脚がつって苦しんでいる。
- アクティブ登録から外れたのは、RBジャクソン、FBクイン・ジョンソン、RTジャコミニ、G/Cディートリック=スミス、NTラジ、OLBブラッド・ジョーンズ、CBブラックモン、CBアンダーウッド。
- この日サイドラインに招待されたOBは、元WRジェームズ・ロフトン(写真)と元OGジェリー・クレイマー(写真)。ホームでは毎試合2人ずつ招待して週末にかけてサイン会などを行い、キックオフ前に観客の前で紹介することになっている。