グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2008年6月 3日

ハイブリッド芝の状態はきわめて良好

10%ほどの人工繊維で天然芝を補強するハイブリッド型の DD GrassMaster を昨年導入したランボーフィールド。1年目にさっそく試練に見舞われ、ディビジョナル・プレーオフでは球団史上屈指の大雪ゲーム、そしてNFC決勝では-17℃の厳寒だったが、4ヶ月経った現在の状態はすこぶる良好だ。フィールド・マネージャーのアレン・ジョンソンはプレーオフの時に「春にどうなっているかが最大の問題だ」と心配していたが、今は笑顔で、「わたしがパッカーズに来て12年間で、春の状態としては今年がベストだ。これほど嬉しいことはないね。心から満足している」と語っている。

芝の状態がよいのは DD GrassMaster だけではなく、他にも3つほど新しく試したことがあるとジョンソンは言う。第一に、以前は10月になると新たに種を蒔き、地中のヒーターをつけて成長を促進させたが、昨年はそうした不自然なやり方をやめ、芝を休ませることにした。

第二に、極寒のNFC決勝の前はきわめて慎重に芝を扱った。地元のカーディーラーから車を10台借りてきてそれをテントの支柱とし、その下の空間を4℃まで暖めた。気温が極端に下がると湿気が奪われるため、フィールドを覆うシートが芝にくっついてしまい、シートを外す際に芝まではがれてしまう。そうしたことを避けるための措置だ。「球団のみなに説明したんだ。ためしに夕食の残り物にサランラップをかけ、冷めないうちに冷凍庫に入れてみろってね。極端に寒くなると水分がみな凍りついてしまい、保護シートをはがす際に芝まで剥ぎ取られてしまうんだ」

第三に、シーズンが終わると特別なシートをかけ、冬の間はそのままにした。Evergreen Turf Growth blankets という製品で、小さい穴がたくさんあいている半透明のシートらしい。こうしたいくつもの工夫が功を奏して、4月にシートを取り外すと、素晴らしい状態の芝がジョンソンを待っていた。毎年こうした嬉しいプレゼントを受け取れるわけではなく、たとえば2001年春には(前年プレーオフを逃したにもかかわらず)、全ての芝をはがして最初から敷きなおす必要があった。

DD GrassMaster を導入した球団が全てこのように喜んでいるかというとそうではない。たとえばスティーラーズのハインツフィールドは大雨ゲームのせいもあって芝の状態が芳しくなく、選手からも不満の声が上がった。ハインツフィールドはピッツバーグ大のホームでもあり、高校フットボールやサッカーやコンサートにも使われるが、ランボーフィールドは基本的にパッカーズの10試合(プレシーズン含む) + プレーオフしか使われない。傷みが少ないのは当然のことなのだ。

テッド・トンプソンGMが毎週芝の状態をチェックしにくるなど、球団側も熱心にサポートしてくれている、とジョンソンは言う。同じ DD GrassMaster を練習用のクラーク・ヒンクル・フィールドにも2005年に導入したが、7月末からのトレーニングキャンプで毎日使うため、OTAやミニキャンプでは使用しない。「練習フィールドは昨年10月にいったん芝を全てはがし、砂と人工繊維だけにして、そこから種を蒔いたんだ。だから今は全てが若い芝で、並んだ列がまだ見えるよ。とにかく使いすぎないのが一番。天然芝を満足できる状態で使おうと思ったら、今使っちゃダメなんだ。今だって悪い状態じゃない。これもメンテナンスのうちで、時間が必要なんだよ」

カテゴリ : Lambeau Field