グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2004年11月 5日

RGマルコ・リヴェラの恐れること

チームメイトの多くが休暇のために街を離れたが、RGマルコ・リヴェラはグリーンベイに残ることにしている。足首をひどく捻挫していて、その治療に専念しなければならないからだ。「トレーナーに命じられたとおりにすれば、バイウィーク明けには100%近くに戻るだろう」と本人。彼にとってこの程度のケガはたいしたことはない。2001年には右手を骨折しながら3日後には試合に出場、2002年には両膝の内側側副靭帯(MCL)を部分断裂しながら全試合に先発した。昨年もMCLを捻挫したが、欠場はしていない。

「僕は痛みに対する"しきい値"が高いんだと思う。他のヤツと同じようにケガをするし、同じように痛みは感じる。でも、痛みを気にせずに他の事を考える能力があるんだと思うな」とリヴェラは言う。日曜日になれば、集中力、アドレナリン、そしてフィールドでの興奮が、痛みを忘れさせてくれる。「試合では、自分に何が起きたか気が付かないこともある。試合が終わってシャワーを浴びている時に気が付いて、『この傷はいったい何だ?』って感じさ」

それでも、将来的な健康面の不安はやはり感じている。体を酷使した結果、ボロボロの体で引退生活を送っている元選手は枚挙にいとまがない。「何年か前、ESPNでオットー・グラハム(元CLEの殿堂入りQB)のスペシャル番組を見た。健康面ではひどいものだった。でも、彼は後悔していないと言っていた。『これは自分の選んだ道だ。フットボールを愛していたし、もう一度やり直せと言われても、同じ道を選んだだろう』ってね。『そうだ、オレも同じだ』と僕も思ったよ」

ケガを恐れぬ彼にも、怖いものがあると言う。相手DTの汚いプレーでもない。ファーヴをブリッツァーから守るプレッシャーでもない。整形外科手術でもない。怖いのは、熊だ。彼は7月の休暇にアラスカでサケ釣りを楽しみ、40分の格闘の末に52ポンドの大物を釣り上げたこともある。「熊には出遭いたくない。足跡があちこちにあるんだよ。川岸で釣りをしていて、足元を見ると、どでかい足跡がある。ゾクッとして慌てて周りを見回すんだ。毎年あそこに行く度に、誰かが襲われた、という話を聞かされる」

もうひとつ彼が恐れるのは、パッカーズを離れねばならぬ日が来ることだ。来春にはLGウォールとリヴェラの両ガードがFAとなり、チームには両者と再契約する余裕はありそうにない。「開幕前にシャーマンHCと話し合って、『僕はパッカーとして引退したい。あとは貴方たちしだいだ』と伝えておいた。ビジネス面が大きな要素になるのはわかってる。でも僕は最後までパッカーでいたいんだ」

親しい友人であるLGウォールとは、お互いの将来についてよく話し合う。「彼は、チームは僕を残すだろうと思ってるし、僕は彼が残るんじゃないかと思ってる。彼はエリート選手だし、僕もすごく良い選手だ。2人とも残ることは、おそらくないだろう。例え再契約できなくても、受け入れて前に進むだけだ」と語る彼だが、違うジャージーを身に着けることを考えただけでも、痛めている足首の腱と同じくらい、つらいのだという。「僕は、ここに来て長い。ボブ・ハーラン社長をはじめチーム組織のこともよく知ってる。コーチ・シャーマンは、'96年のスーパーボウル制覇の時にはまだTEコーチだった。僕は昨年や一昨年ここにきた選手とは違うんだ」

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