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Notebook: KRジェレミー・ロスを解雇
グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2013年9月25日
WR/KRジェレミー・ロスが解雇された。プレーオフの反省を活かすことなく、バタバタとミスを繰り返しているのだから無理もない。レシーバーとしても2年目の成長は不十分だった。マッカーシーHCは「彼を諦めたわけではない。いい仕事もあったし、将来彼と仕事をすることもいとわない。ただ我々はロースターを変更しなければならない」としている。
後任リターナーについては、「我々に考えはある」とだけ。RB陣もケガで苦しいのでそちらを優先する可能性はある。バイウィークで1週分の給料(年俸の17分の1)がもったいないので、他球団との競合でもないかぎり補強は週明けになるものと思われる。
- バイウィーク明けの出場は、との質問にRBジェームズ・スタークス(ヒザ)は明言を避けた。
- RBジョナサン・フランクリンの負傷箇所は足首でなく足だった。こちらも程度は不明。
- 今季のハムストリング負傷多発について聞かれたマッカーシーHC。「それは大変もっともな疑問だ。どのケガもそれぞれ違っているから、トレーニングスタッフはあらゆる負傷について映像を分析している。今日のアスリート、とくにこのチームの選手たちは、しっかりと体を管理している。あらゆる要素を考えなければならないし、過剰反応を避けて細かい事柄に注意する必要がある。(なぜハムストリング負傷が多発しているか)私が答えを持っているかといえば、答えはノーだ」
- バイウィークを迎えたパッカーズは火曜から日曜まで6連休に入った。多くの選手がグリーンベイを離れて家族の元へ。コーチ陣の休日は短く、今はさまざまな分析を行っているところだろう。
- Journal Sentinel紙のゲームレビューから。
- ユニット評価(5点満点)は、QB(2.5)、RB(4)、WR/TE(2.5)、OL(3.5)、DL(2.5)、LB(4.5)、DB(3.5)、K(3.5)、ST(2.5)。
- 前半の攻撃6回の平均スターティングポジションは50yds地点。うち5回で敵陣まで進み、敵陣05yds以内が2回。オフェンスはこれでFG3回しか挙げることができなかった。
- ベンガルズのジマーDCはブリッツを21.2%しか入れなかったが、もともとDL4人が強力なので、これでも十分な混乱を起こすことができていた。
- QBロジャースはWRコブ(スクリーン)、TEクウォレス(ブーツレグ)、TEテイラー、WRロス(スウィング)へのパスをコントロールミス。最初のインターセプトはWRジョーンズのミスで、2つ目はQBロジャースのミス。ショットガンからのランプレーは彼のフェイクも見事。ランの成功はスクリメージでの彼のオーディブルがよかったせいもある。パスでは時間をかけすぎて無用のヒットを受けたプレーもある。RBフランクリンのファンブルを拾ったFSネルソンへのタックルを失敗してタッチダウンに。
- RBフランクリンはUCLA時代と同じように、ジャックラビットのように走った。16回126ydsのボールタッチ(ランとパス)でタックルを8回破っている。WRネルソンがブロックをミスして6ydsのロスとなるはずが、51ydsのゲイン。アウトサイドへの加速、ビジョン、ワンカットでの突進、チェンジオブディレクション、そしてブリッツのピックアップでもタフだった。しかし4thダウンでのファンブルが試合を変えてしまった。
- ベンガルズは試合のほとんどで、WRネルソンにCBテレンス・ニューマンを、WRジョーンズにCBアダム・ジョーンズを、WRコブにCBレオン・ホールをつけた。徹底したプレスカバレッジでクリーンなリリースを許さず、タックリングもよく、パスキャッチ1回9.4ydsに抑えたCBトリオの完勝だった。
- オールプロDTのジノ・アトキンスは68スナップに出場してサックゼロ、ハリーゼロ、タックルゼロ。RGラングが彼とマッチアップした35回のうちダブルチームはわずか6回で、あとの29回は1on1。パワーで勝ち、クイックネスにも対応し、明らかに彼の今季ベストゲーム。LGシットンも非常によく、プレッシャーも"Bad Run"も一度も許さなかった。DTアトキンスとマッチアップした29回のうちダブルチームは11回。ランが平均6.1ydsとなった理由の1つはCディートリック=スミス(先週WASのNTコフィールドに苦戦)がペネトレートを許さなかったこと。最初のサックは彼の責任ではなく、RBスタークスがブリッツァーをカットブロックして彼のバランスを崩したせい。
- LTバクティアリにとっては今季最悪のゲーム。プレッシャー5回(他の先発4人で計2.5回)、"Bad Run"が5回、うち1回は4thダウンでインサイドをDEジョンソンに抜かれたものだ。それでも、ソーン・ラン・ゲームが復活してきたのは彼のフットワークの軽さも貢献している。RTバークレーはもっとよくなる必要があるが、DEダンラップ相手にサック1回・"Bad Run"1回というのは悪い出来ではない。
- 3DLのベース隊形は56スナップのうちわずか4回(相手が常用するダブルTE隊形にニッケル隊形で対応したため)。DEラジはLGボリングとの有利なマッチアップだったが、序盤にブルラッシュでプレッシャーに成功した後は力を出せず。NTピケットはRTアンドレ・スミス・RGケヴィン・ザイトラーのいるパワーサイドでよく持ちこたえた。DEジョリーはWRスウィープに惑わされず、WRサヌーを-1ydロスに。DEダニエルズはRGザイトラーを突破してノーゲインに仕留め、ハッスルによるサックも。
- OLBマシューズはハムストリング負傷で退場するまで素晴らしい働き。26スナップでプレッシャー3.5回(他のOLB3人は合計86スナップでプレッシャーゼロ)。バックサイドからブロックされずにRBグリーンエリスに飛びつき、ファンブルの少ない彼にファンブルさせた。OLBペリーとOLBニールは十分な力がなかった。OLBペリーはパスラッシュで外を回れず、アンドレ・スミスのような大型RTを脅かすほどの強さもない。OLBニールは時おり激しいプレーでブロッカーを振り払い、ペリーよりもアスレチックなところを見せているが、まだLBの仕事を学んでいる最中。
- ILBジョーンズは試合を通して判断が速かった。嗅覚を信じてラインにアタックし、大きなLTウィットワースをすり抜けてボールキャリアに向かった。TEグリシャムからファンブルフォースし、QBダルトンのファンブルをリカバー。カバレッジは可もなし不可もなし。
- DB陣のベストプレーヤーはCBシールズ。A.J.グリーンとマッチアップし、追いかけるときも並走するときも信じられないほどのスピードを見せた。サイドライン際のインターセプトもグリーンをマンカバレッジしていたときのもの。試合が進むにつれグリーンはフィジカルに攻めるようになり、シールズが抵抗しなかったときに20ydsTDが生まれた。もっと力強さを身につける必要あり。
- 先発CBハイドが序盤でまたもバンチ・フォーメーションへの対応をしくじったため、チームはCBトラモン・ウィリアムズをスロットに入れてCBハウスをアウトサイドに。CBハウスはWRサヌーへのタックルミスで16ydsを許した他はかなりよかった。CBウィリアムズはブリッツ(4回でサック1とノックダウン1)が非常によく、ランサポートでも体を投げ出してよいプレーをした。カバレッジは悪く、WRサヌーをサイドライン際でミスタックルし、WRマーヴィン・ジョーンスへの対応を誤ってTDを許した。
- 先発デビューのSバンジョーはおそらくSSマクミリアン(14スナップ)よりも安定したカバー能力を見せた。背は低いがスピードがあり、判断もまずまずに見えた。FSジェニングスはサックを決めたほか、ファンブルを拾ってタッチダウン。キャッチしたレシーバーへのアタックがワンテンポ遅い傾向は続いている。
- Press-Gazette紙のゲームレビューから。
- DEダンラップがパスディフレクトを狙っている眼を見たら、RTバークレーはハードパンチで腕を下げさせる手もあった。しかし突破されないよう必死だったのはたしかで、ここは相手を褒めるべきかもしれない。いっぽう最後のDEマイケル・ジョンソンのパスディフレクトはあってはならないこと。LTバクティアリはカットブロックをしっかり決めなければ。クイックパスを投げるまでレシーバーをずっと見てしまったQBロジャースにも責任はある。外にステップするか他に投げる道もあった。
- RBフランクリンは他のRBたちと違った要素をオフェンスにもたらせるかも。これまでにも1試合だけ活躍したRBは多いので安心できないが、よい脚とよいバランスとよいビジョンを持っている。縦にぶつかっていくタイプのレイシーやスタークスと違い、俊敏さでタックラーをかわせる。
- OLBマシューズは2つのファンブルフォースで試合の流れを完全に変えた。いっぽう彼の負傷退した第3Q、代役のOLBニールは相手OTのパスプロの構えにひっかかってRBバーナードに17ydsランを許した。マシューズならボールから目を離さないのでこうしたミスは犯さないはず。
- NFLトップ4かトップ5に入るWRグリーンに対し、CBシールズは見事なカバレッジ。WRグリーンが6-4(193cm)の高さよりもスピードやクイックネスで勝負することもシールズのプレースタイルにマッチした。CBハウスがアウトサイド、CBトラモン・ウィリアムズがスロットという組み合わせは今回もうまく行った。CBハウスは腕が長くバンプをいとわないので、大きくフィジカルなレシーバー相手に向いているようだ。
- ProFootballFocusから。
- OL陣の評価はRTバークレー(+3.9)、LGシットン(+2.6)、RGラング(+2.1)、Cディートリック=スミス(+0.1)、LTバクティアリ(-5.1)。
- LTバクティアリ(-5.1)はプレッシャーを5回(サック1/ヒット1/ハリー3)も許すなどプロ入り以来最悪の内容で、チーム最低点となった。マッチアップ相手のDEマイケル・ジョンソンに+7.1の高評価を献上。
- RTバークレー(+3.9)は1サックを許したものの、全体としてはかなり高い評価。今季3試合すべてプラス評価で、合計+6.5点は好調時のRTブラガ(2011年)に迫る。
- いっぽうベンガルズのDTジノ・アトキンスを過去4年間で最悪の-2.6点にした両ガードはよく頑張った。
- RBフランクリン(+2.0)はランやパスキャッチがよかっただけでなく、12回のパスプロテクション機会にプレッシャーを一度も許さず。
- QBロジャース(-1.5)は昨季第8週JAX戦以来のマイナス評価。-1点以下となると、2010年第13週SF戦までさかのぼる。インターセプトを招いたWRジョーンズ(-1.7)も大きなマイナス評価。
- 今季QBロジャースがWRネルソンに投げた場合のレーティングは154.3でNFL1位。2位はQBロスリスバーガー&WRアントニオ・ブラウン。
- 今季20yds以上飛んだパスを5回キャッチしているのは、WRネルソン、WRブランドン・マーシャル(CHI)、WRアントニオ・ブラウン(PIT)の3人だけ。
- ディフェンスでは、ラン守備のよかったILBジョーンズ(+3.5)が最高評価で、次いでA.J.グリーン相手に頑張ったCBシールズ(+1.8)、パスラッシュのよかったDEダニエルズ(+1.2)、ラン守備が評価されたFSジェニングス(+1.1)。
- ディフェンスで低評価は、ラン守備の悪かったDEラジ(-2.8)、ラン・パスラッシュとも不振のOLBニール(-2.3)、パスラッシュ不振のOLBペリー(-1.4)。マシューズ負傷後にパス守備が悪くなったのもうなずける。
- パッカーズの1勝2敗スタートは1992年(ファーヴ/ホルムグレン初年度)からの21シーズンで8回もあり、うち5回でプレーオフに進出。出られなかった3回も勝率5割以上だった。