ロースター当落線上の選手たちは眠れぬ夜を迎えているはず。すでに最終ロースターカットを始めている球団もあるが、パッカーズは例によって期限ぎりぎりまで待つようだ。解雇22人の顔ぶれは日本時間の日曜朝にあきらかになる。
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | Total | |
---|---|---|---|---|---|
Packers (1-3) | 3 | 3 | 2 | 0 | 8 |
Chiefs (2-2) | 3 | 10 | 7 | 10 | 30 |
アローヘッドスタジアムの天気は晴れ、気温32℃。空席が多く、パッカーズファンの姿も目立つ。両軍とも主力の多くを温存し、見どころは控え選手たちのロースター争い。マッカーシーHCはプレーコールをクレメンツOCに譲り、選手たちの動きを見守る方に集中していた。
パッカーズはケガ人にくわえてQBロジャース、WRジョーンズ、TEフィンリー、OLBマシューズを出場させず温存した。いっぽうWRネルソン、WRコブ、CBトラモン・ウィリアムズは今夏初出場したが1シリーズだけ。
パッカーズはオフェンスが引き続き低調で、ラン平均2.5yds、QBレーティング45.2、3rdダウン成功率13%と非常に冴えない内容だった。ディフェンスはサック5回、インターセプト2回といったビッグプレーがあったが、試合中盤からパスカバレッジでミスが出て点差を広げられてしまった。
よかったのは、40yds台を2回とも成功させたKメイソン・クロスビー、キャッチ3回50ydsを記録したWRジェレミー・ロス、ブリッツで活躍したCBマイカ・ハイドやSクリス・バンジョー、セーフティを決めたILBサム・バーリントンといったところ。それ以上に、控え組は含めてとくにケガ人がなかったのが最大の収穫だろう。
チームはただちにロースター選考に入り、土曜午後6時の最終ロースターカット期限までに22人が解雇されることになる。
Final Team Statistics | ||
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Packers | Chiefs | |
Points | 8 | 30 |
Total Yards | 218yds | 262yds |
First Downs | 13回(ラン1・パス9・反則3) | 16回(ラン7・パス7・反則2) |
Rushing | 61yds (24回・平均2.5) | 112yds (24回・平均4.7) |
Passing | 163yds (16/37・0TD・1INT) | 196yds (18/33・3TD・1INT) |
Sacked | 2回6yds | 5回46yds |
Passer Rating | 45.2 | 77.3 |
3rd Down Efficiency | 2/15 (13%) | 4/13 (31%) |
Turnovers | 2回 (INT1/FUM1) | 2回 (INT2/FUM0) |
Field Position | 自陣24yds | 自陣37yds |
Punt | 9回45.2yds(ネット32.8yds) | 5回49.8yds(ネット43.4yds) |
Kickoff Return | 2回平均20.5yds | 1回21.0yds |
Punt Return | 1回12.0yds | 7回平均16.0yds |
Field Goals | 2/2 | 3/3 |
Penalty | 7回46yds | 7回56yds |
Time of Possession | 29分55秒 | 30分05秒 |
第1次ロースターカット期限を迎え、パッカーズはKザック・ラミレスの解雇、4選手のシーズンPUPリスト入り、4選手のインジャリーリザーブ入りを発表した。(ここ3日間で解雇された選手たちも下表に含めた)
「キャンプ中のPUPリスト」と違い、「シーズン中のPUPリスト」はロースター枠にカウントされないメリットがある。シーズン第6戦(第7週ブラウンズ戦)が終わるまで、チーム練習に復帰できない。その禁止期間が明けると、選手を練習に復帰させるか決めるための3週間の猶予期間が球団に与えられる。練習復帰からさらに3週間は引き続きロースター枠の例外扱いを受けられ、ロースターに昇格させるか(そうして初めて出場可能)、インジャリーリザーブに入れてシーズン終了とするか、解雇するかの3つから選ばなければならない。
いっぽうインジャリーリザーブに入った4選手は今季終了となる。昨年新設された「8週後に試合復帰できる特別枠(各チーム1人まで)」に彼らを指定することはできない。その特別枠に入れるためには、今週土曜の最終ロースターカットの時点で53人ロースターに入っていなければならない決まりだからだ。またパッカーズは、WRドーシーとOLBリードについては"Injury Settlement"(回復期間分のサラリーを計算して一括払いするのが普通)を成立させて解雇したい考え。その形で退団した選手はいつでも他球団と契約できるが、6週間は元の球団と再契約できない決まりになっている。
Packers 2013 First Roster Cuts | ||||
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Pos. | Name | College | Exp. | 備考 |
QB | Graham Harrell | Texas Tech | 2 | ジェッツと契約 |
RB | Angelo Pease | Kansas State | R | 今年のRB陣は層が厚かった |
WR | Alex Gillett | Eastern Michigan | R | 大学時代のQBからWRへ |
WR | Omarius Hines | Florida | R | キャンプ序盤に契約したが |
WR | Justin Wilson | Delaware state | R | 今月6日に入団したばかり |
DT | Gilbert Pena | Mississippi | R | ペイトリオッツがウェイバーで獲得 |
K | Giorgio Tavecchio | California | 1 | 飛距離不足がネック。クロスビー次第で復活あるか |
K | Zach Ramirez | Portland State | R | この日の練習で6/16の大不振 |
Reserve/Physically Unable to Perform | ||||
Pos. | Name | College | Exp. | 備考 |
OT | Derek Sherrod | Mississippi State | 3 | すね骨折の回復間に合わず。後半の復帰目指す |
OT | J.C. Tretter | Cornell | R | OTA初日に足首骨折。今季復帰は微妙 |
DE | Jerel Worthy | Michigan State | 2 | 昨季最終戦でヒザ前十字靭帯断裂 |
S | Sean Richardson | Vanderbilt | 2 | オフに首の手術受け現役続行の危機 |
Injured Reserve | ||||
Pos. | Name | College | Exp. | 備考 |
OT | Bryan Bulaga | Iowa | 4 | ファミリーナイトでヒザ前十字靭帯断裂 |
RB | DuJuan Harris | Troy | 1 | 先日のゲームで膝蓋腱が再び悪化 |
WR | Kevin Dorsey | Maryland | R | インジャリーセトルメントで退団へ |
OLB | Jarvis Reed | Prairie View A&M | R | インジャリーセトルメントで退団へ |
今年最後の公開練習は短めのフルパッド練習。次の公開練習は来春のOTAを待たなければならない。練習を終えた選手たちはスタンドに歩み寄り、ファンとハイタッチして感謝の意を示した。(写真)
この日のフィールドゴール練習で16回中10回も失敗したKザック・ラミレスは入団から2日半で解雇となった。
雨天のため屋内練習場ドン・ハトソン・センターにて非公開練習。今年のトレーニングキャンプにおいて屋内練習場に移るのは実はこれが初めてだ。フルパッドからノーパッドへ変更となった。
選手たちの中にKジョルジオ・タヴェッキオの姿がなく、練習中に解雇が正式発表された。キッカー争いはクロスビーと新加入ラミレスの一騎打ちに。CBトラモン・ウィリアムズ(ヒザ)は30日ぶりにフィールドに戻ってきた。
この日のノーパッド練習は前々日の試合の反省に基づいたジョグスルーがほとんどで、コンペティティブな練習はなし。もっとも注目を集めたのは3人のキッカーによるフィールドゴール競争だった。今年の公開練習は残り2日。
正午スタートの練習前に複数キッカーのワークアウトを行い、パッカーズはKザック・ラミレスとの契約に至った。ポートランド州立大出身のドラフト外ルーキーで、大学時代はザック・ブラウンと名乗っていた。2011年は24/27(88.8%)の好成績を挙げ、昨季はヒザMCL負傷で戦線離脱するまで4/7。50yds以上のFGを通算6回成功させている。
昨日の4選手にくわえ、RBアンジェロ・ピース(カンザス州立大)、DTギルバート・ペーニャ(ミシシッピ大)が解雇され、ロースターは84人となった。火曜午後までにすくなくとも9人が解雇される。
火曜の第一次ロースターカット期限を前に、QBグレアム・ハレルをふくめ4選手が解雇されたことがあきらかになった。2番手QB争いはプレシーズン最終戦を待たずに決着し、今月5日に入団したばかりのヴィンス・ヤングが今季ロジャースの控えQBを務める。プロ2年目のB.J.コールマンも残ってはいるが、今年もプラクティス・スクワッドどまりだろう。ハレルは2010年のプラクティス・スクワッド以来パッカーズで修業を重ねてきたが、一人前の控えQBに成長することができなかった。
その他に解雇されたのは、WRジャスティン・ウィルソン(デラウェア州立大)、WRオマリアス・ハインズ(フロリダ大)、WRアレックス・ジレット(イースタンミシガン大)の3人。いずれもドラフト外ルーキーで、今夏は目立った働きがなかった。7巡指名WRコンビがケガから復帰したことにくわえ、WRコブとWRネルソンの復帰が近いことで、今週の練習とプレシーズン最終戦にWRの必要が薄れたのだろう。
今回の4人解雇でパッカーズのロースターは85人となった。第1次ロースターカット期限の27日午後4時(米東部標準時)までにロースターを75人に。そして最終ロースターカット期限の31日午後6時までに、ロースターを53人にしなければならない。
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | Total | |
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Seahawks (3-0) | 3 | 0 | 7 | 7 | 17 |
Packers (1-2) | 3 | 0 | 7 | 0 | 10 |
ランボーフィールドの天気は晴れ、気温は20℃。ふつうプレシーズン第3戦は先発組がもっとも長くプレーするが、QBロジャースは1シリーズだけで退いた。"Fail Mary"の遺恨のせいかパーソナルファウルが飛び交う非常に荒れた試合となり、反則は両軍合わせて22回251ydsに及んだ。
開幕が2週間後に迫ったいま大事なのは何よりもケガ人。Sモーガン・バーネット(ハムストリング)、CBケイシー・ヘイワード(ハムストリング再発)、ILBブラッド・ジョーンズ(ハムストリング)、RBドゥワン・ハリス(ヒザ再発)と主力に負傷者が出てしまった。どれも重傷には見えないが、開幕戦出場となると難しいのではないか。
オフェンスはQBロジャースを除いて1stチームが前半いっぱい出場。ランブロッキングが相手フロント7に圧倒され、上位RB3人が15回-2ydsとシャットアウトされた。パスプロテクションは3rdチームまで被サックゼロ。トータルオフェンス201ydsと不振に苦しむなか気を吐いたのは3番手QBヴィンス・ヤングで、得意の足を活かしてチーム唯一のTDドライブを成功させ、2番手QBへと大きく前進した。レシーバー陣がファンブルロスト2回。
ディフェンスはまずまずの出来で、1stチームは最初のシリーズで3失点しただけ。それよりもケガ人が痛い。フィールドゴール機会は1回しかなく(Kクロスビーが38yds成功)、キッカー争いは依然として不透明。この日最もよかったのはPティム・マステイで、平均55.6yds・ネット平均48.8ydsの活躍だった。
Final Team Statistics | ||
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Packers | Seahawks | |
Points | 10 | 17 |
Total Yards | 201yds | 362yds |
First Downs | 15回(ラン4・パス7・反則4) | 17回(ラン6・パス9・反則2) |
Rushing | 75yds (23回・平均3.3) | 166yds (27回・平均6.1) |
Passing | 139yds (18/34・1TD・0INT) | 232yds (18/28・1TD・2INT) |
Sacked | 2回13yds | 4回36yds |
Passer Rating | ||
3rd Down Efficiency | 4/12 (33%) | 5/12 (42%) |
Turnovers | 2回 (INT0/FUM2) | 2回 (INT2/FUM0) |
Field Position | 自陣22yds | 自陣33yds |
Punt | 5回55.6yds(ネット48.8yds) | 5回43.0yds(ネット36.8yds) |
Kickoff Return | 2回平均32.5yds | 1回41.0yds |
Punt Return | 1回11.0yds | 5回平均6.8yds |
Field Goals | 1/1 | 1/1 |
Penalty | 8回69yds | 14回182yds |
Time of Possession | 26分47秒 | 33分13秒 |
今週唯一のフルパッドだが、練習時間は1時間38分と短かった。マッカーシーHCは練習内容に不満で、「今日はフルパッド練習でシーホークス戦に備えるというせっかくの機会を、チームは十分に活かさなかった」と語っている。
QBロジャース、WRコブ、WRチャールズ・ジョンソンの3人が復帰したものの、1巡指名DEデイトン・ジョーンズがふたたび足首を痛めて退場したのが気になる。Kメイソン・クロスビーは40yds台前半を3本連続で失敗し、このところの好調さがストップしてしまった。
最高気温31℃とグリーンベイにしては大変暑い一日。フルパッド練習の予定が変更され、比較的軽めの内容となった。QBロジャースが風邪で練習を休み、控えQBたちの出番が増えた。昨日とくらべ大きな話題は少ない。
休日明けの月曜はノーパッドの軽い練習。最後に予定されていたノーハドル練習をマッカーシーHCはキャンセルし、1時間46分で終了となった。今後は中5日のショートウィークが2週続くため、公開練習は週3日ずつ計6回の予定となっている。
軽い練習のわりに、注目すべき動きがいくつもあった。今夏初練習のCBヘイワード(ハムストリング)にくわえ、1巡指名DEデイトン・ジョーンズ(足首)とTEクウォレス(太もも)が練習に復帰。右タックルはドン・バークレーが1stチームすべてでプレーし、ニューハウスは2ndチームの左タックルにほぼ固定。この日のFG練習では9割決めたKクロスビーが8割のKタヴェッキオに勝利した。パントリターナーはCBマイカ・ハイドが1番手。
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | Total | |
---|---|---|---|---|---|
Packers (1-1) | 3 | 6 | 3 | 7 | 19 |
Rams (0-2) | 0 | 0 | 0 | 7 | 7 |
パッカーズの1stチームオフェンスは3シリーズともFG圏内にボールを進め、6得点を挙げた。無得点のラムズも得点圏までは進めており、ギャンブル失敗2回とFG失敗でチャンスを逃したにすぎない。後半に入るとパッカーズの控えディフェンスがラムズを圧倒し、2つのインターセプトで勝利を決定づけた。エドワード・ジョーンズ・ドームも終盤はファンが帰ってしまい、ラムズ攻撃中にGo Pack Go!!のチャントが響き渡った。
初出場のRBエディー・レイシーは8回40ydsの働きで開幕スターターに大きく前進。レシービングではTEジャーマイケル・フィンリーが4回78ydsを挙げ、チームの稼ぎ頭となった。先発LTデヴィッド・バクティアリは初めてサックを許し、フォルススタートも犯している。
ディフェンスでは平均2.4yds(前半は1.3yds)のラン守備と3rdダウン成功率をわずか7%に抑えたのが勝因となった。DEジョニー・ジョリーは2つのターンオーバーに貢献し、この日最大のヒーローとなった。QB B.J.コールマンはチームにとって今年初めてのTDパスを成功。キッカー争いではクロスビーが3本とも成功、タヴェッキオが2本のうち1本(48yds)を失敗している。
TEマシュー・マリガンが腕を痛めて退場(程度は不明)。そのほか主力にケガ人はいなかったようだ。
Final Team Statistics | ||
---|---|---|
Packers | Rams | |
Points | 19 | 7 |
Total Yards | 357yds | 327yds |
First Downs | 20回(ラン5・パス12・反則3) | 15回(ラン11・パス1・反則3) |
Rushing | 76yds (26回・平均2.9) | 52yds (22回・平均2.4) |
Passing | 290yds (28/44・1TD・0INT) | 297yds (17/38・1TD・2INT) |
Sacked | 1回9yds | 3回22yds |
Passer Rating | 90.2 | 58.8 |
3rd Down Efficiency | 5/17 (29%) | 1/14 (7%) |
Turnovers | 0回 (INT0/FUM0) | 2回 (INT2/FUM0) |
Field Position | 自陣33yds | 自陣30yds |
Punt | 6回44.8yds(ネット35.8yds) | 6回47.2yds(ネット41.7yds) |
Kickoff Return | 0回 | 2回平均18.0yds |
Punt Return | 5回平均6.6yds | 4回平均8.5yds |
Field Goals | 4/5 | 0/1 |
Penalty | 8回53yds | 9回52yds |
Time of Possession | 32分38秒 | 27分22秒 |
1時間23分と短く、控え選手中心のノーパッド練習だった。
最高気温22℃と素晴らしい晴天に恵まれ、約1900人のファンでスタンドはほぼ満員となった。RG T.J.ラング(背中)とTEライアン・テイラー(ヒザ)が練習に復帰している。
先週木曜以来のフルパッド練習。人工クラウドノイズ付きのチームドリルもあった。2巡指名RBエディー・レイシーと7巡b指名WRケヴィン・ドーシーが練習に復帰している。フィールドゴール競争は両キッカーとも8本すべて成功。
2連休明けの月曜は1時間37分のノーパッド練習が行われた。ファン非公開のため、レイ・ニチキ・フィールドのフェンスには目隠しのシートが張り巡らされている。今キャンプは基本的に朝8時20分から練習を行ってきたがそれも終わり。この日を含め今後の練習はすべて午前11時台に練習が始まり、シーズン中とほぼ同じスケジュールとなる。(予定表)
心配されたDEデイトン・ジョーンズ(足首)だが深刻なものではなく、「復帰まで数日」とマッカーシーHCからコメントがあった。仮にこれが楽観的すぎる評価だったとしても開幕戦出場に問題はなさそうで、なによりのニュースとなった。RBドゥワン・ハリス(ヒザ)は今夏初めて練習参加している。
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | Total | |
---|---|---|---|---|---|
Cardinals (1-0) | 7 | 7 | 0 | 3 | 17 |
Packers (0-1) | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
ランボーフィールドで迎えたプレシーズン初戦、天気は晴れ、気温は24℃。パッカーズはQBロジャースの唯一出場したシリーズでギャンブルを失敗してTDを逃すと、その後の10シリーズはインターセプト、被サック&ファンブルロスト、8連続パントといいところなし。10年ぶりのプレシーズン完封負けとなった。
注目のLTデヴィッド・バクティアリは前半いっぱい出場して文句なしのパスプロテクション。RB全員が平均3.5yds以下に抑えられるなど、ランブロッキングは課題を残した。控えQB陣は不振が目立ち、とくにQBグレアム・ハレルは期待外れの内容。オフェンス不振のためFG機会が一度もなく、注目されたキッカー争いは肩すかしをくらった。
ディフェンスはパスカバレッジでミスが多く、25yds以上のパス成功を4回。とくに3rdダウンで長いパスを許したのが痛かった。相手がFGを3回失敗しなければ0-26となっているところだ。
ケガ人はDEデイトン・ジョーンズ(足首)だけ。負傷後の様子からすると重くなさそうだが、大型選手なので時間がかかってもおかしくはないところ。
Final Team Statistics | ||
---|---|---|
Packers | Cardinals | |
Points | 0 | 17 |
Total Yards | 355yds | 222yds |
First Downs | 13回(ラン4・パス7・反則2) | 18回(ラン3・パス14・反則1) |
Rushing | 89yds (29回・平均3.1) | 92yds (35回・平均2.6) |
Passing | 160yds (18/34・0TD・1INT) | 270yds (16/27・2TD・0INT) |
Sacked | 3回26yds | 1回7yds |
Passer Rating | 53.6 | 117.8 |
3rd Down Efficiency | 9/19 (47%) | 6/14 (43%) |
Turnovers | 2回 (INT1/FUM1) | 0回 (INT0/FUM0) |
Field Position | 自陣21yds | 自陣32yds |
Punt | 8回41.3yds(ネット35.4yds) | 3回43.7yds(ネット43.3yds) |
Kickoff Return | 4回平均19.5yds | 0回 |
Punt Return | 1回1.0yds | 3回平均9.0yds |
Field Goals | 0/0 | 1/4 |
Penalty | 5回64yds | 6回50yds |
Time of Possession | 28分03秒 | 31分57秒 |
今日はフルパッド練習の予定を変更し、ノーパッドの軽い内容となった。もともとプレシーズンゲーム前日にフルパッドを予定していたことが不思議で、こうする方が普通なのだ。控え選手中心の1時間48分(今夏最短)の練習で、観客席を埋めたファンにはやや気の毒な一日となった。
通常の練習時間は2時間半ほどだが、この日は今夏最短の2時間13分。今夏初めて最後のノーハドルあるいは2ミニッツ練習を行わずに練習を切り上げた。前夜の大雨でフィールドに多少の湿り気が残っているものの、ぶじ屋外練習を行うことができた。
新加入QBヴィンス・ヤングはチームドリル初参加とあってミスを連発。フィールドゴール練習では両キッカーとも3/4で互角だった。ラン練習では激しい乱闘が立て続けに起きている。
ケガ人状況では、RBエディー・レイシー(ハムストリング)が休養したものの、DEマイク・ニールがPUPリストから外れて初練習。WRランドール・コブ(上腕二頭筋腱)、RBアレックス・グリーン(ヒザ)、DEデイトン・ジョーンズ(体調不良)も復帰してケガ人リストは短くなった。OTブライアン・ブラガはシーズン続行を諦め、ちかくヒザ前十字靭帯の再建手術を受けることに。
2連休が明けて今週最初の練習日(フルパッド)。ブラガの後継LT問題とQBヴィンス・ヤングの入団で話題には事欠かない。地元メディアの報道どおり、左タックルには4巡指名デヴィッド・バクティアリが入り、マーシャル・ニューハウスは右タックルに残っている。ケガ人を含めてこの日の話題はオフェンスに偏っていて、ディフェンス関連の情報が少ない。
WRジョーディ・ネルソンは月曜にヒザの手術を受け、復帰までふつう4週から6週程度。WRランドール・コブも上腕二頭筋腱を痛め、主力のケガ人が心配になってきた。1stチームLTに初めて入った新人デヴィッド・バクティアリは申し分ない内容。
パッカーズはQBヴィンス・ヤングのワークアウトを行った上で1年契約を結んだ。リードオプションの練習台にすぎないのではとの憶測もあったが、チーム側は本気で2番手候補と考えているらしい。金額はベテラン最低額で、金銭的なリスクはゼロに近い。
本当に2番手候補と考えたのならば、ヤングの能力を評価しての契約というより、B.J.コールマンとグレアム・ハレルの成長がそれだけ物足りないということなのだろう。すでにキャンプは中盤にさしかかり、ヤングが短い期間でパッカーズオフェンスにどれだけ習熟できるかが開幕2番手へのカギとなる。今週は練習でのスナップ配分も注目されるところだ。
ヴィンス・ヤングはテキサス州ヒューストン出身の30歳。足を活かした大活躍でテキサス大を全米王座に導き、2006年1巡3位指名でタイタンズへ。1年目は7TDランなどでオフェンス新人王に輝いたものの、2年目以降はフィールド内外で精神的な未熟さ、不安定さを露呈。2011年夏には解雇されてイーグルスと1年契約したものの、彼の「ドリームチーム発言」はチームにマイナス影響しか残さなかった。ビルズと契約した昨年は開幕ロースターに残れず解雇され、ここまでフリーのままだった。
LTブライアン・ブラガは土曜のファミリーナイトでヒザを負傷し、前十字靭帯の断裂と判明した。外部のドクターにセカンドオピニオンを仰いだのは、本人はあまりに感触がよく(負傷後にも自分の出番を全うできた)、断裂と信じられなかったかららしい。今季はとうぜん全休し、来季開幕を目指して長いリハビリをすることになる。彼は昨季第9週に骨盤にヒビが入る大ケガを負い、シーズン半分を欠場。その後は順調に回復し、春に左タックルにコンバートされてここまで好調なキャンプを過ごしてきた。
Journal Sentinel紙によると、パッカーズは4巡指名デヴィッド・バクティアリの先発昇格を決めたが、彼とマーシャル・ニューハウスの担当するサイドはまだ決まっていない(バークレーは脱落したことに)。マッカーシーHCが月曜の非公開練習を取りやめたのも、この休日を使って善後策を検討するため、と言われている。「すでに才能の上限が見えているニューハウスよりバクティアリを左タックルで試すべき」との声は少なくない。
これまでパッカーズの新人で先発LTを務めた例といえば、2000年2巡のチャド・クリフトンが思い出される(ただし第7週から)。1997年1巡のロス・ヴァーバ、1996年1巡のジョン・マイケルズもルーキーシーズンから先発LTを務めた。ただ4巡となると、プレミアポジションだけに非常に珍しい事態なのはたしかだ。右タックルでは2000年7巡のマーク・タウシャーが代表例。
パッカーズ・ファミリー・ナイトは今年が13回目。今回は晴天に恵まれ、観客動員は過去最高の63047人となった($10ドルのチケットは2年連続で完売)。たかがスクリメージ練習(実戦形式)を見るためにランボーフィールドが満員になるというのは驚異的なことだ。テレビでもウィスコンシン各地に生放送された。
注目のスクリメージ練習ではQBロジャースが最初のシリーズでTDを決め、ここでお役御免に。2番手QB争いではB.J.コールマンが2INTの乱調で、グレアム・ハレルの落ち着いたプレーぶりが際立った。1巡指名DEデイトン・ジョーンズはサックを決め、2巡指名RBエディー・レイシーも好ゲインが何度もあった。Kメイソン・クロスビーは6本中4本(うち30yds台が2つ)を失敗し、頭の痛い事態になってきた。
翌日曜は休養日、月曜も「公開練習なし」となっており、公開練習は火曜から再開される。(予定表)
練習終了直後のフィールドでは、活躍したRBエディー・レイシーとDEデイトン・ジョーンズへのインタビュー。そして、ちょうど同じ時間に行われたフットボール殿堂入り式典でのLBデイヴ・ロビンソンのスピーチ録画も大画面に映し出された。
選手が着たばかりのジャージを抽選でスタンドのファンにプレゼント。その間、選手たちは家族をフィールドに呼んで子供を遊ばせたり、記念写真を撮ったりしている。最後は照明が落とされ、音楽に合わせた色とりどりの花火とともに今年のファミリーナイトは幕を閉じた。終了は9時50分ごろ。
南側に完成した大スタンド
2巡指名RBエディー・レイシーはビッグゲインを連発
QB B.J.コールマンは2インターセプトの乱調
一気に大ピンチとなったKメイソン・クロスビー
フィールドから花火を見上げる選手とその家族
午後7時に練習開始といっても、日没は8時15分なのでまだまだ明るい。この日は軽めの内容で、個人ドリルが多くチームドリルは少なかった。今年のレイ・ニチキ・フィールドでの夜練習はこの日が最初で最後。スタンドは超満員となり、まともな場所が確保できないファンは途中で帰って行った。
最高気温26℃とようやく夏らしい気候が戻ってきたグリーンベイ。この日の午後にはアシスタントコーチたちのインタビューセッションがあった。意見の違いの表面化を避けるためか、近年パッカーズがアシスタントコーチへの取材を許すのは週1回程度。
土曜のファミリーナイト練習への適応のため、金曜は夜7時からの練習。木曜夜の選手たちは完全オフとなり、金曜の集合も遅い時間に設定されている。疲れた選手たちは久々の朝寝坊を楽しむはず。
今キャンプで初めての晴天となり、練習開始時の気温は19℃とようやくまともな気候になった。
増えてきたケガ人についてマッカーシーHCは、「これがトレーニングキャンプのフットボールというものだ。これが普通だ」としている。ベテランに休日を与える考えはと聞かれると、「考えていない。ただでさえ新労使協定で休息が多くなったのだからその必要はない」