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Packers - 49ers Notebook
グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2012年9月10日
大事な開幕戦を落としたとあって反省の弁は多いが、ディフェンス向上への手応えを強調するベテラン選手も少なくない。また、ベアーズ戦を中3日で迎えることも、気持ちを引きずらないためにはかえってよいことととらえているようだ。DB陣ではSS M.D.ジェニングスが試合半ばでベンチに下げられ、新人SSジェロン・マクミリアンが出場している。
- マイク・マッカーシーHC。 「レギュラーシーズンを始めるには厳しい開幕戦となった。我々は非常に優れたチームに敗れたんだ。私は3つの点を強調して試合に臨んだ。ペナルティ・バトルに勝ち、ターンオーバー・バトルに勝ち、ボールのハンドリングとキャッチングで勝つ。すくなくともそのうち2つは達成できなかった。その他にも有利に進められなかった点はいろいろある。とくにラン守備とラン攻撃だ」
- オフェンス不振についてマッカーシーHC。 「49ersには非常に優秀なディフェンスがある。それは試合前からわかっていた。難しいチャレンジになることは試合前からわかっていた。我々の望んだような展開とはすこしばかり違った方向に進んでしまった。ラン攻撃がよくなかったことは、相手のラン守備も褒める必要がある。序盤からノーハドルでランとパスをうまく混ぜていく考えだった。その点ではアーロン(QBロジャース)はよくやっていたと思う。しかしそれを結果に結びつけることができなかった」
- QBアーロン・ロジャース。 「まだ1試合だよ。相手は昨季NFC決勝に進んだ優秀なチームだ。またプレーオフで対戦できることを期待したい」
- ラン不振についてQBロジャース。 「相手には素晴らしいフロント7がある。最初の2つのドライブでは、かなりランが出そうな隊形があったのに、やってみるとランが出ない。そこでこちらは4WRセットを使い、WRコブを有利なマッチアップにさせるようにしたんだ」
- 自分のミスについてQBロジャース。 「失望しているのはとくに2つのプレーだ。相手キッカーが63ydsFGを決めるとは予想できないけど、僕が(直前のシリーズで、投げ捨てでなく)あそこでスライドして、時間を流していれば防げたことだ。相手はタイムアウトを使い果たし、FGを蹴ることはできなかったはずだから。そしてもちろん、第4Qのインターセプトにも腹を立てている。グレッグ(WRジェニングス)は自分がワイドオープンだと思ったんだ(だから手を挙げた)。それで僕は慌てて判断してしまった。いつもならしないことなのに」
- 49ersの効果的なパス守備についてWRジョーディ・ネルソン。 「あちらが良い仕事をした。彼らのカギは、すべてを前に置く(セーフティを下げてゾーンで前を向いて守り、一発で倒す)ことだったように思う。(ロングゲインを許さず)ロングドライブに僕らを追い込む点で彼らは良い仕事をしたし、彼らのような強力な相手にロングドライブを成功させるのは大変なことだ。10yds進むのに必ず3プレーかかってしまうのはね。しかしそれは今度の木曜も同じことだ。シカゴも同じようにしてくるから」
- 第3Q、3rdダウン3で手痛い落球をしたTEジャーマイケル・フィンリー。 「この負けは忘れてしまうしかない。落球のことは考えたけど、昨年はそれを考えすぎて気持ちの負担になったからね。他のこと(契約問題か?)も気持ちに影響を与えたし。今年は前に進み続けるんだ。落球は落球、インターセプトはインターセプトとして、僕らは前に進まなければ。今日は僕としてはいいプレーができたと思う。世間が落球に注目するのは、昨年のことがあるからだろう。でも、7キャッチだよ。僕はまずまずよかったと思う。平均的な内容だった」
- 第2QのTEフィンリーの2ydsTDパスキャッチは、WRなしの4TE隊形だった。まずFBクーンの前にTEフィンリーとTEテイラーがついて逆ウィッシュボーン隊形を組み、TEウィリアムズとTEクラブトリーはインラインで3ポイントスタンス。次に、フルバックの位置にいたTEフィンリーとTEテイラーが大きくアウトサイドにシフトして1バックのショットガン隊形となり、TEウィリアムズとTEクラブトリーも立ち上がってスロットに。4WRと同じことだ。TEフィンリーについたDBがクッションを大きくとったのを見てかQBロジャースがTEフィンリーに手で合図を送り、簡単なクイックスラントでタッチダウン。
- WRランドール・コブの多用についてQBロジャース。 「彼は素晴らしいプレーをした。一流の能力がある選手だし、パントリターンだけでなく、オフェンスでも有利なマッチアップを求めて彼を使っていく。スペースでボールを持つ機会が増えれば、彼はいいプレーを数多くしてくれる」
- WRドナルド・ドライバーはWRコブやWRジョーンズの影に隠れ、最後の3プレーだけの出場だった。
- 反則の多さについてマッカーシーHC。 「前半だけで反則9回。あれを乗り越えるのはとても大変だ。前半はかなり歪んだ形のフットボールゲームになってしまった。試合の進め方、スピードという点でね。こちらはノーハドルなのに、1シリーズの間に何度も(反則で)止まってしまっては。オフェンスにとっては、リズムとタイミング、ゲームの流れが重要なのに、それを確立できなかった」
- 今季のディフェンスについてCBチャールズ・ウッドソンは非常に前向きなコメント。 「今日はディフェンスについていい感触を持った。たしかに相手はいくつか大きなプレーを決めたし、30点も取ったけど、ディフェンス全体としては昨季から前進したと僕は思ってる。僕らは飛ぶようにプレーできたし、サックも決めてクォーターバックに迫ることができた。あちこちでアサインメントミスやコミュニケーションミスがあったけど、僕はとてもいい感触を持ってこの試合を終えることができた。タフな49ersといきなり当たるのは、僕らにとって厳しい試練だった。僕らは昨季よりいいチームだ。信じてくれていい。敗戦、それが全てだけど、僕は言い続けるよ。今日の自分たちのゲーム、とくにいくつかの状況での仕事ぶりには勇気づけられた。ディフェンスについて僕はすごくいい感触を持ってる。本気でそう思う」
- 昨季と変わらないディフェンスなのでは、という質問にNT/DEライアン・ピケット。 「いや、そうは思わない。クォーターバックへのプレッシャーはかなりかけられた。ただ、ミスによる自滅が多かっただけだ。昨季はもっとも反則の少ないチームだったのに、今日は反則が10回だ。その多くが相手にドライブを続けさせることになる、ウチらしくない反則だった。このディフェンスが昨年と違うのは間違いない。明らかによくなってる」
- タックリングについてNT/DEピケット。 「たしかに残念だよ。やるべきことができなかったのが残念だ。タックルミスをなくすことをオフシーズンからずっと目指していたのに、それが再発してしまった。僕らはしっかり仕留めることが大事だ。でもシーズンは長いし、改善への手応えはいい。短い休息でシカゴ戦を迎えられることもね」
- 2.5サックを挙げたOLBクレイ・マシューズ。 「パスラッシュが昨年よりすこしは良くなったことをお見せできたと思うけど、開幕戦にありがちなように、改善すべき点も多かった。相手は優秀なチームだけど、けっきょくのところは僕らのプレーが足りなかった。ミーティングルームに帰ってフィルムで反省するだけだ。今週はショートウィークだから、短期間で修正をして前に進まないと」
- チーム最多の14タックル(10ソロタックル)を挙げたILB A.J.ホーク。 「ランを止めた好プレーも数回あったけど、相手は大事なところでは僕らに対してランで進める方法を見つけてきた。高校、大学、どのレベルでもコーチが言うことだけど、まず最初にランを止めなければ勝てない。今日の僕らはそれができなかった」
- 同じくラン守備についてNT/DE B.J.ラジ。 「相手はダウンヒル(勢いよく縦に突っ込んでくる)のチームのはずだった。たしかに相手はその点でよいプレーをしたけど、僕らが本当にやられたのは、トス・プレーなど側面へのプレーだった。率直に言って僕らはその準備ができていなかった。予想のつかないプレーをしてきた相手を褒めるしかない」
- コミュニケーションミスによるパスカバレッジ崩壊についてFSモーガン・バーネット。 「これは修正できる。昨年の二の舞などとは僕らは考えていない。修正が可能だし、必ず修正していく」
- Journal Sentinel紙のPlay of the Game図解はWRランディ・モスへの14ydsTDパス。一見するとFSバーネットまたはILBスミスがしくじってモスをフリーにしたように見えるが、実際はSS M.D.ジェニングスがTEデイヴィスでなくフィールド中央を守ってくれているはずだった。
- 前半最後のディフェンスではSS M.D.ジェニングスをベンチに下げ、4巡指名SSジェロン・マクミリアンを投入した。またもドレッドヘアだが、髪がひときわ長いのが見分け方のポイント。第3Qには再びSSジェニングスが入ったものの、ミスタックルをしたせいかまたも交代。SSマクミリアンがそのまま最後まで出場した。
- 同じくCBではジャレット・ブッシュが先発したが、ニッケル隊形ではサム・シールズと交代することもあった。ダイム隊形ではこの2人が入るので、2巡指名CBケイシー・ヘイワードの出番はなかったようだ。CBシールズは第4Qの3rdダウン2で、パスキャッチしたRBゴアをナイスタックルして1stダウンを防いだ。
- ダイム隊形でDEジェレル・ウォージーは2ポイントスタンスからラッシュするプレーあり。B.J.ラジだけが手をついている。
- 後半にはサイコ・パッケージ(1DL・5LB)もあり。DEウォージーを唯一のDLとし、ドラフト外ルーキーのOLBデズマン・モーゼスを投入した。ダイム隊形でも1DL・4LB(ILBホークを下げてOLBモーゼス)とし、モーゼスのパスラッシュ能力を活かそうというパッケージがあった。
- 前半残り1分05秒の3rdダウン1は、4DL・4LB・3DB隊形でランを止めた。DLは左からDEマーリング、NT/DEピケット、NT/DEラジ、DEウォージー。しかし第4Qには同じ4DL隊形で右アウトサイドを走られて23ydsのTDランを許している。
- パントリターンTDについてWRランドール・コブ。 「何度かチャンスはあると僕らは思っていた。Pアンディ・リーはすごいキック力があって、カバレッジより飛ばし過ぎてしまうことが時々ある。そうなると僕にチャンスが出てくる。3人がいいブロックをしてくれて僕はサイドラインまで走れたから、あとはパンターをかわしてエンドゾーンまで行くだけだった。(昨年も開幕戦でTDを決めたが)今年はシーズンを通してリターンで活躍したいね」
- この週末でもっとも審判団がお粗末だったゲーム、という評論家の声もある。 「反則が何回だったかは知らないけど、ウチは攻守とも反則が多かったのはたしかだ。ただ、審判がどうであろうと関係ない。僕らを倒したのはナイナーズであって審判じゃない。僕が思うには、どういうわけかシーズン序盤はシーズン後半よりも反則が多く取られる傾向にある」とILB A.J.ホーク。
- 同じく審判の判定について聞かれたNT/DEピケット。 「ノー、ノー、ノー。審判たちが試合の結果に影響を与えたわけじゃない。相手チームが僕らより良いプレーをしただけだ。それに尽きるよ」
- ショートウィークについてNT/DE B.J.ラジ。 「今日みたいな敗戦の後には次の試合が待ち遠しいものだから、木曜のゲームでかえってよかった。チーム全体で(身体的な)痛手が少なく、ここを乗り切れるといいね。シーズンは長いし、負けたといってもすべてを失ったわけじゃない。試合後24時間とか48時間はつらいけど、人生は続いていくから」
- Boyz II Menによるアカペラの国歌(ファンによるビデオ)は評判がよかったらしい。ただ、歌が長すぎたためかフライオーバーのタイミングが早くなってしまった。
- 試合後の会見でマッカーシーHCから報告のあったケガ人はDE C.J.ウィルソン(鼠蹊部)だけ。ケガの程度はわからない。
- インジャリーリザーブに入ったILBデズモンド・ビショップが、先月のハムストリング手術以来初めて記者の前に姿を現した。手術は筋肉をふたたび骨につなげるもので、あまりに重度の負傷のため今季は出場できない。 「3か月から6か月で回復する、とDr.マッケンジーからは言われてる。僕はいつも治りが早いから、3か月もすれば多少走れるようになってるんじゃないかな。今季中に戻れる新IR枠? 可能性としてはあった。でもそれはちょっとリスキーだったね」