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ホルムグレン元HCがパッカーズ殿堂入り
グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2012年7月22日
毎年恒例、パッカーズ・ホール・オブ・フェイム式典が行われた。今年殿堂入りするのはマイク・ホルムグレン元HC。ランボーフィールドのアトリウムで盛大に開催されたセレモニーには、ホルムグレン本人は妻キャシーと4人の娘を伴って出席し、スティーヴ・マリウッチなど当時のアシスタントコーチたち、WRアントニオ・フリーマンやFBウィリアム・ヘンダーソンなど教え子たちも祝福にかけつけた。プレゼンターは、彼をヘッドコーチに選んだロン・ウルフ元GMが務めた。
当時49ersのOCだった彼をロン・ウルフGMが招聘し、ファルコンズでくすぶっていたQBブレット・ファーヴをトレードで獲得、開幕第3週にそのファーヴが途中出場して劇的な逆転勝利(記事へ)。今年はその記念すべき1年目シーズンからちょうど20周年となる。ウェストコーストオフェンスを導入し、ブレット・ファーヴを超一流QBに育て、今に至るプレーオフ常連チームの礎を築いた。四半世紀にわたる低迷期を終わらせて球団再生を成し遂げた立役者の一人として、今も称賛を集めている。(1992年キャンプ写真集)
パッカーズ在籍7年間すべて勝ち越し(勝率.670)、プレーオフ進出6回、スーパーボウル進出2回(勝利1回)。1999年には人事権を求めてシーホークスに移り、2008年までの10年間でプレーオフ進出6回(地区優勝5回)、ここでもスーパーボウル進出を果たした。2010年からはブラウンズで球団社長を務めている。(ホルムグレン写真集)
会見や式典でのホルムグレンのコメントから。
- 「まず最初に感謝したいのはロン(ウルフGM)だ。高校でコーチをしていた時から5年しか経っていなかった若いコーチに、彼がチャンスをくれた。それからボブ・ハーラン(当時社長)。ビジネス・サイドで彼ほどしっかりサポートしてくれる人物は他にいない」
- 「ここグリーンベイはユニークな場所。ファンのサポートに感謝すべきだ。彼らはこのフットボールチームを心から愛している。このような環境は、現代では他にありえないだろう」
- QBファーヴが初勝利を挙げた1992年第3週ベンガルズ戦について。 「よく覚えている。マコウスキーが負傷してブレットが入った。サイドラインで見ている私は自分の伝えたプレーコールを知っているのに、現実に目にしたのはとんでもない展開だった。『そのプレーはどこから来たんだ?』 と思ったよ。まるで遊び場でのフットボール。私の就任3試合目だったのだが、当時のブレットときたら、まるで衝動的なプレーばかりだった」
- 「我々は(負け慣れていた)この球団の文化をたくさん変えていった。言うは易しいが行うのは難しい。長い目で見て、最も大きな意味があったのはそうした変化だ。我々は球団の方向を変え、正しい方向に向けた。それが究極の目標、スーパーボウル制覇につながった」
- 「現在のパッカーズがいかに素晴らしいか。1992年以前とそれ以降を比べるとね。スタジアムを眺めたり中を歩くだけでわかる。球団がどれだけ変わったかは信じられないほどだ。私もその一部として、小さな貢献をすることができた。それがとてもよい気分だ」
- 1996年の優勝チームについて。 「私が関わった中で最もアンセルフィッシュ(非利己的)なチームだった。あれが勝ち方というものだ。あのようなチームがあれば、すごい仕事ができる」
- 「ブレットの声を聞くのは年に1回ぐらい。今夜はおめでとうというメールが来た」 (ボブ・ハーラン名誉会長は今回ファーヴに出席を打診して断られている)
ロン・ウルフ元GMのコメントから。
- 1992年初めのヘッドコーチ選考について。 「私が面談を行ったのは3人。中にはビル・パーセルズもいたが、(結果的に)マイクとだけ面談すれば十分だった。彼と話をし、それで決定だった」
- ホルムグレンHCの1年目は2連敗のスタート。その2敗目はバッカニアーズ相手に3-31の惨敗だった。 「タンパの暑い日だった。負けて飛行機に乗り込むとき、『なんてこった、オレはタンパ時代に0勝14敗を経験したのに、今度はグリーンベイで0勝16敗になってしまう』 と思ったものだ」
- 「ロンバルディが去ってからの24年間で勝ち越しシーズンはわずか4回。そのうち1回はストライキによる短縮シーズン(1982年の5勝3敗1分け)なので数に入れないとすると、24年間でわずか3回だ。マイクがやってきて、負け越しは一度もなかった」
- 「1998年かぎりで彼が去っていくのを見るのはつらかったが、避けられないことでもあった。優秀なヘッドコーチたちはああいった仕事(GM兼任)を次々と手に入れていたからね。私のひいき目かもしれないが、彼はそうしたコーチたちの誰よりも優れていた。いずれああいった成り行きになることは覚悟していた。(パッカーズを去ったからといって)彼の功績が損なわれることはない。パッカーズ史上のヘッドコーチの中では、2つのL(カーリー・ランボーとヴィンス・ロンバルディ)とマイク・ホルムグレンだ」
ホルムグレンとロン・ウルフ元GM 式典に先立ってフィールドで記念撮影
壇上でウルフ元GMの祝福を受けるホルムグレン
海兵隊の護衛付きで4つのロンバルディ・トロフィーが登場
元WRアントニオ・フリーマンのスピーチ 右端は元RBエドガー・ベネット
グラスにもホルムグレンの顔がプリントされている
左から ウルフ元GM、マッカーシー現HC、ホルムグレ元HC、
ハーラン名誉会長、トンプソン現GM、タイタンズ副社長マイク・ライフェルト