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2012年5月31日

OTA Notebook: WRドライバー登場

Organized Team Activities(OTA)の第2週、公開練習2日目が行われた。肌寒く小雨模様の天気だったが屋外のレイ・ニチキ・フィールドでの練習だった。雨が強くなっても屋内練習場に移らなかったのはファンへの配慮だろう。

2012年5月30日

WRドライバーが契約見直し

高額サラリーのため去就が注目されていたWRドナルド・ドライバー(37歳)が、パッカーズとの契約見直しに合意した。内容は不明。ふつう「契約見直し」というのは、選手の受取り金額は変わらず、ベースサラリー分を契約ボーナスに変更するといったサラリーキャップ目的の操作を指すが、今回のは純粋な減俸も含まれているはずだ。トレーニングキャンプ初日に設定されていた$1.5ミリオンのロースターボーナスをなくす(または大幅減額する)ことで、キャンプ前の退団を回避し、若手と互角のロースター争いができるようにしたのだろう。

今年のWRドライバーは合計$5ミリオンを受け取ることになっていて、キャンプ初日に$1.5ミリオンのロースターボーナス、ベースサラリーが$2.6ミリオン。パッカーズは今後1、2年のうちにWRジェニングス、QBロジャース、OLBマシューズ、DEラジといった若いプロボウラーたちと契約延長を進めなければならず、そのためにキャップ上の余裕を作ることが重要な課題となっている。

人気ダンス番組 Dancing with the Stars でみごと優勝を果たしたWRドライバーは、さまざまなテレビ出演をこなした後すでに先週末にチームに合流しており、30日の公開練習で今オフ初めてファンの前に姿を現すことになっている。

2012年5月24日

フロント再編を発表

パッカーズがフロント再編を発表した。レジー・マッケンジーとショーン・ヘロックがレイダーズに移ったことに対応したもので、カレッジ部長だったジョン・ドーシーが人事部長となり、エリオット・ウルフがプロ人事部長に、ブライアン・グートクンストがカレッジスカウト部長に昇格する。

有力ポストに外部からの招聘はなく全て内部昇格というところも、ケミストリー重視のトンプソンGMらしい人事と言えそうだ。長年ヒラで頑張ってきたスカウトたちの昇格も多く、彼らが昇格した穴には新たに3人のスカウトを新規採用している。

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カレッジスカウト部長のジョン・ドーシーが "Director – Football Operations" という肩書となった。(これまでも実質はそうだったが)カレッジだけでなく人事全般を担当し、トンプソンGMに次ぐ人事部門のナンバー2となる。スカウトの道に入って22年、カレッジスカウト部長を14年にわたって務めてきたが、マッケンジーの退団でようやくひとつ階段を上ることができた。

メリーランド州出身の51歳。コネチカット大から1984年ドラフト4巡指名でパッカーズに入団、控えLB兼スペシャルチーマーとして76試合連続出場し、STのキャプテンも務めた。1984年のスペシャルチーム35タックルは現在でも球団記録だ。1989年にヒザの大ケガを負って引退すると、1991年に古巣パッカーズのカレッジスカウトとなり、1997年には早くもカレッジスカウト部長に昇進。1999年にはマイク・ホルムグレンやトンプソンとともにシーホークスに引き抜かれたが、わずか1年でグリーンベイに戻り、カレッジスカウト部長を務めてきた。

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エリオット・ウルフはプロ人事副部長からプロ人事部長に昇進。これは早くから確実視されていた人事で、実質的にレジー・マッケンジー(レイダーズ新GM)の仕事を引き継ぐのだろう。30歳の若さだが父ロン・ウルフの七光りで出世しているわけではなく、その眼力の確かさで以前からスカウティング部門のライジングスターと注目されていた。昨年から今年にかけて2球団から誘いがあったことからも評価の高さがわかる。

父ロンがレイダーズにいた時代にオークランドで生まれ、9歳のときに父とともにグリーンベイに移り、高校卒業までここで過ごした。10歳の頃からランボーフィールドに来て父のフィルム分析をアシストし、1993年以来パッカーズの全ドラフトに精通。マイアミ大在学中はフットボールのリクルーティング部門をボランティアで手伝った。卒業直後の2004年に(父は引退していたが)マイク・シャーマンHC/GM時代のパッカーズに加わり、レジー・マッケンジーの下でプロ人事アシスタントに。2008年春にははやくもプロ人事副部長に昇進していた。

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南東部担当スカウトだったブライアン・グートクンストがジョン・ドーシーの後任としてカレッジスカウト部長の重責を担う。ヘロックの後任として副部長になると見られていたが、一気に二段階の大出世となった。ノースカロライナ州出身の38歳。ウィスコンシン大ラクロス校で2年プレーしたあと肩を負傷してアシスタントコーチに。卒業直後の1997年にインターンとしてパッカーズに加わり、東海岸担当の2年間を経て2001年から南東部担当スカウトを務めてきた。

ウィスコンシン大ラクロス校でのチームメイトにはWRビル・シュレイダーもいた。父ジョン・グートクンストは1985年から92年までミネソタ大のヘッドコーチを務め、その後もラトガーズ大やノースカロライナ大などでディフェンシブコーディネーターやDBコーチを歴任している。

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南西部担当スカウトだったアロンゾ・ハイスミスは新設の"senior personnel executive"に。具体的な仕事内容はわからないが、今後はプロ人事部門もアシストするらしい。マイアミ大ではRBとして大活躍、1987年1巡3位でオイラーズに入団したもののヒザのケガにも苦しみ、7年間で1195yds・7TDと期待外れに終わった。引退後はプロボクシング(ヘビー級)で4年間に27勝(23KO)1敗2分けの成績を残し、1999年にパッカーズのスカウトに。

ロン・ウルフ元GMによると、1999年にWRドナルド・ドライバーを7巡指名したのも彼の貢献が大きかったという。これまではテキサスに住んでいたが、昇格にともなってグリーンベイに引っ越してくる。

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DEフィリップ・マーリングと契約

パッカーズは元ドルフィンズのDEフィリップ・マーリングと契約し、QBニック・ヒルとTEキャメロン・フォードを解雇した。マーリングは元ドラフト2巡指名されながら期待を裏切ってきた選手。パッカーズとしてはダメでもともと、おそらくベテラン最低額付近の1年契約と思われる。6フィート5(195cm)の315ポンド(143kg)と、現在のDE陣では最もサイズが大きい。今オフのDE補強はドラフトを含めてなんと5人目で、首脳陣がいかに昨季のDL陣に不満を抱いていたかがよくわかる。

DEフィリップ・マーリング Phillip Merling はクレムソン大から2008年2巡指名(全体32位)でドルフィンズに入団。期待されながらフルタイムのスターターになれず(先発4試合)、2年間で3.5サックにとどまった。3年目の2010年キャンプイン直前にアキレス腱を断裂し、この2年間は計325スナップしか出場できていない(最初の2年は計874スナップ)。今春はRFAの1年契約にサインしたものの、ドラフト直前になって解雇されていた。

2010年オフシーズンには妊娠中のガールフレンドへの暴力で告発された(後に取り下げ)。練習熱心さについてもコーチ陣から公に批判されたことがあり、先月解雇されたのもオフシーズン・プログラムを欠席したのが理由かもしれない。キャリアのハイライトは2008年最終戦でQBファーヴ(当時ジェッツ)から奪ったINTリターンTD。(ビデオ

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QBニック・ヒルは、サザン・イリノイ大からアリーナリーグでの活躍を経て今年1月下旬に契約した選手。解雇されたのは、彼のプレーが期待外れだったのか、ジャスティン・ハレルや7巡指名B.J.コールマンがよかったせいなのか。昨日の公開練習では、「他の控えQB2人と比べても明らかに肩が見劣る」との目撃談もあった。

TEキャメロン・フォードはウェイクフォレスト大出身のドラフト外ルーキーとして先日契約したばかりだが、充実したTE陣の中ではもともと勝ち目が薄かった。TE陣は昨季の5人 + ドラフト外のエリック・レイアの6人体制でキャンプを迎えることになる。

2012年5月23日

OTA Notebook: 公開練習初日

Organized Team Activities(OTA)の公開練習がレイ・ニチキ・フィールドで行われた。前日のOTA初日にはフィールドでの練習はなく、フィジカルチェックや写真撮影(ビデオ)などが行われたようだ。昨年はロックアウトで中止されたためか、OTAに対するメディアの注目度が上がっている。この日の練習は2時間弱。残る練習公開日は今月30日と6月5日に予定されている。

OTAは新労使協定で再定義されたオフシーズン練習の「フェーズ3」にあたる(昨年の解説記事)。オフェンス対ディフェンスの練習はできるが、パッドなしでヘルメットのみ、コンタクトも禁止されているのでソフトな練習しかできない。トレーニングキャンプのような本気のポジション争い(特に攻守ライン)はできず、プレーブックの習熟や新コンセプトのインストールなどに重点が置かれる。

名目上は自由参加なので、スター級の選手は他のイベントがあれば休むことも少なくない。ただし、契約に「オフシーズン練習の何%以上に参加すれば20万ドル」といったワークアウトボーナスが設定されている選手も多いので、その条件をクリアできる範囲で休むことが多い。また、スター級でない選手はコーチ陣ににらまれないよう、ほぼフル参加するのが常識となっている。

2012年5月19日

Draft Notebook 4: DE Mike Daniels

ドラフト指名選手紹介の4人目は、4巡37位(全体132位)指名のDEマイク・ダニエルズについて。

2012年5月17日

Notebook: テイルゲートツアー

2012年5月16日

フットボール後の人生がなぜ険しいか

ジュニア・セアウ自殺が世間に衝撃を与えたこの機会に、NFL選手が引退後に迎える精神的な危機について、元パッカーズ交渉担当アンドリュー・ブラントがESPNに寄稿している。かつては代理人(QBハッセルベックなど)、そして球団側の選手サラリー担当としてたくさんの選手を間近で見てきた彼だけに、その証言は生々しく、切実なものがある。

 

ジュニア・セアウの悲劇がNFL選手の引退後の生活に光を当てた。結局のところフットボール人生よりも重要な、人生の一部分に。

- 音楽が止まる時 -

フットボール選手がNFLレベルでプレーするようになったときから、彼らの暮らしはフットボールに管理されたものとなる。チームミーティング、ポジションミーティング、練習、春の練習、ウェイトトレーニング、ランニング練習、チームでの食事、バス移動、飛行機での移動、チームでの祈りなどなど。彼らの仕事はそれらに出席し、役割を果たすこと。あとのことはチームが面倒を見てくれる。

パッカーズに在籍したころ私がいつも感心したのは、選手たちに提供されているリソースの豊富さだった。選手がランボーフィールドにやってくれば、彼らをコーチするスタッフ、手当をするスタッフ、食事を出すスタッフ、トレーニングするスタッフ、カウンセリングするスタッフなどがいる。そして選手のロッカーは、練習やワークアウトやゲームといったスケジュールに応じ、きわめてよく整えられている。

そうした球団内の豊富なリソースに加え、選手たちにはロッカールームでの仲間意識や友情、毎週やってくる具体的な結果のスリルがある。素晴らしい年月だ。

しかしいつかは、その音楽の止まる時がくる。たいていの選手は数年またはそれ以下でこの世界を去り、初めてフットボールのない世界へと放り出されるのだ。すでに実社会を歩み始めていた同期卒業の仲間たちに追いつかなければならなくなる。

セアウのようなスター選手には、大多数の選手よりも音楽は長く鳴り続ける。経済的な困難が少ないいっぽう、埋めるべき空虚感はより大きなものになる。情熱を傾ける対象が見つけられない、という声を私はよく元選手から聞かされたものだ。かつてフットボールがくれたような快感、アドレナリンの噴出する機会が一市民の暮しにはないのだと。

そういえば、「なぜ再出征を求めて再入隊する兵士が多いか」という似たような調査報告を読んだことがある。彼らは戦闘の興奮が忘れられず、それに代わる興奮を実生活において見つけられないのだという。

- 突然の変化 -

現役選手が元選手になるのはあっという間のことだ。NFLじゅうで1年に何千回も起こっている会話だが、チーム幹部がその選手に対し、「違う方向へ進むことになった」と告げる。その瞬間、在籍選手は元選手へと変わるのだ。

1時間もしないうちに、彼はプレーブックを返却し、ロッカールームの名札は取り外され、帰りのフライトが予約される。コーチやフロントオフィスの面々は、彼が建物から出もしないうちに、別のより重要な用件へと取りかかっている。

ルーキー・シンポジウム、予約担当のスタッフ、フィナンシャル・セミナー、オフシーズンのインターンシップにいたるまで、新入団選手や在籍選手には豊富なリソースが用意されているというのに、去っていく選手には同じようなサポートシステムは存在しない。それは代理人も似たようなものだ。給料を稼いでくれる(代理人にも歩合が入る)選手にはよく世話を焼く代理人たちも、元選手にはあまり注意を払ってくれなくなる。

最近私は元選手たちと話す機会があったが、彼らのフラストレーションと怒りの大きさに驚かされた。誰も与えてくれない解答を彼らは探し続けている。所属したチームも、かつての代理人たちも、NFL本部も、NFL選手会も、正解を教えてはくれない。彼らは実社会で漂い続け、誰も救命具を与えてくれない、という印象を私は持った。悲しいことだった。

- 変えるべき心構え -

フットボールが人生において良いスタートを与えてくれても、それが一生続くわけではない。フットボール選手であることはその人間の一部分であって全人格ではない。NFL生活は、その後の人生への良いスタートになる契約や経済的基盤を与えてくれる。しかしそれは、良いスタート地点であるにすぎない。ニックネームやソーシャルメディアや車のナンバープレートや背番号を通して世間に認知されてきた選手たちが、ジャージを脱ぐと同じようにはできなくなってしまう。

現役選手の多くは自分を無敵のように感じているものだ。NFL選手のキャリアがいかに脆いものか理屈ではわかっていても、現実には引退後のプランを立てている選手などほとんどいない。さらに言えば、選手たちの世界観はきわめて短期的なものだ。彼らが心配するのは次の練習、次のゲーム、次のシーズン、そしておそらく最も大事なのは、次の契約だ。第二のキャリアとか長期的な健康といった課題はまたこんど考える。それを変える必要があるのだ。「またの機会」を今このときにしなければ。

セアウの心の中にいた小さな悪魔について、自殺を現実的な選択肢としてしまった悪魔について、よく知らない私はコメントする資格がない。しかし、伝説的フットボール選手さえも逃れられない、抑鬱や存在意義の喪失といった過酷な現実を、私は理解している。華やかな名声や富の影で、多くの元選手たちが人知れず苦しんでいる。富も名声もファンからの敬愛もすべて持っているかに見えたセアウが、暗闇から逃れられずにいた。そしていま、彼の3人の子供たちは、毎朝目が覚めたときに父親がいないのだ。

どんなに困難に思えても、フットボール選手たちは音楽が止まったときに備えておく必要がある。セアウはできる限り長くプレーした。ブレット・ファーヴやマイケル・ジョーダンやロジャー・クレメンスなど多くの選手と同じように。彼らがみなよく知っているように、そのときが来たら完全に終わりであり、30年から60年にわたる引退生活が待っている。情熱の対象を見つけ、健康で充実した年月を過ごすことは、ときにフットボールをプレーすることよりも難しいものだ。

今回のセアウの悲劇が、引退のときのためにもっと精神的な準備をしておくよう、アスリートたちに促す結果になるかもしれない。NFL選手もいつかは必ず死ぬとはいえ、フットボールのキャリアが終わったあとも人生は続いていくのだから。セアウの悲劇が、いずれやってくる空虚感を埋められる情熱を見つけるよう現役選手や元選手に働きかけることになってほしいと願わずにはいられない。

2012年5月15日

トライアウト5選手と正式契約

パッカーズはトライアウト扱いでルーキー・ミニキャンプに参加していた5選手と契約し、入れ替わりにOTクリス・キャンベルを解雇した。OTキャンベルは一昨年ドラフト外でイースタン・イリノイ大から入団。過去2シーズンともプラクティス・スクワッドで過ごしていただけに、この早い時期での解雇は意外と受け止められている。

これでパッカーズのロースターはリミット一杯の90人に。たとえばRBライアン・グラントと再契約するには誰かを解雇しなければならない。

2012 Packers Rookie Free Agents
Pos. Name College ht. wt. 40走
WR Jarrett Boykin Virginia Tech 6-2 218 4.57
WR Curenski Gilleylen Nebraska 5-11 213 4.47
OT Shea Allard Delaware 6-5 305 5.19
OG Grant Cook Arkansas 6-4 318 5.10
CB Otis Merrill Illinois State 5-11 188 4.42

2012年5月14日

Notebook: ルーキー・ミニキャンプ終了

3日間のルーキー・ミニキャンプが終了。記者たちが見学できたのは初日だけだったようだ。

2012年5月12日

Notebook: OLBペリーが左サイドに

ルーキー・ミニキャンプ初日の様子と、ここ数日のチームの話題について。

ドラフト指名8人全員と契約

木曜から金曜にかけ、パッカーズはドラフト指名8人全員と正式契約を結んだ。2巡以下の7人は金曜午前までに完了し、残っていた1巡指名OLBニック・ペリーも初練習後にサインをした模様。ドラフトから2週間足らずでルーキー全員と契約がまとまってしまった。7月末のトレーニングキャンプ初日に1巡指名選手が参加できるのか、というハラハラ感も過去のものになったようだ。

ドラフト外ルーキー14人と契約

パッカーズは下表のドラフト外ルーキー14選手との契約を発表した。パッカーズはドラフト外入団選手の成功例が多く、CBトラモン・ウィリアムズがプロボウラーにまで上り詰めたほか、昨季も4人がロースター入りを果たしている。

また、トライアウト扱いで29人もの選手が招かれ(一番下の表)、今週末のルーキー・ミニキャンプには合計59人が参加している。内訳はドラフト指名8人、ドラフト外14人、トライアウト29人、それに「1年目扱い」の8選手。QBニック・ヒル、FBジョン・ヘイジー、WRトリ・ガーリー、WRディオンドレ・ボレル、Cサンプソン・ジーナス、DLジョニー・ジョーンズ、CBブランディアン・ロス、Sアンソニー・レヴィーンといった、主に昨季プラクティス・スクワッドにいた選手たちだ。

2012 Packers Rookie Free Agents
Pos. Name College ht. wt. 40走 備考
RB Duane Bennett Minnesota 5-9 213 4.63 昨季平均3.8ydsは物足りない
RB Marc Tyler Southern California 5-11 226 4.72 父ウェンデルもNFLでRBだった
FB Nic Cooper Winston-Salem State 5-10 249 4.76 RBだったが今後はFB 
WR Dale Moss South Dakota State 6-3 213 4.55 大学バスケを4年。大変な身体能力
WR Marcus Rivers Buffalo 6-3 218 4.61 RBスタークスの後輩
TE Cameron Ford Wake Forest 6-3 245 4.76 昨季はキャッチ12回99ydsのみ
TE Eric Lair Minnesota 6-2 238 4.61 FB兼任タイプか
OT Mike McCabe Holy Cross 6-5 313 5.33 3年間先発LT
OG Don Barclay West Virginia 6-4 305 5.05 先発LTを3年間。パッカーズではOGに
OG Jaymes Brooks Virginia Tech 6-2 300 5.16 先発RGを3年間。センターに移るかも
C Tommie Draheim San Diego State 6-4 309 5.05 大学ではOTだったがセンターへ
OLB Dezman Moses Tulane 6-2 249 4.93 大学ではDE。アイオワ大から転校
CB Dion Turner Southern Utah 5-11 194 4.42 大学最初の2年はセーフティ
S Sean Richardson Vanderbilt 6-2 216 4.44 2巡指名CBヘイワードの同僚

トライアウト扱いで参加しているのは下表の29選手。トライアウトで呼ぶ分には人数制限がないらしい。ドラフト指名8人とドラフト外14人を加え、現在パッカーズのロースターは86人。トライアウト参加の選手たちはわずか4つの枠を争うことになる。

Invited to Minicamp as Try-out
Pos. Name College
RB Ray Carter Colorado State
RB Curenski Gilleylen Nebraska
WR Jarrett Boykin Virginia Tech
WR Jake Drawl Lehigh
WR Ray Keys Virginia
WR Michael Zweifel Dubuque
TE Brandon Bostick Newberry
TE Robert Brown Clark Atlanta
OT Shea Allard Delaware
OT Tyler Butzler Wisconsin-Stout
OG Grant Cook Arkansas
OG Derrick Showell Walsh
DE Luke Black Fairmont State
DE Jake Lattimer Iowa State
DE Matt Putnam Brigham Young
DE Frank Trotter Memphis
DE Drew Vanderlin Michigan Tech
DT Anthony Gray Southern Mississippi
LB Patrick Hampton South Florida
LB Chad Kilgore Northwest Missouri
LB Jaymar Latchison New Mexico
LB Cobrani Mixon Kent State
CB Otis Merrill Illinois State
CB Doyle Miller Nevada
CB Mike Williams Miami
S Antonio Baker Louisiana Tech
S Jamie Bender Alabama-Birmingham
K Dave Dadeau Minnesota-Duluth
LS Casey Casper Wisconsin-Whitewater

2012年5月 9日

Notebook: 今週ルーキー契約完了か

2012年5月 6日

Draft Notebook 3: CB Casey Hayward

2巡30位(全体62位)指名のCBケイシー・ヘイワード(ヴァンダービルト大)について。

指名を報じる地元ジョージアのニュース

2012年5月 4日

Notebook: RBグラントがDETからオファー

2012年5月 3日

DEハーグローヴが8試合の出場停止に

FA加入したDEアンソニー・ハーグローヴが、セインツ時代(2009-10)の Bountygate 事件により、開幕から8試合の出場停止処分を科せられた。オフシーズン練習、トレーニングキャンプ、プレシーズンゲームにはすべて参加でき、プレシーズン最終戦が終わった直後から処分がスタートする。薬物違反などと同じく、処分中は球団施設に立ち入ることもコーチと接触することも許されない。

DEハーグローヴの他には、LBジョナサン・ヴィルマが1年間、DEウィル・スミスが4試合、LBスコット・フジタ(現ブラウンズ)が3試合の出場停止処分を言い渡された。4選手とも不服申し立て(今日から3日間可能)を予定していて、そのプロセスが終わるまでは処分が確定しない。上訴の相手は同じNFLコミッショナーなので、処分が軽減される見通しは明るくないが、4選手は法的措置も視野に入れているらしい。NFL選手会は処分に強く反対していて、4選手による反撃を強くサポートしていく予定とのこと。

選手たちに重い処分を下したのは、「報奨金プログラムは選手の積極的な参加なしには存在しえないからだ」とコミッショナーは声明の中で述べている。DEハーグローヴは2009年NFC決勝でQBファーヴを負傷させたときの喜びの叫びが最近有名になった。しかし処分が重くなったのは、積極的なプログラム参加にくわえ、2010年に調査担当者に対して嘘をついて調査を妨害したからだ、と明確に説明されている。

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出場停止処分中はロースター枠にカウントされず、サラリーが支払われず、当然サラリーキャップにもカウントされない。パッカーズとの契約はベテランミニマムの1年契約($388,235ドルの減俸となるはず)、契約ボーナスなしなので、たとえ解雇することになってもサラリーキャップ上の痛手はゼロだ。逆に言えば、これだけの弱みがあったから安く契約できたのかもしれない。

右DEからのパスラッシュ強化を目指しているパッカーズにとって、せっかくFA補強したDEハーグローヴがシーズン半分出場できないのは残念なところ。しかもDEマイク・ニールがドーピング違反で開幕4試合出場停止になっている。トンプソンGMがドラフトでDEを2人指名したのも、こうした処分をある程度見越してのことだろう、という見方が多い。

2012年5月 2日

Draft Notebook 2: DE Jerel Worthy

2巡19位(全体51位)指名のDEジェレル・ウォージー(ミシガン州立大)について。

指名を報じる故郷オハイオ州デイトンのTVニュース

2012年5月 1日

Packers' Draft Consequences

ドラフト指名8人が加わったことでチームがどう変化したか、おもに既存の選手たちから見たドラフトの影響をまとめてみた。といっても今年は指名がディフェンスに集中していて、「立場が厳しくなった選手たち」のエリアはかなり狭い。

■ 立場が厳しくなった選手たち

  1. ディフェンシブエンド: この連中はもう大変。FA嫌いのGMがDEアンソニー・ハーグローヴとDTダニエル・ミューアを獲っただけでも球団側のメッセージはひしひしと伝わってきたはず。しかもドラフトでは2巡と4巡で同タイプの俊敏なパスラッシャーを指名。マイク・ニール、ジャリアス・ウィン、C.J.ウィルソン、ローレンス・ガイといった既存選手は誰が開幕ロースターから外れてもおかしくない。新加入ハーグローヴも安泰でないはず。
  2. アウトサイドラインバッカー陣: 1巡でOLBニック・ペリーを指名し、開幕スターターの本命に。それでもDE陣と比べれば、1人指名で済んだことを感謝すべきかも(5巡指名ILBテレル・マニングをアウトサイドで使う可能性は残っている)。隣りに位置する右DEが強化されれば、OLBは仕事しやすくなるかもしれない。
  3. 控えコーナーバック: 実戦派のCBケイシー・ヘイワードを2巡30位で指名したことで、4番手あたりの争いが激しくなった。パット・リーはFA退団したものの、ジャレット・ブッシュ(昨季の4番手)とは再契約し、昨季4巡指名のデヴォン・ハウスもいるからだ。昨季伸び悩んだ3番手のサム・シールズを刺激する効果も大きそう。

■ ホッとした選手たち

  1. インサイドOL陣: 36歳のジェフ・サタデーが先発センターとなり、LG T.J.ラングとの契約も今季で切れるため、後継者候補を(遅くとも中位で)指名するとの予想が多かった。しかしフタを開けてみれば驚きの指名ゼロ。C/Gイヴァン・ディートリック=スミス、Cサンプソン・ジーナス、OGレイ・ドミンゲス(3人とも元ドラフト外)の控えトリオで将来なんとかなるという考えなのか。
  2. ランニングバック陣: 2巡指名の予想さえあったが、けっきょく指名なしに終わった。スタークス、アレックス・グリーン(ACL手術明け)、ブランドン・セイン(昨季ドラフト外)の3人が残り、ドラフト外でRB3人の契約が報じられている。
  3. OLBクレイ・マシューズ: 逆サイドやインサイドからのパスラッシュで追い立ててくれれば、それだけ彼がQBを仕留めるチャンスも大きくなる。当然ダブルチームも減ってくるはずだ。
  4. 先発ディフェンシブバック陣: 昨季はいやと言うほどパスを通されて戦犯扱いされたが、パスラッシュが弱いために長時間カバーしなければならない、という側面も大きかった。QBに時間を与えなければ、カバレッジの仕事は格段に楽になる。CBウッドソンが歓迎コメントをしたのも当然だ。
  5. 控えクォーターバック陣: B.J.コールマンを指名したといっても7巡選手なら、グレアム・ハレルやニック・ヒルでも互角の争いができるのではないか。たとえば3巡や4巡でラッセル・ウィルソン(SEA)やカーク・カズンズ(WAS)を指名できていたら、彼らの立場は相当苦しくなっていた。
  6. セーフティ陣: 上位指名の予想もあった中で、4巡でSSジェロン・マクミリアンを獲っただけならば喜ぶべきだろう。今年は即先発級のセーフティが少なかったことも幸いした。
  7. 左オフェンシブタックル陣: 7巡aでOTアンドリュー・ダトコを指名しただけというのは、先発LTを争うマーシャル・ニューハウスとデレク・シェロッド(スネの骨折)への信頼を示したと言えそう。
  8. 控えタイトエンド陣: 指名なし。ACL手術明けのアンドリュー・クウォレスにとっては朗報だ。昨年と同じメンバーでキャンプを迎えるが、昨季のように5人枠を確保できるとはかぎらない。
  9. スペシャルチーム: 予想どおり指名なし。ドラフト外でも契約はないが(リターナーはわからない)、トライアウト参加でキッカーとロングスナッパーがいるようだ。
  10. 控えワイドレシーバー陣: 指名なし。これ以上競争が激しくなっては大変だ。高給のWRドライバーを解雇する可能性は高いが、ドラフト指名がなかったことで残留の目がわずかながら大きくなった。

■ Unfinished Business

「ホッとした選手たち」と重複する部分も多いが、今回ドラフトで達成できなかった課題について。

  1. 後継センター: Cジェフ・サタデーが2年プレーしてくれたら非常にありがたい。しかし今年かぎりで引退となった場合、後継候補がいるとはとても言えない。イヴァン・ディートリック=スミス、サンプソン・ジーナスのドラフト外組にスターターが務まらないとなれば、来年のドラフトで上位指名が必須になってしまう。今年のキャンプではドラフト外ルーキーたちにも注目したいところ。
  2. 後継左ガード: T.J.ラングと契約延長できれば何も問題ないが、来春FA流出した場合に控え候補の層は非常に薄い。
  3. 控えクォーターバック: 7巡指名のQB B.J.コールマンを加えたトリオでは、ロジャース負傷時にとても勝ち星は望めないだろう。とはいっても、2008年には7巡ルーキーのマット・フリンに2番手QBを任せていた。マッカーシーHCとクレメンツOCは若手QB育成に多大な実績があり、自信も持っている。すべてに小粒のハレルと比べコールマンはスケールが大きそうだが、2006年5巡のイングル・マーティンも同じようにスモールスクール/強肩/粗削りのタイプでモノにならなかった。
  4. セーフティ陣: 首のケガで退団したニック・コリンズの後継者が確保できたとは言えない。モーガン・バーネットは先発FSに固定し、先発SSの座をペプラー、M.D.ジェニングス、アンソニー・レヴィーン、4巡b指名マクミリアンの4人が争う。キャンプでの競争が楽しみなところだ。
  5. ランニングバック陣: RB軽視のチーム方針は今さら言うまでもない。ライアン・グラントとの再契約はもう考えていないとの噂もある。アレックス・グリーン(ヒザ前十字靭帯)が順調に回復してくれればよいが、そうならなかった場合にドラフト外ルーキーをアテにしなくてはならない。