グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2011年11月27日
- RGシットンの代役を務めたイヴァン・ディートリック=スミスについてマッカーシーHC。 「イヴァンはまずまずだった。試合前に十分な練習も積めずに難しい役割を任された。とくにオフェンスでは、代役を投入してゲームプランをアジャストせずに行けたなら、それ自体が勝利だ。我々は(右ガードが変わっても)ゲームプランを変える必要がなかったし、それは全選手が頑張ったおかげでもある」
- 新人G/Tレイ・ドミンゲス(今回はインアクティブ)も控えにはいるが、RGシットンの代役スターターはディートリック=スミスのままで行く見込み、とフィルビンOC。 「まだジャイアンツ戦に向けた話し合いはしていないが、そうなりそうだね。スタッフでフィルムを分析したかぎりでは、決して完璧ではなかったものの、よいプレーもあったし、我々は彼のプレーを良いと思った」
- 初キャリー、初パスキャッチを決めたRBブランドン・セインについてマッカーシーHC。 「与えられた機会に彼は良い仕事をした。ここ2週間ほど、彼を使うパッケージを用意していた。このオフェンスで活躍できるチャンスは大きいと感じた」
- 代役ILB陣についてドム・ケイパースDC。 「同ポジションで2人ケガ人が出るなんて試合前には予想しないからね。ヘッドセットを着けた選手が2人ともいなくなるのは初めての経験だ。今季はたいていILB3人だけで試合をしてきたが、今回はさいわいロバート・フランソワもアクティブ登録していた。D.J.スミスは素晴らしい仕事をしたと断言できる。フランソワはスカウトチームばかりで十分な練習を積んでいなかったが、よい働きだった。(ヘルメット通信なしでの)コミュニケーションについては、こちらのサイドライン・スタッフもハンドシグナルでよくやってくれた」
- 地元両紙のライオンズ戦レビューから。Journal Sentinel紙の採点表はこちら。
- ドームに乗り込んで最初からショットガンのスプレッド・オフェンスを展開するといった芸当は以前のパッカーズには難しかったが、今は選手たちがいかに効果的にプレーできることか。スタンドの盛り上がりが最高潮だった最初のプレーで、QBロジャースはあっさりとWRネルソンに15ydsのサイドライン・ストップ・ルートのパスを通してみせた。
- 序盤はチームメイトにミスが多く、相手パスラッシュもフレッシュかつ効果的だったが、QBロジャースはターンオーバーを犯さないことが試合を分けた。相手QBスタフォードが実質フィールド半分しか読めないのに対し、彼のプログレッションはフィールド全体を見渡す。眼を見張るようなプレーはいつもと比べて少なかったが、全体にしっかりした内容。先発通算成績は42勝21敗。(プレーオフ含む)
- WR陣の出場スナップ数は、ジェニングス(47)、ドライバー(27)、ネルソン(25)、ジョーンズ(23)、コブ(23)。
- WRジェニングスはCBアーロン・ベリー相手に2つのビッグプレーをやすやすと決め、合わせて50yds。ダウン後の「あわやファンブル」があり、これは3試合連続。つまらない反則も2回あった。WRジョーンズは昨季11試合終了時でターゲット61回、今季はまだわずか34回。しかしキャッチ1回あたりは18.8ydsでチームトップ。第2Qの30ydsフェードを捕れていたらもっと素晴らしい日だった。TEフィンリーは前半に3rdダウンショートでキャッチミスがあったが、後半の猛攻は彼への26ydsのフェードから始まった。
- RBスタークス(20スナップ)は脚の痛みをこらえて頑張った。タックラーをかわし、振り切るところがいい。RBグラント(18スナップ)はたいていブロッカーが与えてくれるヤードしか稼げないが、スウィングパスで2人かわす好プレーがあった。FBクーン(23スナップ)はブリッツァーに対するホールディング反則があったが、ゴールラインでの素晴らしいカットブロックや、フラットのパスでタックラー2人をかわすプレーがあった。
- RBセイン(10スナップ)はキャッチングがスムーズで、2ndダウン12で9ydsパスキャッチしたときもハードな走り。オハイオ州立大時代はこれほどフィジカルでなかった。アウトサイドでの非常によいスピードも示した。今後出番が増えても驚かない。
- Journal Sentinel紙がOLに4.5点の高評価を下したのは、優れたDLを7人揃えた相手のレベルの高さのため。ガンサー・カニンガムDCはいつもどおり4メンラッシュが基本で、ブリッツはわずか17%。OL陣はサック1回、ノックダウン2回、ハリー4.5回に抑えた。
- OL最高のパフォーマーはおそらくLTニューハウス。彼が唯一プレッシャーを許したのはDEヴァンデンボッシュのハードなスタントによるもの。アウトサイドのラッシュはしっかりパンチして寄せ付けなかった。この日最長の12ydsランでも、DEヴァンデンボッシュを(パスプロの構えで)外に行かせたあとOLBリーヴィをブロックした動きは秀逸。
- Cウェルズはパスプロでノーミス、"Bad Run"もわずか1回(ゴールラインでDTヒルに突破された)と立派な出来だった。RGシットンは退場まで20スナップ出場、DTスー相手にまずまずの出来。RTブラガは不出来な日だった。DEクリフ・エイヴリル相手に完全に出遅れてサックを許し、プレッシャー3.5回、10ydsの反則2回。珍しいプル・ブロック(トス・スウィープ)の機会にはアウトサイドにスムーズに動いてOLBデュラントをパンケーキに。
- 代役RGディートリック=スミスはDTスーと18スナップ対戦し(1on1は数回)、手ひどく抜かれたのが2回。DTスーの退場後は新人DTフェアリー相手にしっかりした働き。完璧とは言えないが、昨年の@DETでLGカレッジ退場後にスピッツとラングがLGをプレーした時よりミスが少なかった。(ここまでのOL評価はJournal Sentinel紙)
- 負傷退場するまでRGシットンは今季ベストの内容で、事実上DTスーを無力化できていた。代役のRGディートリック=スミスもDTスー相手にしっかり持ちこたえていた。シットンほどフィジカルでない彼は、DTスーがずっと出ていたら問題になったかもしれないが、まずまずの代役であることは証明した。(この項Press-Gazette紙)
- RBケヴィン・スミスが第2Q初めに退場してくれたことにパッカーズは救われた。RBスミスの今の調子では200yds走られてもおかしくなかった。
- DL陣の出場スナップはDEラジ(42)、NTピケット(27)、DEニール(27)、DEウィルソン(22)、DEウィン(18)、NTグリーン(2)。
- 今回も最も良かったのはNTピケット。右の3人をラッシュさせて左端の彼をコンテインに残した時、彼がパスをティップしてOLBマシューズの大きなインターセプトが生まれた。前週コーチ陣から叱責されたのか、ボールキャリアやレシーバーの背後から信じられないパスートを見せたプレーが数回。昨季と比べてDEラジはまだよくないが、出番を全体の62%に抑えた効果で激しいラッシュが数回あった。
- DEニールの出番は前戦の16回から27回に増加し、ベースの3-4で出場する場面もあった。パスラッシュはラインで止められ、ランも簡単に押しのけられるプレーがある。
- 不祥事を別にすれば、OLBウォルデン(プレッシャー3.5回)はよく進歩している。パスラッシュがよかったのは過去5試合で4回目。頭のよいLTジェフ・バッカスが、彼のアウトサイドのスピードラッシュや、巧みな手の使い方に苦しんでいた。一瞬止まって相手を凍りつかせたあと急加速するテクニックも。ランでもしっかりエッジを作り、ブロッカーを素早くかわしてボールキャリアーを見つける。
- OLBマシューズはプレッシャー5回。相手はマシューズのアグレッシブさを逆手に取ろうとスローバック・スクリーンを投げてきたが、素早く読んで素晴らしいディフレクト。ただ、ポイントオブアタックでTEペティグルーに簡単に倒されることが多すぎる。
- ILBビショップは負傷退場する前も(ケガの影響か)一歩ずつ遅かった。代役ILB D.J.スミスは最初のプレーでTEペティグルーのリードブロックを吹き飛ばしてRBケヴィン・スミスをノーゲインに仕留めた。ホークにはほとんど出来ない芸当だ。(マシューズが叩き落とした)スローバック・スクリーンでもよい位置にいたし、カバレッジもまずまず。ブリッツァーとしてはサイズが小さい。
- 今季の対戦相手は浅いレンジのクロッシングパターンでこちらのILB陣をいじめるのが定番になっている。実質初出場のILB D.J.スミスとILBフランソワにもかかわらず、その点で先発組と比べて悪くなってはいなかった。ILBフランソワはパス3回30ydsを許したが、それは先発陣も今季ずっとやられていること。
- CBトラモン・ウィリアムズはINT落球こそ2回あったものの、この日のゲームプランのキーだった。アスレチックでWRカルヴィン・ジョンソンにビビらないCBがケイパースDCには必要だった。セーフティが奥でヘルプしたのはおよそ50%。CBウィリアムズがついていたときのWRジョンソンはキャッチ1回5ydsのみ。彼はWRジョンソンと距離を保ち、(たいていのCBが敗れる)ぶつかり合いを避けた。11ydsのリヴァースでは反応が遅れたものの、ミスタックルはなし。
- DB陣のミスタックルは、SSペプラー(3)、CBウッドソン(2)、CBブッシュ(2)。QBスタフォードの定番であるTEペティグルーへのパスをCBウッドソンは読んでインターセプト。この日唯一の20yds以上のパス成功はCBブッシュがWRジョンソンのオプション・ルートをマンカバレッジしたとき。CBシールズは珍しく"Bail"テクニック(プレスの構えからバックペダルでなくフィールド内側を向いて速く退がる)のゾーンでよく守った。おそらくディープに抜かれないようにとの指導だろう。
- 昨年苦しめられたKR/PRステファン・ローガンに対し、Pマステイは両サイドへのディレクショナル・パントをしっかり決め、ビッグリターンを許さなかった。ハングタイム4.45秒は今季ベスト。5回のうち4回がインサイド20。