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Notebook: ILBバーネットもシーズンエンド濃厚
グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2010年10月 7日
今週の練習初日、心配なケガ人情報が次々と明らかになった。とくにディフェンスの状態は深刻だ。
- MRI検査の結果、ILBニック・バーネットの手首は当初みられていたよりもずっと大きなダメージを受けていたことが判明し、手術を受けてシーズンを終えることが濃厚となった。何とか手術を遅らせてプレーを続ける方策はないかと、本人はセカンド・オピニオンを求めて専門医の診断を受けているところ。
- ILBブランドン・チラー(肩)は今週も欠場が濃厚、と早くもマッカーシーHCが発言。こちらもセカンド・オピニオンを求めているところ。どこのケガにしてもセカンド・オピニオンという言葉が出たときはロクなことがなく、こちらもシーズンエンドの可能性がありそう。
- 2試合欠場したSSチャーリー・ペプラー(太もも)はフル参加。大チャンスが訪れているだけに、休んでなどいられない。
- FSニック・コリンズはヒザの張りのため練習を休んだ。「日曜に間に合わせるようできる限りのことをやっている」と本人。ああ見えても非常にケガに強く、少々のことでは休まずに来た彼がこのように言うのはすこし心配。
- RTマーク・タウシャーがライオンズ戦で肩を負傷してこの日の練習を休んだ。すでにかなり回復してきているようで、あまり心配はないかもしれない。LTクリフトン(ヒザ)も休んだが、これは通常どおりの休養。
- RBディミトリ・ナンスは毎週進歩しており、スペシャルチームを含め、今週はもっと多く出場させたい、とマッカーシーHC。先週ラン機会がなかったのはオフェンスのプレー数そのものが少なかったためとのこと。
- パッカーズも噂のあったRBマーショーン・リンチ(BUF)はシーホークスにトレードが決定。代償はドラフト4巡+6巡で、条件を満たせば5巡に上がる。シーホークスのジョン・シュナイダーGMはパッカーズ時代の2007年ドラフトで、RBリンチにもっとも惚れ込んでいた1人らしい。
- Journal Sentinel紙の得た情報では以下のとおり。シーホークスの他にパッカーズ、イーグルス、ペイトリオッツがRBリンチのトレード交渉に加わり、この3球団は選手を含む代償をオファーしていたが、ビルズは指名権の方を望んでいた。パッカーズがオファーしたのは4巡指名権 + 選手(誰かは不明)。たとえ同条件を提示しても細かいドラフト順は今季成績で変わってくるため、ビルズがシーホークスの方を選んだ可能性もある。
- CBチャールズ・ウッドソンは全米TVのインタビューの中で、「RBリンチ獲得はロジカルな選択だっただろう」と率直に語っている。
- 反省点の多かったライオンズ戦だが、オフェンシブラインは(今季かなり強化された相手DLに対して)文句なしの出来。中でもLTチャド・クリフトンは、DEカイル・ヴァンデンボッシュのパスラッシュを完封し、苦手のランブロッキングでも(特に最後のシリーズでは)DEヴァンデンボッシュをぐいぐいと押し込んでいた。
- 先発両タックル不在のため、ブライアン・ブラガとT.J.ラングの2人とも左右タックルを練習している、とマッカーシーHC。本来ならラングがすんなり代役RTに入るはずだが、今季はまったく信頼されていないことがわかる。なにしろ今季4試合ともインアクティブなのだ。
- 今季OL陣で最も高く評価されているのがRGジョシュ・シットンとCスコット・ウェルズ。ライオンズ戦でRGシットンは大型新人DTスーを完全にコントロール。Cウェルズもランブロックで2回ほどミスがあった他はプロボウル級のプレー内容で、コーチ陣からオフェンス部門の"ゲームボール"に選ばれた。
- FBコーリー・ホールはライオンズ戦で好ブロックを連発し、(クーンがRBに回ったこともあり)スターターの座をがっちり確保。パスキャッチは今季まだ1回もない。
- 今回ディフェンスが82スナップ(反則等も含む)もプレーさせられただけに、新人DEマイク・ニールが出場できたことは大きかった。彼が26スナップ出場したため、珍しくDEカレン・ジェンキンズを全体の半分(41スナップ)しか出場させずにすみ、フレッシュに保つことができた。
- ライオンズ戦でのLB陣は今季最悪の出来だったが、なかでもILB A.J.ホークのパスカバレッジの悪さはいかんともしがたい。前回はベアーズのTEグレッグ・オルセンをフリーにし、今回もTEブランドン・ペティグルーを思いっきりフリーにしている。ILBニック・バーネットも16回ブリッツに入ってプレッシャーは1回だけ。
- ILBニック・バーネットがこのままシーズンエンドとなれば、代役スターターは当然ILBデズモンド・ビショップ。チラーも欠場なら、パス守備に不安を抱えるビショップとホークでやっていく他ない。
- ライオンズ戦で新先発OLBフランク・ゾンボは5シリーズ出場、OLBブレイディ・ポピンガが4シリーズ、OLBブラッド・ジョーンズが2シリーズだった。
- 戦線離脱したSSバーネットの後任はまだ流動的。候補として、SSチャーリー・ペプラーだけでなくFSデリック・マーティンやCB/Sジャレット・ブッシュも候補として練習させている、とマッカーシーHC。
- CBトラモン・ウィリアムズは今季4試合を通して申し分ない働きを続け、CBハリス不在の穴をよく埋めている。今回はWRブライアント・ジョンソンとマッチアップしてわずか23ydsに抑えた。純粋にパスカバレッジだけに限れば、今季はCBウッドソンより良いプレーをしているとの声も少なくない。
- NFL選手会首脳は2か月かけて全32球団を巡り、選手代表やファンとの交流を行い、労使問題での理解を訴える予定。その初回に選ばれたのはグリーンベイだった。前日(練習休日)の火曜にデモーリス・スミス事務総長がグリーンベイを訪れ、新代表に選ばれたばかりのQBアーロン・ロジャースと歓談。タダ飯やプレゼント等が用意されたテイルゲートパーティ形式とあって、平日の昼間にもかかわらず300人ものファンが集まった。地元の組合関係を通じてチケットが配布されたため、もともと組合びいきが当然だった。
- いまどき超一流選手は組合代表にならないのが普通だが、「オーナー側の注意を喚起するためには、フランチャイズプレーヤーを前面に出すのは賢いやり方」と元組合関係者は評価している。
- QBロジャースは代表選出について、「僕にとっては大きな意味のあることだ。ロッカールームのみんなが、チーム代表として僕に話をさせるほど、僕を尊敬してくれてる証だからね」と話している。イベントではファンに向かって、「これは選手だけでなく、(ロックアウトになれば)このコミュニティにとって大きな意味があり、影響を受けることだと僕らは認識している。サポートをありがとう。僕らを支持してほしい。きっと厳しい戦いになるだろう」
- CBチャールズ・ウッドソンがNFCディフェンス部門の週間MVPに選出された。パッカーズとしては第1週のKクロスビー(ST部門)、第2週のOLBマシューズに次いで早くも今季3回目の受賞。